金銀財宝

夢(ドリーム)設定しおり一覧
おじいさんとおばあさんは、わが子同然のポチを失って悲嘆にくれながらも畑にうめてやると、棒(ぼう)を立ててお墓を作りました。


 次の日、おじいさんとおばあさんがポチのお墓へ行ってみると、お墓の棒が一晩のうちに大木になっていたのです。

おじいさんとおばあさんは、その木で臼(うす)を作って、おもちをつきました。
すると不思議な事に、もちの中から金銀財宝がたくさん出てきたのです。

それを聞いた、欲張りじいさんは、
「わしも、もちをついて宝を手に入れる。おめえの臼を、わしに貸してくれや」
と、臼をむりやり奪うと、自分の家でもちをつきました。

しかし出てくるのは石ころばかりで、いっこうに金銀財宝は出てきません。
「いまいましい臼め!」

怒った欲ばりじいさんは臼をオノでたたき割ると、焼いて灰にしてしまいました。
大切な臼を焼かれたおじいさんは、せめて灰だけでもと、灰をザルに入れて持ち帰ろうとしました。
その時、灰が風に飛ばされて、枯れ木にかかりました。
- 4 -
小説TOPHOME
ページ:
comment 0