※注意※

・「吸〇鬼〇ぐ〇ぬ」の蘇生設定を夢主がパロディしています。notクロスオーバー。
・ねつ造設定結構ある。
・登場人物の口調が迷子。
・セリフの()内は相手に聞こえていない。
・ぐだぐだしてる&ゆるいのはデフォルトです。ご容赦ください。
・サイレント修正は日常茶飯事

・以上の項目が苦手な方はブラウザバック推奨です。それ以外の方はそのままお進みください。


***


「今日の任務は廃墟に住み着いている呪霊の調査、退治だよ」

 補助監督である伊地知が運転する車の中。後部座席に座る4人の担任である五条悟は慣れたように言った。

「場所は東京郊外の廃ビル。撤去予定だったんだけど、そこに色々噂がたっちゃってずっと手つかずのまま放置されてたみたい」
「噂ってどんな……?」

 おそるおそるといった様子で乙骨は尋ねる。

「噂自体はありきたりなんだけどね。夜中に怪しい光を見たとか、不気味な声を聞いたとか……よくわからない生き物を見たとか」
「よくわからない生き物……呪霊か」
「そ。それでこっちに話が来たってワケ。聞いた感じそこまで危険そうな雰囲気も無いし、まだあんまり任務に慣れてない憂太にも丁度いいだろうと思ってね」

 成程な、と真希はため息をついた。
 そうこうしているうちに目的の廃ビルに到着する。剥き出しになった壁のコンクリートは風化し、一階の窓ガラスは尽く割れていた。入り口のシャッターには大きくスプレーで落書きが施されている。頭上にはひっきりなしに烏が飛びまわっており、まだお昼をまわったばかりだというのにも関わらずその廃ビルは薄暗く、いかにもという雰囲気を放っていた。乙骨は気づかれないように小さくごくりと喉を鳴らす。

「じゃあ終わったら連絡してねー」

 すると五条は自分の仕事は終わったとばかりにふらっとどこかへ消えてしまった。ここまで案内しておいて中までついてくるつもりはないらしい。大方近くのスイーツ店にでも行っているのだろうと五条との付き合いがそれなりに長い3人は思っていた。

「んじゃ、ちゃっちゃと終わらせてちゃっちゃと帰んぞ」
「うん」
「おう」
「しゃけ」

 呪術高専1年生……乙骨、真希、狗巻、パンダの4名はシャッターの脇にあるアルミ製の扉から静かに廃墟に足を踏み入れた。
 ……のだが。

「……は?」

 真希は思わず目を丸くした。
 彼女が驚くのも無理はない。廃ビルだと聞かされていた――外目にもそう見えていた――その建物の中は、およそどこかの城かと見まがうほどの快適空間になっていたのである。

 ここはどうやら玄関に当たるフロアのようだ。円形に形作られた部屋の正面には重厚感のある大きな階段が備え付けてあり、ぐるりと囲うように廊下が続いている。その壁には4つほど扉がついていた。クリーム色の壁紙に深紅のカーペット、天井には吊り下げられた大きなシャンデリアは暖色系の明かりを灯しており、部屋全体を柔らかく照らしている。

「なんだ、これ……」
「ツナマヨ……」
「どういう、こと?」

 混乱した様子の彼らは辺りを見回しながら言葉を失っていた。

「本当にさっきの廃ビルなの? ここ」
「高菜……」
「電気も通ってるし空調も効いてるみたいだな」
「おそらく生得領域だろうが……にしては快適すぎねえか?」

 過去に出会った呪霊の使う生得領域を思い出しながら真希は言う。流石にここまで豪華絢爛で人間にとって快適な生得領域は彼女もこれが初めてだった。本当に呪霊の仕業か? 万が一にでも普通に人間が不法侵入してたらぶん殴るからな。そんな物騒なことを頭の隅に考えていた。
 思い切り出鼻をくじかれたような気がしなくもないが、4人は警戒しながら内部を進んでいく。だが驚くほど誰も居ない。その上呪霊の姿も見られそうになかった。

