耳、弱いもんね

待ち合わせ場所でそわそわしながら待ってる香澄ちゃんが可愛くて、ちょっと驚かせちゃおうと思った萩原が後ろからぎゅっと抱き締めて耳元で「香澄ちゃん、おまたせ」って囁いたら「ひゃ、っぁん…!」って香澄ちゃんが肩を揺らして耳を押さえながら涙目で振り返るからビシッと固まっちゃう。

真っ赤な顔でぷるぷる震えながら全然怖くない顔で睨んで来る香澄ちゃんに萩原もぶわっと顔が赤くなって口元を押さえながら「……ごめん」って謝れば「ば、ばかぁ…!」って香澄ちゃんがびしびし胸元を叩いてくる。

まさかそんな反応をされるとは思ってなかったけど、確かに香澄ちゃん耳弱いよなぁ…って納得してる萩原もいる。「耳、弱いもんね」って言えば「〜〜ッだ、だれの…っだれのせいだと…!」って益々顔が赤くなるから「ん?おれ」って語尾にハートが付いてるような甘い声で返事をする。

「もう知らない!」って一人で歩き出そうとする香澄ちゃんの手をぎゅっと握って「うそうそ。ごめんって。ちょっとびっくりさせようと思っただけなんだって。怒った?」ってしょんぼり謝ってくる萩原に香澄ちゃんは毎回勝てない。

今回もうぐぐ…って唇を噛み締めながら「……もう、しないで」って言って許しちゃうからチョロいよね。「ん、ありがと」って香澄ちゃんのこめかみにちゅってキスをしてご機嫌に笑う萩原の作戦通りに全部進んでるよ。
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