この惑星が破滅する時はいつか来るのだろうか?
不意に目が覚めて辺りを見回すと、隣には陽が寝息を立てて寝ている。朝の淡い光がリビングの床を照らし、白みはじめていた空を水色に染め上げていく。太陽が昇る前の、白く儚げな月がぼんやりと窓枠から覗いている。夜明け前の空は、こんなにも綺麗なのだ。
壁掛け時計は午前6時をさしている。こんなに早起きをしても仕方がないと思い、横でだらしなく間抜けな寝息をたてて眠っている陽に寄り添うように寝そべった。隣の部屋からは誰かの話し声が聞こえ、がたがたと物音がし始める。玄関の扉が開く音だろうか、鈍い音がする。
背中を合わせていると、とくとくと陽の小さな鼓動が伝わってくる。呼吸の度に背が上下し、服越しに触れる肌が温かい。はだけた布団を彼にかけてやり、陽の背を包むように腕を回し目を閉じてみる。ふわふわとからっぽの空間を漂っているような、心地良い浮遊感と陽の温もり。
今のような時間が幸せだ、ずっと続けばいいのに。叶うはずもない願いが浮かんでは消えていく。果てで別れてもいい。ただこの瞬間だけは何にも阻まれないように。もしも地が割れ、空が裂け、地球が壊れてしまっても、ずっとこのまま。
こつん、と足に当たるゲームのコントローラー、脱ぎっぱなしの靴下、目を開けば近すぎて読めない陽が着ているTシャツのプリント、新しい畳のにおい、目の端に入る薄暗い空、そこに浮かぶ白い月。
ああ、まるで宇宙が生まれた日の朝みたい。