「なんにも居ねえな」
「だな。気配もしねえ」
「しゃけ」
「まさか留守……な、わけないか」

 呪霊が留守って、と自分で言って不思議に思ったらしい乙骨がセルフツッコミをする。

「わああああああああああ!!!!!」
「「「「!!」」」」

 突然建物内に響き渡った叫び声に、4人の脚が一斉に止まる。そして互いに視線を合わせた。

「今のって……」
「女の子の、悲鳴?」
「……しゃけ」
「ッ急ぐぞ!」

 さっと気持ちを切り替え、4人は一目散に走り始める。悲鳴が聞こえたのは今いる場所からそこまで離れていない部屋だった。部屋のドアの前で一度立ち止まり、真希がドアを開いたのに続くように全員で一斉に中へ踏み込む。

「おい! 大丈――」
「馬鹿野郎!!! なんでこんなところで死ぬんだよォ!!!」

 そこにいたのはひとりの少女だった。
 年齢は中学生くらいだろうか。肩につくくらいの艶やかな黒髪に血のような赤い瞳。肌はまるで陶器のように白い。その装いは黒いローブに白いシャツ、黒いスカート、ローファーという西洋風でクラシカルだ。黙っていれば美少女の類に分類されるだろうが、如何せんこの場のひとりもそんな感想は抱かなかった。

 ……何故なら彼女は現在、滝のように涙を流しながらテレビを――正確に言えばそこに映し出されたアニメ作品を――食い入るように見ていたのだ。

「お前、お前が死んだら、あの子との約束はどうするんだよ!!! 私は何を楽しみにこの先を見たらいいんだよ!!!!! ああっ!!! うあああああああーーーーーー!!!!!」

 ソファーに座り、わなわなと震えを隠そうともせずに大号泣しながらテレビに向かって叫ぶ彼女。その顔からはありとあらゆる種類の液体が垂れ流しになっており、完全に美少女がやっていいような顔ではなかった。片手にはハンカチが握られているが、涙を拭うことが頭から抜けているのか正直あんまり意味を成していない。

「……なにこれ?」

 たっぷりの間をとって、すべてを代弁した乙骨が言う。きょろきょろと部屋の中を見回したパンダが言った。

「あの子以外いないみたいだけど……あれが呪霊?」
「にしてはめっちゃ泣いてるけど……」
「う、梅」
「呪力はかなりありそうだが、……あんまり信じたくないな」

 同感だった残りの3人は静かに頷いた。対する少女はこちらに気が付いていないようで、ずびずびと鼻を啜りながらハンカチでぐしぐしと乱暴に涙を拭う。

「うう………また推しが死んだ……辛い……どうして……私の推しはどうしてこうも尽く死んでしまうんだ……これだから人が死ぬジャンルは……うぅ、もういいや、大人しくアイドルがシャンシャンしてるジャンルに帰ろう……」

 そこでようやく、少女は後ろを振り返った。
 真希らと目を合わせ、数秒たっぷり静止した……次の瞬間。

「うわーーーーーー!?!??!?!?」

 ――ずしゃあ!!
 少女は一瞬にして塵になった。

「「「死んだ!?!??!??!?」」」
「高菜!?!?!!?!?」

 思わず叫ぶ4人。慌てて駆け寄り、ソファの上に積もった塵の山を見ながら真希はわなわなと震える。

「嘘だろ? 今ので死んだのか!??! 弱すぎるだろ!!!」
「いやでも流石にそれはないんじゃない……???」
「でも見てみろよ、完全に塵だぞこれ」
「ツ、ツナマヨ」

 流石の狗巻もちょっと言い淀んでいる。まさに混乱の極みであった。
 すると、ソファの上に積もっていた塵がうぞぞぞと立ち上がり始める。そしてみるみるうちに元の少女の姿へと戻った。ソファの上に立つ少女から距離をとりつつ、乙骨は目を丸くする。

