地球に来ていきなり!!?
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  • 『おぉ〜!』

    神威さん阿伏兎さん、地球には人や天人がいっぱい居るんですね!


    ……それで、神威さんは何処に居るんでしょう?
    やっぱり臭いを追うしかないようですね。

    犬より嗅覚は良くないですけど、人一人位見つけられますよ!!


    『神威さんの荷物も持ってきてよかったぁ〜』

    まずは服の臭いをかいで、さぁ! 捜しましょう!!

    クンクン クン


    『おかしいなぁ〜、何で見つかんないんだぁ〜?』

    「何がおかしいんでィ」

    『いや、それが見つからないんですよ』

    「何が見つからないんでィ」

    『だから、神威さ、んん??』

    私誰と喋ってるんだろ?

    「その人を探すのに、そんな風に捜さなきゃいけないですかねェ」

    『そんな風って、どんな風に……』


    ガチャ

    『……、えっ!!?』

    私に話し掛けて来たのは、栗色の髪色をしたお兄さんでした。

    てか、私は何故か手錠を掛けられてしまいました。


    「住人が怪しい女が居るって言うから来てみりゃ、犬みてェな奴じゃないですかィ」

    『犬なんかと一緒にしないで下さい! 猫です猫!!』

    「犬も猫も一緒でィ、まぁ俺は忠犬の方が好いがねェ」

    『私は猫の方が好きです!犬なんて嫌いです!!』

    「俺達何の話をしてるんでィ、早く行きますぜィ」

    『何処に行くんですかぁ? 私何もしてないのに!!』

    「屯所でさァ」

    『いやぁーー』

    ファンファンファンファン


    所変わって、神威さんはと言うと……


    「お前等ァー! いい加減食うのをやめろぉぉー」

    「神楽ちゃん! いい加減神威さんに対抗するの止めなよ!太っちゃうよ!?」

    「ふほっはりひないへ! おはへみはいにひっひーじゃなひね!!」
    (太ったりしないネ! お前みたいにヒッキーじゃないネ!!)

    「誰がヒッキーだぁーー!! ていうか、遠回しに運動してないって言ってるだろう!!」

    「オメェは居候なんだから遠慮しろよ!」

    「俺が増えたってあんま変わんないじゃん」

    「お前が増えてから食費が増えたんだよ!」

    「ふー、腹いっぱい!」

    「人の話を聞けぇー!!!」

    神威はソファーにねっころがった。
    欠伸をしながら、眠そうに寝返りを打ち銀時の話を聞こうとしない。

    怒った銀時は神威に近寄り。

    「お前、一緒に来い!」


    神威は銀さんに何処かへ連れて行かれました。


    あの後、車の中で栗色さんから色々聞きました。

    栗色さんの名前は沖田総吾さんと言うそうで、私と同い年でした。
    私は、不審者として捕まったそうで、沖田さんは真選組だそうです。


    「おい、着いたぜィ」

    『はい…』


    私は取調室に連れてこられました。
    そこには、瞳孔の開いた怖いお兄さんが居ました。

    「土方さん、捕まえてきましたぜィ」

    「珍しいな、お前がサボらないなんて」

    「サボってるんじゃないですぜィ、昼寝をしてるんでさァ」

    「それをサボってるって言うんだろうが!」

    何だこれ。
    何かの漫才でしょうか?

    私、忘れ去られてるし…。

    「あの〜、私はどうすれば」

    「わりィ、此処に座れ」

    「はい」


    瞳孔さんの名前は土方さんというらしい。
    沖田さんは土方さんが嫌いみたいです。

    そういえば、《土方、沖田》何処かで聞いた事がある様な?

