夏休み〜快楽調教に堕ちた男子大学生〜試し読み
登場人物
武田 龍二(20歳)
大学2年生。
偏差値の低い三流大学の商学部で緩いキャンパスライフを送っている。
黒髪で大きな目の可愛らしい外見から、すぐに彼女はできるが友達との飲み会を優先させてしまうため長続きしない。
藤原 司(35歳)
IT会社の社長。
顔が良く、元々はモデルをしていたが友人らと共に会社を設立。アプリゲームの『モンスターパズル』をヒットさせた。イケメン社長として有名になり、経済誌でのコラム連載、テレビではコメンテーターとして出演するなど幅広く活動している。今でも女性誌ではモデル業もしている。
◆◆◆◆◆◆
パシッ、パシッ、パシッ……。
一定のリズムで俺は自分のお尻を叩かれていた。
叩かれすぎてひりつく尻はとても痛い。
「ひ、あぅ……」
だというのに、お尻を叩かれるたびに俺の口からは甘い声が漏れてしまう。
「ずいぶんと、すけべな声がでるようになったね」
背後から俺を責める声が聞こえる。ただの男子大学生だった俺を、こんなにもおぞましい目にあわせている張本人、藤原だ。
「最初はあんなに反抗的だったのにね」
きっと真っ赤になっているだろう尻たぶに優しく口付けを落とされると、さらに甘い声が口から漏れた。
「もうお尻叩きくらいじゃ満足できないかな?」
「そんなこと……」
「覚えが早くて嬉しいよ。でもね、これはご主人様に歯向かったお仕置きだってことを忘れてない? さあ、特別な浣腸をしてあげようね」
目の前に置かれていたバケツの中へ、ガラス瓶に入った黄色い液体が混ぜられると、ツンとした酢独特の酸っぱい臭いが部屋に充満する。
「龍二くん、きみが泣き叫ぶほどに大好きな、ビネガー浣腸だよ」
藤原はそう言いながらガラスシリンジに酢水を注入していく。
数日前にも行われた、酢水を使った浣腸は強烈な痛みを伴うものだった。その時はあまりの痛みに、大きな声をあげて藤原に助けを求めた。俺をそんな目にあわせている張本人に助けを求めるなんて矛盾しているが、俺が生きるも死ぬも、藤原にゆだねられているような状況だ。きっと正しい判断だろう。
「ゆるして、くださ……、それヤッひぃっ!」
俺はその時の恐怖を思い出し、逃げようと身をよじるとパシン! と藤原に強くお尻を叩かれ言葉が消えた。
「さあ、これに耐えたらそのケツマンコを犯してあげるからね」
痛みの後の快楽はたまらなく気持ちがいい。俺はそれを知っている。
そして、藤原にされるがままその痛みを受け入れた。
◆◆◆◆◆◆
大学生の夏休みは無駄に長い。
前期テストさえ終われば後は2ヶ月は夏休みがあるのだ。
テストが終わったすぐは友人と飲み会ばかりして遊び呆けていたが、周りの友人たちはこの長期の休みを利用してアルバイトをしはじめていた。
そういう俺もちょうど彼女と別れたばかりだったので、夏休みを利用した短期集中型のバイトをはじめようと求人サイトをいろいろとみていると、割りのいいバイトをみつけさっそく応募した。
仕事内容は【1ヶ月間お世話する】たったそれだけで報酬が30万円らしい。
応募フォームに簡単な履歴書と顔と全身の写真を添付すると応募が完了する簡単なシステムで、選考は早かった。
そして無事にそのバイトに採用された俺は、有名な避暑地へと来ていた。
耳障りなほど蝉の鳴き声が辺りに響いている。
たくさんの別荘が立ち並ぶ中、最寄りのバス停で俺は今回のバイトの雇い主と待ち合わせをした。
しばらくすると、誰でも知っている左ハンドルの高級車がバス停に停まる。静かに車の窓が下りると運転席に乗っている男と目が合った。
「きみが、武田龍二くん?」
「はい、そうです」
高級車に乗った男がサングラスを外すと、それはテレビでよく見かけるイケメン社長でお馴染みのタレントコメンテーターだった。
「よかった、私は藤原司。今日から1ヶ月間よろしくね」
名前を聞いてやはり本人だと確信した俺は驚いていたが、窓から出された手に慌てて握手をする。