「そ、蘇生能力……!」
「へえ、なかなか厄介な術式だな」
「しゃけ」

 先ほどとは対照的に一気にシリアスな雰囲気になる面々。赤い瞳をきらりとさせながら、少女は口を開いた。

「なんだ君たちは。人の家に勝手に入っちゃいけないって親に教わらなかったのかい?」
「そもそもてめえの家でも無いだろうが、不法侵入野郎」

 チャキ、と長物の呪具を構える真希。

「ほう……私とやろうというのか。面白い」

 往々に構える4人を見ながら少女はソファから降り、笑みを浮かべた。

「良い。ならば――」



「降参します」
「いや折れるの早えーよ!!!!」



 ずざーっと勢いよく塵になった少女に真希はツッコむ。

「許してください、私はイモムシです」
「そんな卑屈にならんでも……」

 うぞうぞと自身の塵で器用に『敗北』の文字を形作る少女に、パンダが見かねてフォローを入れる。

「だってそんな、1対4とか私に勝ち目あるわけないじゃないですか!!! そっちはなんか見たこと無い武器持ってるし!!! 一般人にしては強そうだし!!!! パンダだし!!!!!」
「いやパンダくんは関係ないと思うけど……」
「しゃけ」
「舐めないでくださいよ私の弱さを!!!」
「胸を張るな胸を」

 完全に再生した少女が叫ぶのを聞いて一行は頭を抱えた。え、何こいつ。死んだり生き返ったり、啖呵切ったり降参したりどういうことなの???
 呪具を構えるのを解きながら真希は尋ねる。

「つかさっきまでのはなんだったんだよ」
「いやーやっぱり吸血鬼に生まれたからには、一度くらいああいうのやってみたいなーって思ってまして……へへへ」
「吸血鬼!?」

 さらりと告げられた事実に思わず真希は驚きを隠せないといった様子だ。それを見た少女は「やべ」とつぶやく。

「これ秘密なんだった」
「情報管理ズサンすぎんだろお前」
「でもまー皆さんには一回殺されてるし、もう人外だってバレてるようなもんだからいっかあ」
「そんで軽いし……」
「明太子……」

 わはは、と軽い調子で笑いながら後頭部を掻く少女にパンダはおそるおそる尋ねる。

「吸血鬼……お前がか?」
「はい。正真正銘吸血鬼です。名前はパセリって言います。イエーイ!」

 意気揚々とダブルピースする少女……もとい、パセリ。その変わった名前に一同が打ちのめされていると、あらぬ勘違いをしたパセリがおやおや?と目を細めた。

「その顔は信じてませんね? なんなら噛みましょうか? お前も吸血鬼になるんだよ!ってな感じで噛みましょうか??」
「いやそれはいい」

 真希はバッサリ拒否する。その瞬間にパセリはまたしても塵になった。どうやら断られたショックで死んだらしい。うぞうぞと蘇生するパセリに乙骨はしみじみとつぶやいた。

「ほ、本当にいたんだ、吸血鬼って……」
「いますよー でも日本じゃもう私たち血族しか残って無いんですよね。海外じゃまだ結構いるらしいですけど、最近は全然連絡とってないからなぁ。元気にしてるかなー」
「そうなんだ」

 なんか妙に現代的だなこの吸血鬼、と思いつつも口にしないのは彼なりの優しさである。
 すっかり戦う気が無くなった真希はパセリに根本的な疑問を投げかける。

「でもそんなお前がどうしてこんなところにいるんだ?」
「それがですねー」

 ちょっとバツが悪そうにパセリは言う。

「……ついひと月ほど前に、家から追い出されまして」
「え」

 たはは、と困ったようにパセリは笑った。その表情を見て、まさか彼女にも複雑な家庭事情が……と思った御三家出身の真希はちょっとだけ遠慮がちに尋ねる。

「どういう、ことだよ」
「私の実家……埼玉の田舎辺りにあるでっかい古城なんですけど、そこでいつも通り過ごしてたら親に『あんたももう良い歳なんだから、いつまでもぐーたらしてないで働きなさい』って言われて」
「……言われて?」
「それで『やだ!!! 労働なんてしたくない!!! 今の世の中、働いたら負けでしょ!!!』って返したら流石に我慢ならなかったらしく、そのまま追い出されました」
「…………」

 絶句だった。気にかけた自分が馬鹿だったと真希は顔を覆いながら思い切りため息をつく。周りで聞いていた3人も返す言葉も見つからないようで、憐みの視線をパセリに向けていた。それに気づかないパセリはそれで、と話を続ける。

「どうしようかなーと思って、ひとまずこの空きビルに侵入して住処にしてたんです。近くの電線から電気引いて、中も掃除したり住みやすくして」
「オイこら、思いっきり違法行為してんじゃねえよ」

