独白
いつだって世界は弱者に厳しかった。
良い子にしてたって私を捨てたパパとママは迎えに来てくれなかったし、
頭がよくても運動ができても家事ができても誉められることはなかった。
死に物狂いで身につけた"良い子"でいるためのスキルも
いつしかそれが出来て当然になって
押し付けられた期待は私を認めてはくれない。
全ての努力が、まるで何もなかったかのように。
私には親がいないから。
だから、子供である私は誰にも守ってもらえない。
大人には勝てない。
私は女だから。
だから、虐げられてこきつかわれて当然?
力じゃ男には勝てない。
どれだけ綺麗な理想を掲げたって現実は冷たい。
正しいことをして自分自身に胸を張れても
そんなものただの自己満足で、腹が満たされることもない。
這いつくばって汚泥啜って
惨めで無様で格好悪くて
情けなくって仕様がない。
それでもなんとなく、死ぬのは嫌だった。
きっと死んだら楽になれるのに。
こんな痛い思いしなくてすむのに。
バカみたいだけど、
生きてたって何にも良いことないのに
生きていたかった。
生まれ損ないの出来損ないでも
望まれて生まれてきたわけでなくても
生きているからには私にだって幸せになる権利があると思いたかった。
大人は身勝手で、男は傲慢で、
みんな嫌いだったのに。
あの日差し伸べられた手を取ってしまったのは
私の人生の最大の失態であり、
そして幸運であった。
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