※魔法少女夢主で無理矢理。
魔法少女リ○カルなのはパロ。
そして触手ぷれいなので注意。


変なフェレットを助けたのが魔法少女になるきっかけだった。何だって魔法少女なんだ。冗談にしても笑えない。しかし案外私は魔法少女としての能力が高いらしいと言う事と散らばった石ころを集めるだけの簡単なお仕事だと言う事で魔法少女とやらを引き受ける事にした。それに目の前でフェレットに扮する少年が助けを求めて来たのだ。私は生憎正義感が強い人間でしてね。助けを求める人間を見過ごす事なんて出来ないのだよ。しかし、しかしだな。どちらかと言うと今は私の方が助けて欲しい状況なんだけれども。

「さっきみたいにぼくの前で変身してみてくれないかい?」

これはお願いでは無くて只の取引なのだ。心底穏やかな声で目の前の同級生は話を持掛けるが目が笑っていない。こわい。

そもそも魔法少女って言うのは案外不便な存在でして。当たり前だけれども一々変身しなければならない。私も毎度毎度バリアジャケットやらに身を包む羽目になるんだけどもその変身がまた面倒くさい。眩い光に包まれてご丁寧に馬鹿でかい魔法陣まで出現してしまう。とどのつまる所とてつもなく目立つのだ。こりゃあいつかばれるのも問題なんじゃないのか、なんて思っていた矢先にばれた。それも同じクラスの花京院くんに。そして私は彼の部屋へと招かれる羽目になる。今すぐここから逃げ出してしまいたい。

「ばれたらまずいんじゃないのかな」

いつまで経っても返事をしない私に痺れを切らしたかのように彼がもう一度口を開く。そっと頬に手を伸ばされてぞわぞわと全身の毛が弥立つ。

「あ、の、花京院くん」
「ん?」
「…皆には、ばらさないでください…」
「ん、」

なまえがぼくの言う事を何でも聞いてくれるならばらさないよ、そう言いながらにっこりと微笑んだ彼を見て私はこくりと喉を鳴らした。最初から私にどうにかこの状況を逸脱する手立てなんて存在していなかったのだ。私は首から下げていた赤い石をそっと握り締めた。







「へえ、間近で見るとやっぱり随分と凝ってるんだね」

制服とは似ても似つかぬ恰好になった私を花京院くんはそれこそ舐めるように観察した。前まで顔はちょっと格好いいかな、なんて思っていたけれどこれじゃ只の変態じゃないか。ぎゅうと握りしめていたデバイス、つまりは魔法の杖も気付いた時には彼の手中にあった。

「これってどういう仕組みで使うんだい?」
「あ、えと、基本的には私の思いに反応してくれるというか」
「じゃあ呪文とかはいらないんだね」
「まあ基本的には…」
「そうか、じゃあこれは危ないから置いておこうか」

え、と思った時には魔法少女の命と言っても過言では無い魔法の杖はそれはそれはぞんざいに放り投げられた。ゴッ、と鈍い音を立ててデバイスが床へと叩き付けられる。おいおい、言っておくがこの魔法はミッドチルダ式と言ってちゃんと科学的に立証された魔法であって何でも出来る夢のような魔法では無いんだよ。デバイスだって壊れるんだよ、壊れたらどうしてくれるんだよ。なんて思ってしまったが今、私がするべき事はデバイスの心配では無く自分の心配だった。何かが太ももを這いまわる感触がする。恐る恐る視線を下へとやれば緑色の触脚状のような物が私の足へと絡み付いていた。

「ひ、ぃ…っ」
「…ああ、なまえにも見えるんだね。やっぱり魔法少女だからなのかな」
「なに、何これ…っ」
「うーん…、一言で言うとぼくの精神というか何というか」

花京院くんの精神は一体どうなっているんだ。気持ち悪い以外の何物でも無い。大体その後ろのメロンみたいな化物は何なんだ。先に言っておくけれどもいくら魔法少女と言っても戦う相手は生身の人間なのだ。いや、他の魔法少女の皆さんは知りませんが少なくとも私は同じ魔法少女同士で戦ったりする。なのでこんな化物紛いな物なんて見慣れていないので本当ならば今すぐにでも卒倒してしまいそうなんですけどもね。