 真希は容赦なくツッコむ。電気を勝手に引いてくるのはどう考えても法に触れる行為でしかない。

「じゃあ外のあれも全部お前が?」
「外の? あー多分そうです。綺麗にしたといっても、ちゃんと部屋として機能できそうなのはだったのはこの部屋くらいだったんですよ。それでホームシックに陥ってたら、次の日にはこんな感じになってました。なんなんでしょうね? これ。まあ快適なんでいいですけど」
「無自覚で生得領域を……」

 真希は信じられないといった様子でつぶやいた。生得領域を会得できる呪霊は総じて階級が高い傾向にある。そのため吸血鬼である彼女も無自覚ながら会得出来ていたのだった。まあ当の本人は階級が高いどころか下手したら4級相手にもすぐに死ぬような雑魚中の雑魚の戦闘力ではあるのだが。
 すると何か思い当たるフシがあったらしい真希はハッとした様子で尋ねる。

「ちょっと待て。ってことはまさか……噂に聞いてたやつ、全部お前の仕業か」
「噂? なんですかそれ」

 よくわかっていないらしいパセリは目を丸くしながら首を傾げた。

「ここのところ夜中に怪しい光が見えるってのは」
「あーこの部屋カーテン閉めてても隙間から電気漏れちゃうんですよねー 他の部屋は窓無いんでいいんですけど」
「不気味な声が聞こえたりとか」
「最近ハマってるゲームがすごく難しくて、つい声がおっきくなっちゃうんですよ。それですかね」
「よくわからない生き物を見たっていうのは……」
「多分夜中に急に変身能力を試そうとして失敗したやつですかね? あれ昔から苦手なんですよ。コウモリになろうとしたら失敗してビルから落ちて死んだりとか」

 あははとお気楽そうに笑うパセリ。そんな彼女を他所に、真希はわなわなと震えていた。

「マジで全部お前だったんじゃねえか!!」
「んぎゃあ!!!!」

 怒りのチョップを受けてパセリはざらっと塵になる。そして手に着いた塵を払いながら何度目かの大きなため息を吐いた。完全にお疲れである。

「とりあえず……どうする?」

 静かに蘇生している最中のパセリを横目に乙骨は言った。

「どうするって……祓うに決まってんだろ」
「でも祓うにしてもすぐ復活するじゃねえかこいつ」
「しゃけ」
「……」

 考え込む一同。するとすっかり復活したパセリが訊ねた。

「さっきから思ってたんですけど……祓うとかなんとかって何ですか?」
「……実はな」

 そこで今更ながら4人の正体を明かすことになった。ここに至るまでの経緯を説明し終えた真希は腕を組みながらいう。

「つーわけで、お前を祓いに来たんだ」
「そんな、まさかあなたたちが呪術師だったなんて……!」

 すると、ハッとした表情でパセリは言う。

「パパが『渦巻のボタンがついている奴には関わるな』ってよく言ってたのはこういうことか!」
「気付くの遅すぎんだろ……」
「いやーなにぶん引きこもりなもので……別に私には関係ないかと聞き流してました……」

 親の心子知らずってこういうことか……。父親の苦労が無に帰したのを見て4人は密かに憐れんだ。気を取り直したように真希は呪具を構える。

「んじゃ、とっとと祓われろ」
「酷い!! まだあのアニメの2期を拝むまで私は死ぬわけにh」
「死にまくってるじゃねえか」

 こつんと呪具に小突かれて呆気なくごしゃりと塵になるパセリ。容赦ないなと周囲は思っていたが、やはり数秒後には蘇生し始める。やっぱり呪具は効かないかと真希が思っていると、完全に蘇生したパセリはがっくりと項垂れてしまった。

「うっうっ、酷いですよぉ……」
「仕方ねえだろ。恨むなら吸血鬼に生まれたことを恨むんだな」
「そんなあ……私、生まれてから一度も人を傷つけた事なんか……ましてや殺したことなんてないのに……」
「……え?」