「あ、えっと、いつもテレビに出てる方ですよね?」
「知ってくれてるんだ。嬉しいな」
「テレビで見ないときは無いですから」
暗めの茶髪にきれいな二重の目は優しそうで、男の俺でも一瞬ドキッとするくらいにはかっこよく、まるで俳優のようだ。
「ありがとう。じゃあさっそくだけど、行こうか」
藤原に助手席へ座るよう促され、俺は言う通りに助手席へ座った。高級車のシートはまるでソファーのように快適だった。
1時間ほど車で走るとひまわり畑が見えてきた。その間を進むと大きな別荘の前に到着した。バス停の近くにはたくさんの別荘が並んでいたが、ここには藤原の別荘以外の建物がない。
車から降りて藤原と横に並ぶと、思っていたより大きかった。俺もそんなに低い方ではなく、177センチはあるというのに、そんな俺よりも身長が高かった。
「あの、身長高いですね」
「ああ、この前の健康診断では184センチだったかな?きみも大きい方なんじゃない?」
よく考えたら失礼な質問をしたというのに藤原は笑って答えてくれる。見た目通り、かなり優しい人だ。
「変な質問して、すみません」
「気にしないで。さ、入って」
藤原に促され入った別荘は広々とした室内だというのにクーラーのよく効いた過ごしやすいところだった。
藤原に言われるがまま部屋の隅へ荷物を置くと、ソファーへ座った。
「飲み物をいれるけど、アイスコーヒーでいいかな?」
「あ、はい! 大丈夫です。というか、俺がしますよ。1ヶ月間お世話するって仕事、俺が藤原さんのお世話をするってことですよね?」
「ああ、仕事内容ね。まだいいよ。コーヒーを飲んでからで構わないから」
「ありがとうございます」
「ペットボトルのなんだけどいいかな?」
ちらりと見せてきたのはスーパーに売っている大手飲料メーカーのペットボトルコーヒーだった。
「かまいません」
大きな別荘を持ち、テレビにもよく出演する。それでいて藤原の本業はIT会社の社長だ。それに、俺のような大学生を30万で雇って避暑地で過ごす1ヶ月間お世話をさせるのだ、相当稼いでいるのだろう。それなのにペットボトルのコーヒーというギャップに好感度が上がった。
「お待たせ」
極薄の綺麗なグラスに注がれたアイスコーヒーを受け取る。
「いただきます」
「コーヒーでも飲みながら少しお互いのことを話そうか」
俺の横に藤原が座り、藤原がコーヒーを飲んだところで俺もコーヒーに口を付けた。
コーヒーを飲むと緊張も和らいだ。
「きみはきれいな黒髪だね。髪の毛は染めたことないの?」
藤原が俺の少し長めの後頭部の髪を撫でた。
「まだなくて、少し染めてみたいとは思うんですけど」
「きみは小顔だし、頭の形もきれいだからきっと明るめの茶髪も似合うよ」
「そうですか?」
「うん。今のままも十分に可愛いけど、髪を染めたら今よりも垢抜けて見えるかもしれないね」
「俺、年齢より幼く見られるのがコンプレックスなんですよね」
「私もそうだったよ。でも、きみはまだ本当に若いからね。そのままのきみでいてもいいんじゃないかな?」
そんな話をしつつ、コーヒーを3分の2ほど飲んだ頃だろうか。おかしい。目を開けておくのも辛いほど眠たい。
さすがに緊張感が無さすぎる。俺は眠気を紛らわせるように、もうひと口コーヒーを飲んだ。
「どうしたんだい?」
「いえ、すみません。なんでもないです」
「眠たそうだよ? 移動も長かったからね。2階のベッドで少し横になるといい。仕事は目が覚めてからでかまわないから」
「ありがとう、ございます」
最後までちゃんと言えたのだろうか。
「可愛い龍二くん。おやすみ」
そこで俺の意識は途絶えた。
スマホのバイブが鳴っているのか、ジィジィと音が聞こえる。
薄暗い部屋で俺は目を覚ました。
スマホを止めようと手を動かそうとするが、少しも動かない。そして、体が何かおかしい。自由に動かない。
「ああ、おはよう龍二くん。よく寝ていたね」
「ふじわら、さん?」