◆
◆
◆
zakio
自分が知らない間に逮捕されていたのはかれこれ32回目になる。罪状はすべて公然わいせつ。おもむろに全裸になっては逮捕されるのを繰り返している、らしい。これはすべて自分の中にいるもう一人の人格のせいだ。彼はおそらくタチの悪い露出狂だった。そして自分が知らない間に起こす行動がもう一つある。いつの間にか、象に乗っているのだ。ラオスで。これも自分の中にいるもう一つの人格のせいだ。彼はおそらく象使いだった。この別の人格とは意思疎通ができないのでどうしようもない。だがある時、夢の中に象に乗った象使いと露出狂が現れて__。露出狂と象使いに振り回される平凡サラリーマンの壮絶なおはなし。
tacos
「昨日って」
それが僕と友達との会話の糸口だ。友達は昨日はお前だったよ、だとか、昨日はタクヤだった、だとか答える。そこで初めて僕は、自分の知っている昨日は、世間で言う昨日ではないのだと知る。
タクヤはもう1人の僕だ。ただしいつスイッチするかは分からない。話すことも出来ない。周りの反応を見る。それしかタクヤと生きていく術はないのだ。
ある日いつものように僕が尋ねると友達は困ったように答えた。
「…落ち着いて聞いて欲しいんだけど、昨日は…、お前でも、タクヤでもなくて…像だった、あの、動物の、像だったよ」
back top