するすると触脚が太ももより更に上に侵入しようとするので思わず手で振り払おうとすればその手も別の触脚によって動きを封じ込められてしまった。両手を括られて上手く身動きが出来ないけれどまさかこれは。見上げれば相変わらず楽しそうに微笑む彼がいた。どうやら花京院くんはとことん悪趣味なようだ。

「は、離してよ…っ」
「離す?それじゃあ皆にばらす事になるけどいいね?」
「……っ」

この卑怯者、と声を大にして言いたい。けれどもその願いは叶わず。緑色の触脚がジャケットの上から胸の膨らみを二度三度撫でて私は思わず息を呑む事となる。けれども本当に息を呑む事になるのはこれからで。何とも器用に触脚がジャケットの中から素肌に触れて身体が反応してしまう。人間の物よりもずっと低い体温の其れが下着の中に侵入したかと思うと直に膨らみを締め付けてくるのが何とも恨めしい。やわやわと力加減を変えながら触れられるのが気持ち悪いと思う反面、少しだけ花京院くんの思うように反応してしまうのも事実で。

「随分と気持ち良さそうだね」
「…きもち、くない…っ」
「…じゃあこれは?」
「っ、あ、い、やぁ…っ」

膨らみを触っていた触脚が急に胸の先端へと伸ばされて思わず声が出た。あんなに固く結んでいた筈の唇がいとも簡単に開かされてしまったのが悔しい。そんな私の気持ちを知ってか知らずか先端ばかりを重点的に攻める触脚相手に声を我慢する事が出来ない。恥ずかしいにも程がある。花京院くんの視線を思いっ切り身体に感じてぎゅうと目を瞑るけれどそれでも羞恥が消える筈は無い。

「……?」

いきなり胸が解放された事が不思議に思いうっすらと目を開ければ思いの外近い花京院くんの顔がそこにはあった。思わず顔を背けたけれどすぐに彼の手によって真正面を向かされる。

「なまえは今まで誰かとこういう経験をした事は?」
「…え」

言っている意味がわからない。魔法少女に変身して意味のわからない触脚でこんな目に合わされてそんな経験ある訳無いだろう。そうそう経験してたまるか。が、すぐに私は花京院くんの言っている意味を理解する事となる。胸を這っていた触脚が再び太ももへと伸ばされて思わず身動ぎをしてしまう。内ももを軽く撫でるとそのまま脚を無理矢理広げられて固定され私は遂に羞恥の極みを迎える事となる。

「やだ…っ、だめ、ぇ…っ」
「ああ…、凄いね。濡れてる」

誰にも触れられた事の無い部分を触られて思わず今日一番の抵抗を試みるけれどそれは無駄な抵抗となった。手と脚を固定されているせいで全く身体が動かない。下着越しに指でなぞられる度に身体がびくびくして声が漏れる。これじゃあ花京院君の思うつぼだと言うのに。そうこうしている内に遂に彼の手は私の下着へと手を掛けられる。

「かきょ、いんくん…っ、やだ、やだ…っ」
「邪魔だから脱がせるよ」

首を横に振っても当然ながら私の願いは聞き入れられない。結局、抵抗らしい抵抗も出来ぬまま下着を脱がせられた。下着を脱がせるのを手伝うように動く触脚にも腹が立ったが思えばこいつも花京院くんの分身のような物なのだ。彼の思うように動いて当然と言えば当然だ。自分の全てという全てを花京院くんに見せる羽目になって先程の彼の言葉がもう一度頭に浮かんだ。彼の言う経験とは男性経験の事を指すのだ。そんな物残念ながら私には存在しない。だからこうやって全てを晒け出すのも、自分でも触れた事のない所に触れられるのも初めてなのに。

「ひ、ぅ…っ、ん、んん…っ!」
「なまえ、もう一度聞くけど」

恥ずかしさと悔しさから滲む涙を零さぬ様に耐えていると彼の手で顎を持ち上げられてその情に塗れた瞳とぶつかった。相変わらず彼の指は私の恥ずかしい所の構造を確かめるように何度もなぞっている。