 意外そうな顔をしたのは真希の方だった。見守っていた周りの3人も驚いたように目を丸くしている。不思議そうにパンダが尋ねた。

「お前、吸血鬼なのに誰も殺してないのか」
「はい! それは勿論そうですよ! なんてったって私達一族、人間大好きですし!!」

 きらきらした顔でパセリは言った。

「人間は本当にすごいです! もうバレてると思いますけど、私本当に日本の漫画とかアニメ、ゲームが大好きで……! 最高!!日本に生まれてよかった!!って毎日思うくらいには大好きなんですよね!! 原作はもちろん、二次創作とかも大好きで!! 1日2時間以上はぴっしぶ(二次創作サイト)に籠って素晴らしい作品を読ませていただいているんです。そんな素晴らしいものを生み出してくれる人間が、私は本当に大好きなんです!!! それなのに傷つけようなんて……ましてや殺そうだなんて、私が思うわけないじゃないですか!!!!! もし万が一にでもその人が大好きな作家さんだったらどうするんです!?!???!!! もう二度と作品が読めなくなってしまうんですよ!?!??!?! そんな毎日耐えられませんよ!!!!!!!! 考えただけで死にたくなる!!!!!!!!」

 パセリの心のからの熱弁に、4人は思わず押し黙る。とんでもない熱量だが、その眼は嘘を言っているようには思えなかった。

「……本当に殺してないのか」
「はい! 誓って殺してません!! なんならこの命を掛けてもいい!!!」
「すぐ死ぬくせに何言ってんだお前は」

 メンタルダメージであっさりと塵になったパセリに乙骨は恐る恐る尋ねる。

「でも吸血鬼って血が主食なんだよね? 食事はどうしてるの?」
「家に居たときは輸血用の血液パックをある伝手から分けていただいてたんですが、別に絶対血じゃないとダメってわけでもないですからね。なので最近はめんどくさくて三食豆乳で済ませてます」
「吸血鬼辞めちまえ」
「昆布……」

 真希の一言にメンタルダメージを負ったせいでまたもや塵になったパセリを見ながら、狗巻も呆れたように目を細める。

「真希さん……」
「……真希」
「高菜」

 今の話を聞いて判断に困ったらしい3人がどうするとばかりに真希へ視線を投げかけた。しばらく考えた後、頭を掻きながら盛大にため息をつく。

「しゃーねえ。敵意はなさそうだし、とりあえずこいつ高専に連れ帰んぞ」
「! ありがとうございまぁぁぁっ!」
「いやなんで死んだ!?」

 ずしゃ、と塵になったのを見て叫ぶ真希。

「いや……嬉しくてつい」
「嬉しくて死ぬなよ」

 やっぱ置いていこうかな、と思ったのは彼女だけの秘密だ。



 すぐ死ぬ吸血鬼パセリちゃん
 →見た目はクラシック美少女、中身は働いたら負けだと思ってるクソニート。こう見えてもうとっくに100年は生きている。吸血鬼の天敵である十字架や太陽の光を浴びて塵になっても生き返れる驚異的な蘇生能力と引き換えに、些細なことですぐ死ぬよわよわボディと本来不老不死である吸血鬼にはない寿命(といっても1000年オーバーとかだけど)を得るという天与呪縛がある。人間大好き!アニメ漫画大好き!な明るいオタク。ただ体質のせい(?)もあってか推しが死にやすいので、あまり人が死ぬジャンルには近づかないようにしている。推しが死ぬのはやっぱりつらいので。


 先が思いやられる呪具使い
 →ツッコミ疲れた……。この後色々あって同級生になり、遠い目をすることになる。吸血鬼とどう接しろと……? でもいずれ慣れて、任務のたびにすぐ塵になる夢主を掃除機で吸って回収したりとかし始める。たくましい子。


 任務慣れしていない新入りくん
 →なにこれ……ってスペキャ顔してたら任務が終わっていたという事実。この後同級生になってそれなりに仲良くなる。話す度に解呪前のリカちゃんに理不尽に殺されて容赦なく塵になる彼女に謝り倒す日々が幕を開ける。


 流石におにぎりの具も言い淀む呪言師
 →吸血鬼って本当にいたんだ……と密かに驚きつつも実はちょっとワクワクしてる。この後同級生になって「普通に喋っていいよ。私はどうせ死んでも復活できるし大丈夫!」と本人が言うので、言葉を選びつつもふたりの時だけ肉声で会話するようになる(ただし彼女はすごい頻度で死ぬ)。


 パンダ(パンダ)
 →まさかの人外仲間ができました! やったぜ! 同級生になってからは、親近感が湧くのか結構な頻度で一緒にいる。体術でもよくペアを組んでいて、彼女を投げ飛ばしては頻繁に塵にしている(愛ゆえに)。