    「じゃあ始めるぞ、まずはあそこで何をしていたんだ?」

    『人を捜してました』

    「その人は、お前とどういう関係だ?」

    『私の上司です』

    「聞き忘れてたが、お前の名前は?」

    『椿です』

    「椿な、で、椿は人か?天人か?」

    『……、天人です。猫叉と言う』

    「はぁ? 猫叉は絶滅したって聞いたぜ」

    『そう言われてますけど、結構居るんですよ』

    「でも、猫叉には耳と尻尾が付いてるって聞いたんですけどねェ」

    『はい、でも出し入れが出来るんで普段は隠してるんですよ、てか沖田さん起きてたんですね』

    私が土方さんから質問を受けている間、沖田さんは椅子に座って変なアイマスクを付けて寝てた。

    「さっき起きたんでィ」

    「じゃぁ、猫叉である証拠を見せて貰いたいんだが」

    『あのぉ、私も猫叉って事を証明したいんですが、上司に出すなと言われていて』

    「耳と尻尾を出さねぇと、不法侵入者と見做して牢屋入りですぜィ」


    神威さん、阿伏兎さん、私は捕まりたくありません。
    少しくらい良いですよね…。

    『分かりました、少し待ってください出しますから』

    そういうと、椿は立ち上がり目を瞑った。
    すると椿の頭から黒くて可愛らしい耳と、尻尾が生えてきた。

    『これで良いでs「旦那! 勝手に入られちゃ困りま!!」「うるせぇ!市民が困ってるのに助けねぇって言うのかよ!!」

    バンッ

    『「「……」」』

    「万事屋! 勝手に入って来るなよ!!」

    「山崎オメェ、ちゃんと止めなせェ」

    「すみません! 副長、隊長」

    「多串君ってこういうプレイが好きなんだ」

    「はァ!? ちげぇよ! こいつは不審者として捕まえたんだよ!」

    「こいつは猫叉っていう天人だって言うんで、耳と尻尾を出してもらったんでさァ」

    「へ〜、こんな所にも猫叉が居るんだ、俺の部下にも猫叉が居るんだよ」


    ん? この声…!


    『神威さん!!』

    「んっ? あれ〜、椿じゃんどうしたのこんな所で」

    『神威さんがなかなか帰って来ないから迎えに来たんですよ!』

    「そんな事より何で耳と尻尾出してるの?」

    『自分で聞いたのにスルーですか!?』

    「いいから言え」

    『本当に猫叉かって言う証拠を見せるためです……。』

    「ふーん、もうすんだでしょしまいなよ」

    『はい……』

    神威から何故か怒られた椿はまた目を閉じ、今度は耳と尻尾をしまった。

    「椿が捜してたのってこいつですかィ?」

    『はい、私の上司の神威さんです』

    「じゃあお前こいつ連れてってくれ、もう用は済んだから」

    「は!? 多串君何言ってるの? こいつが連れて行ったら俺んとこ来るに決まってるだろーが!!」

    「俺は多串じゃねっ! お前がどうなろうと知ったこっちゃねぇんだよ!!」

    「市民に何て事言うんだ! この税金泥棒がっ!!」

    「どぉーせお前は税金なんて払ってねぇーだろうがっ!!」

    「払ってますぅ〜! 払ってなかったらこんな苦しい生活してねぇーよ!!」

    「払ってなくたってお前は万年金欠だろぉーが!」

    「はぁ……。もうこれはやるしかねぇよなァ」

    「そうだな、これじゃ埒があかねぇ。決着付けようじゃねぇか!」


    土方さんと銀髪さんは喧嘩を始めてしまいました。
    どんだけ仲悪いんだよ……。


    「おいっ総吾! 刀貸せ」

    「ヘイヘイ」

    『あの、土方さんは真選組の副長なんですよね? 銀髪さんが不利では?』

    「平気でさァ、土方さんは一回負けてるんでねぇ」

    『銀髪さんて凄いんですね』

    「旦那ー! 土方を殺っちまって下させェ!!」

    「総吾ぉお、お前はどっちの見方なんだァ!!」

    「そりゃぁ、旦那に決まってるでさァ」

    「総吾ぉー! お前も一緒に斬ってやるッ!」

    「嫌でさぁ」

    『神威さん、私達如何しましょうか?』

    「俺はもう帰るけど、椿は如何する?」

    『私も付いて行きます』


    私と神威さんは屯所を出て、神威さんに付いて行きました。


    『神威さん、何処に行くんですか?』

    「俺が今住んでる所だよ、そう言えば何で地球に椿が居るの?」

    『神威さんが帰って来ないから迎えに地球まで来たんです(さっきも言ったのに)』

    「ふーん」

    『(またスルーですか!)神威さん帰りましょうよ、阿伏兎さんも少し心配してましたよ』

    「嫌だ、まだ帰らないよ」

    『何でですか!?』

    「まだやりたい事があるんだよ」

    『そうですか、じゃぁ神威さんが帰るって言うまで私も帰りません』

    「良いんじゃない」

    『はい!』



    神威さんを見つけられたけどこれから如何しよう…。
    阿伏兎さんは早く帰って来いって言ってたのに、当分帰れそうもないし。


    因みに、神威さんを見つけられなかったのは、遊女遊びのせいで女の人の匂いがこびり付いていて分からなかったからです。

    神威さんは今まで何人と遊んだのか…。

    ていうか、神威さんのしたい事って何でしょう??
    まぁ、その内分かるか!

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