アッシュ過去編




アッシュもまた、エクルとは異なる絶滅した古い種族の生き残り。
「炎に愛され、火を自在に操った」とか「水に愛され、湖を一夜で移動させた」などという異能を持っていたという記録があり、とある諜報機関が復活させようと色々試みた。
その結果、培養に成功した唯一の例がアッシュ。その時の名前はアシュレイ。
アッシュに異能は備わっていなかったものの、諜報員として便利に使われるままに数十年過ごす。長命種なのか外見があまり変わらないので不気味がられる。この辺で、アッシュの種族が絶滅したのも長命や異能を不気味がられたためと判明する。しかしアッシュにはすべて「どうでもいい」ことだった。

マラカイトに潜入したときに、森の奥で同族の女性に出会う。カナリアは「水に愛されたもの」と名乗り、種族最後の異能者として森を守っていることを明かす。絶滅したと思われていたその種族は、十数名が落ち延びて森の奥でひっそりと暮らしていた。アッシュはカナリアと恋に落ち、初めて「どうでもいい」では片づけられない事態に遭遇する。

諜報機関は自我が芽生えたアッシュを抹殺しようとする。森のことを嗅ぎ付け、森を焼打ちにして族滅をはかる。アッシュとカナリアは応戦するもかなわず、カナリアはアッシュの子を宿したまま命を落とす。皮肉にもその瞬間、アッシュの異能が開花し、追手は森ごと消滅する。アッシュは「風に愛されたもの」だった。しかし時すでに遅く、すべてを失ったアッシュはうつろにさまよう。


○時間軸的にはこのあとエクルと出会う
○さらにそのあとキャラメルを拾う


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