深く、ふかく。嫌われはしないだろうかと、呆れられはしないだろうかと無い頭を動かす。
「僥倖よ僥倖、アレに随分と仕込まれたようだ」
ヒヒっと目を細めた旦那様の御顔といったら、もう、もう。
胡座をかいた旦那様に跨がり、ぐちりぐちりと耳を覆いたくなるような音をたてながら、下へ下へと自ら腰を打ち付ける。濡れそぼったそこに突き当たられている魔羅は華奢な御身体からは想像のつかぬ凶悪なもので、私の腹の内はこれ迄にないほど満たされてしまっている。
善いぞ佳いぞと私の臀部あたりをさする手に、また、新たな欲が芽生えて堪らなくなった。
「お、ゆるし、を………っぁ………!!は、………ひっ……ぃ」
発した言葉の最中に、今まで不動を貫いていた旦那様が、私の悦い処ばかりを執拗に責めはじめたおかげで、私はどうにもまた堪らなくなり、ああ、なんと、ひどい、悦い、くるしい、ああ、ここちがよい。
胸裏では旦那様への罵倒や賛美崇拝の言葉を並べるが、そのどれらも私の唇からは出てくることはなく、訳の分からぬ音ばかりが漏れ出でた。
「アレにも、斯様な姿を見せたのか?ん?妬けるなぁ………ヒヒ」
目の前が揺れる。旦那様は時折私の不貞を責めながら御自身から動かれるようになった。嗚呼、何と幸福なことか。
*****
不貞を働けば、少しは私にも気を割いてくださるのではないだろうかと、つい思い付いてしまったのだ。
世の泰平を願い、石田様や秀吉様にと日々知略の限りを尽くしておられる旦那様。忙しく一日を過ごされる旦那様に、子を生むだけの私なぞ気にかけるはずもなし。
それがどうして、こうも上手くいくなんて。
「嗚呼どうか、お許しください。貴方様だけのものに、」
「悦いぞ悦いぞ、些末なことよ」