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「何してんの殺せんせー?」
「さっきからあんなだよ...」
みんなで後片付けをしている間も殺せんせーは何度も顔を触手で覆って恥ずかしい恥ずかしいと漏らしていて。
「シリアスな展開に加担したのが恥ずかしいのです。先生どちらかというとギャグキャラなのに」
「自覚あるんだ!!」
その言葉に苦笑しながら机をはこんでいれば、狭間さんがポツリと、
「カッコよく怒ってたね〜どこでそれを手に入れた!!その触手を!!」
ともう一度あの言葉を言ったため笑ってしまった。
「いやああ言わないで狭間さん!!そして笑わないで新稲さん!!」
おもわず笑ってしまったことにごめんなさい、と笑いながら謝って自分の机を片付ける。すると、それを見ていたビッチ先生が声を発した。
「あのイトナって子、まさか触手を出すなんてね」
「...ねぇ殺せんせー説明してよ」
「あの二人との関係を」
ずっと不思議に思っていた先生のこと。それをやっと聴ける時が来るのか。
私たちは真顔で、先生を見つめる。
「実は、実は先生...」
先生の言葉にしっかりと耳を傾ける。
「実は先生、人工的に作られた生物なんです!!」
その言葉にみんなシーンとなる。
うんそりゃそうだ。
「だよね、で?」
「反応薄!?」
って言っても、そりゃどっからどう見ても作られたものでしょうね?全員で呆れたように顔を見合わせる。
「自然界にマッハ20のタコいると思うの?」
「思わない思わない」
私の言葉にクラス全員がハモる。
「イトナくんが弟なら、先生の後に作られたんだろうとは思うけれど...」
「...新稲さん察しが良すぎます...!!」
「いや、みんな思ってるから」
「うんうん」
私の考えって言ってもこれはみんなの思いを代弁しただけ。
知りたいのは、
「その先だよ、先生」
その通りだよ、渚くん。
「どうしてさっき怒ったの?イトナくんの触手を見て。殺せんせーはどういう理由で生まれてきて...何を思ってここに来たの?」
渚くんが殺せんせーの目をまっすぐ見つめながら聞く。
クラス全員の思いを口にした渚くん。私も、殺せんせーの目をまっすぐ見つめる。
「残念ですが、今それを話したところで無意味です。先生が地球を爆破すれば皆さんが何を知ろうが全てチリになりますからねぇ」
その言葉に、全員ハッとする。
もし知りたいんだったら、地球を救うこと。つまり、
「殺してみなさい。アサシンとターゲット。それが先生と君たちを結びつけた絆のはずです。先生の中の大事な答えを探すなら...君たちは暗殺で聞くしかないのです」
先生のその言葉に、みんな何かしら意識が変わったのだろうか。少し顔つきが変わったのが、後ろにいる私にもわかった。
「烏間先生!!」
「...君たちか。どうした大人数で」
放課後、メグと磯貝くんをリーダーにしてクラスの半分以上で烏間先生のところへと向かった。
今回のイトナくんと先生の戦いを見て、だれでもなく私たちの力で先生を殺したい。その思いが一致したから。
「殺して、自分たちの手で答えを見つけたい」
私は知識でしか役に立てないから、少しでも足を引っ張らないように特訓をしないと。顔を引き締めて烏間先生を見れば、先生は希望者には放課後に追加訓練をすると言った。
よし、ここで何とかみんなに追いつこうといき込んでいれば、急に人の悪そうな顔になった先生が、垂直20mはありそうなロープを指差して言った。
「早速新設した垂直20mロープ昇降始め!!」
私はここでやっていけるのか、すごく不安です。
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