第九十八回テーマは「留守電(不在通知)×頭取」
尾崎文選つくね銀行の頭取は、滅多に会議に出ない。というか出たところを見たものは誰もいない。そもそも存在するのかさえ怪しい。そんな謎多き頭取だが、唯一秘書だけは彼と連絡をとっているらしい。留守電で。なので秘書が頭取の代わりに会議に出席している。だがある日、いつもの留守電メッセージの途中で頭取が何者かに殺害されてしまう。逆探知で頭取の位置を探ると、そこに倒れていたのは意外すぎる人物で__。謎多き頭取の核心に迫るおはなし。
タコス もしもし私だ。この時間に居ないなんて珍しいな。まさか居留守なんて使って……まあいい。そうだ。君も分かってるとおり、例の件についての電話だよ。単刀直入に言うが私は……犯人は君ではないかと思っている。いやなに、同期として入社し今では私は頭取、君は副頭取、2人で会社を大きくしてきたわけだ。私は誰よりも君を信頼している……でもな、状況的に不可能なんだよ、この部屋に入れるのは私と君だけ、そして荒らされていた金庫の中身を知っているのも……なに、自首を勧めてる訳じゃあないよ。逆だ。2人で隠し通そうじゃないか。一度話をしよう。これはそういう提案の電話……ああ、すまない、なんだか物音が聞こえてね、そんなわけないよな、この部屋に入れるのは私とき_________________