「こういう経験はした事あるかい?」
「…っ、あるわけ、ないでしょ…っ」

途切れ途切れに必死に言葉を紡ぎながら花京院くんを睨んだつもりだったけれど彼にはまるで通じていないようだ。それどころか彼はにっこりと嬉しそうに笑ってとんでも無い事を言い放った。

「そうか、じゃあぼくがなまえの初めてだね」

何を言っているんだ、この男は。しかしそう思うや否やぬるりとした感触と共に熱い何かを敏感な所に感じた。まさか、まさかとは思うが、この男。視線を下げて自分の其処に擦り付けられる物が花京院くん自身である事を確認してからすぐにもう一度彼を見上げた。

「花京院くん…っ、だめ、だめだよ…っ!」
「どうして?何が駄目なんだい?」
「だって、こんなのおかしいよ…!それにこういうのは好きな人同士でするんだよ…っ!」
「…ああ、それなら大丈夫」

ぼくはなまえの事が好きだからね。その言葉にえ、と目を見開いた瞬間に花京院くんが自分の中に入り込む。息を呑む間も無く彼自身を埋め込まれて何だか息苦しくて、下腹部に鈍い痛みを感じて声を上げる事が出来ない。拒否の言葉を伝えようと口を開くけれど言葉どころか呼吸すらも上手く出来ない。痛い、苦しい、やめて欲しいのに。

「…きつい、な。なまえ、もっと力を抜いて」
「……っあ、ぅ、…いた、い…っ!やめ…っ」
「ねえなまえ、ぼくが君の正体を知ってしまったのは単なる偶然だと思うかい?」

花京院くんの問い掛けに答える余裕なんてある訳が無い。ゆっくりと彼が動き出してその度に痛みがずきずきと繰り返す。ぼろぼろと涙が零れて頬を伝っていく感触がする。羞恥からなのか悔しさからなのか、それともそれ以外の所為の涙なのか自分でもわからない。滲んだ視界で花京院くんを捉えるけれどいまいち彼の表情がよく見えない。大体何でこんな事になったんだ。魔法少女をしているけれど私だって人並みに女子高生をしていた訳で。それなりに好きな人同士とこういう事をしたかったし、何てったってこれは犯罪じゃないか。

「かきょい…ん、く…っ、もうやだ…あっ、抜いてよ…ぉ…っ」
「君は気付いていないと思うけれどぼくはずっとなまえを見ていたんだ」
「いや、いや…ぁ…っ!あ…ぅっ」
「なまえの正体を見た時はびっくりしたけれど…。でもこうやって君と繋がる事が出来てぼくはとても幸せだよ」
「あ…っ、んぅ…!」

彼の言葉を虚ろな頭で必死に理解しようとするけれど処理が追い付かない。声にならない声をあげる内に花京院くんの顔が近付いてきて唇と唇が触れ合った。その内に口内にまで舌が入ってきて無理矢理舌を引き摺り出されて最早私はされるがままになってしまっている。彼のあの特徴的な大きな口で唇を啄まれる度に本当に食べられてしまうんじゃないかとすら思う。結局、あろう事か私の初めては全て花京院くんに捧げる、というか奪われる事になってしまった。下腹部の痛みなんて気にならないくらい心が痛い。

「すまない、もう限界だ…っ」

花京院くんにそう囁かれてどこか遠くの世界へと行っていた意識が急に現実へと引き戻された。当たり前だけど避妊なんてしていない。先程まで感じていた焦りに再び火が付いて身体を捩じらせるけれど相変わらず触脚のせいでびくともしない。

「花京院くん…っ!いやあ…っ、おねが…っだからやめて…っ!」
「なまえ…っ」
「やっ、んぅ…っ!…っ、んんん〜…っ!」

花京院くんに再び唇を奪われて私の懇願の言葉は彼の口内へと消えていった。代わりに彼にぎゅうと抱き締められながら身体全部で花京院くんの熱を受け止める。その熱さに思わず身体が震えてそれから私は意識を手放してしまった。うわ言の様に「好きだ」と繰り返す花京院くんの声を聞きながら。魔法少女なんてもうやらない。



20150526

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