○月×日

部屋を整理していたら一冊の日記帳が出て来た。中身は空白。恐らく、以前にぼくが日記を書こうと購入してすっかりその存在を忘れてしまっていた物に違いない。せっかくなので今日から書ける時には書いていこうと思う。しかしながらこうやって改まってしまうと何を書けばいいかわからない。あくまでもぼくは漫画家であって字書きが職業では無いと思い知らされる。まあ一個人の日記なのだからそんなに作り込んだ文章で無くても良いのだろうが。そうだな、とりあえずは兼ねてから交際しているなまえとそういう関係になってから2週間ほどが過ぎた。つまらない嫉妬心から彼女とそういう行為に及んだ訳だが結果としてなまえのぼくに対する想いを再確認出来た訳だし、自分の不安に思う気持ちも払拭出来た訳だし良かったのかもしれない。しかしながら、やはりなまえの痛みに耐える表情を思い出すと中々気軽に手を出す事が出来ない。自分としては幾らでも身体を重ねたい気持ちはあるのだが…。何度も自分の欲を優先したのだから今回ばかりは彼女の事を想って理性を保たねばならない。今の自分は幾分か心に余裕があるし、きっと大丈夫だろう。





○月△日

放課後、なまえが家に来た。何だかいつもよりもスカートが短い気がする。前からこんな短さだっただろうか?…いや、やっぱり短くなっている。そういうのが最近の女子高生の流行りなのか?軽く指摘したが『…別に良いじゃないですか』と拗ねたように返される。少しばかり不機嫌そうになったなまえにそれ以上何も言えなかった。あの白くて肉付きの良い太ももが視界に入って冷静さを保てない。顔を埋めたい。内ももに噛み付きたい。





○月♯日

今日は土曜日だったのでなまえと出掛けた。何処に行きたい、と聞けば『いつも私の希望ばかりだから、今日は露伴先生の行きたい所にしませんか?』と返された。優しさで溢れるなまえは天使だと思う。舐め回したい。とりあえず好きな画家の展覧会が美術館で開催されていたので其処に行った。独特の輝くような色使いは色彩の魔術師と言わしめるだけの事はある。しかしよく考えればこういう場所はデートには不向きだったと思う。ぼくはともかく、なまえのような女子高生が親密派の絵画を見て楽しめる訳が無い。それこそ遊園地とか、映画とかの方が良かったかもしれないのに。『ううん、露伴先生の好きな物が知れて良かったです。もっといっぱい…露伴先生の事知りたいんですもん』上目遣いでそんな事を言われて爆発するかと思った。ぼくの何を知りたいんだ。思う存分教えてやりたい。夕方くらいには家に帰そうとしたのだが腕に抱き付かれてまたもや上目遣いで『あの、もうちょっと露伴先生と一緒にいたいです。…だめ?』なんて言われて、言われて…ッ。ああ、くそッ。思い出すだけでも可愛いだろうが!萌え死にそうだ。結局、9時くらいまで一緒にいた。とりあえず今の所なまえには手を出していない。いいぞ、岸辺露伴。やれば出来るじゃないか。





○月$日

『明日からね、テスト期間になっちゃうから…。だから1週間くらい会えないです。ごめんなさい』ああ、いわゆる期末試験て奴だな。学生の本業は勉強だから仕方無い。明日からなまえと会えない地獄の1週間が始まるのでその分も含めて思い切り彼女を抱き締めておいた。ついでになまえにキスを強請られてキス以上の事もしそうになったがそれは自重した。最近、なまえが積極的な気がする。いや、気のせいか。とりあえず明日から1週間、耐えれるだろうか。





○月%日

なまえと会えない日が始まる。寂しい。明日は学校付近をうろついてみようかと思う。もしかしたらなまえに会えるかもしれない。





○月&日

学校付近を散策していたらクソッタレに会った。ぼくが会いたいのはなまえであって貴様じゃない。いい加減にしろ、ぶっ飛ばすぞ。





○月¥日

なまえに会いたい。やる気が起きない。





○月@日

寂しい。





○月+日

なまえ、





○月*日

瀕死寸前になった。けれども夜にいきなりなまえから電話がかかってきた。『露伴先生の声聞きたくて思わず電話しちゃいました〜』久しぶりに声を聞いたらそれだけで勃った。あの舌っ足らずな声で名前を呼ばれるととてつもなく興奮した。可愛い、可愛い、可愛い!聞けば就寝前でパジャマ姿でベッドの上から電話を掛けて来たらしい。想像しただけでどうにかなりそうだ。小さく寝息をたてるなまえのパジャマをそっと捲ってあの可愛い乳首にしゃぶり付きたい。夜這いプレイも中々乙な物だな。とりあえず大分元気になった。色んな意味で。やばい、また勃ってきた。





○月?日

カラー原稿の仕事が急に舞い込んできた。その癖、締切が早い。段取りの悪い担当に苛々が収まらない。ぼくだから良いけどな、他の奴だったら確実に落としてたぜ?舌打ちをした所でメールが来た。なまえだった。『露伴先生〜、明日でテスト終わるから終わったら先生のおうちに行きますね。早く先生に会いたいです(´〜`*)』ぼくも早く君に会いたい(´〜`*)





○月!日

久しぶりになまえと会った。相も変わらず可愛い。会えなかった寂しさからか甘えてくるなまえに下半身が暴発しそうになった。とりあえずきつく抱き締めてから唇を重ねる。思わず舌を入れてしまったがすぐに止めた。が、なまえが『露伴せんせぇ、もっとして欲しいです』なんて言いながら胸を押し付ける物だから気付けば夢中になって唇を弄った。でもセックスはしない。なまえの事を第一に考えるのだから当然だ。けれどもそんな想いとは裏腹になまえが泣きそうな顔でぼくを見上げて口を開いた。『露伴先生、どうして私に触ってくれないんですか?』いきなりの出来事に状況を理解出来ず、何も答えられずにいるとそのままなまえは続けた。『私の身体、そんなに駄目でしたか?私が子供だから?どうしてあの日から何もしてくれないの?』言い終わってからなまえはぽろぽろと涙を流した。それは、つまり。なまえはぼくにまたああいう事をされたかったと?もしかして最近なまえがやけに積極的だったのも、スカートの丈が短かったりするのもぼくを煽っていたからか?ぼくはなまえの為にと色々我慢をしていたのに、肝心な彼女はぼくに触れられたかったなんて。とりあえずこの後めちゃくちゃセックスした。






○月◎日

昨日のなまえが果てしなく可愛かった。清純そうな顔にあの身体とあの反応は反則だろう。快感に従順ななまえに『ろはんせんせぇ、もっとぉ』なんて言われた時はその言葉だけで軽くイきそうに思った。というか多分イった。今思い出しながら書いているだけで興奮が止まらない。軽く勃っているのが辛い。はああ、日記を書くと言うのは中々難しい物だな。下半身が気になって文字を書くのも一苦労だ。ページはまだあるがここら辺で一度日記をつけるのはやめようかと思う。もう少しぼくに(下半身的な意味合いでの)余裕が生まれたらもう一度日記を再開したい物だ。それまでこの日記帳は引き出しの中にしまっておこうか。




20150720


ALICE+