黒く長い髪が風に揺れている。その中に交じる赤に目を奪われた。

彼女の背から生えている大きな黒い羽根がばさりと1度羽ばたくと、ゆっくりとたたまれる。それに合わせて彼女の足が地面へとつけられた。

風に揺らされていた長い髪がふわりと落ち、閉じられていた目がゆっくりと開かれる。深い赤の目が私を見つめて、一つ瞬きをした。

少しだけ口角をあげ、私にゆっくりと手を差し出してきた。

その手を取ることがどういう意味を持つのかは分かっているつもりだ。

彼女の手に自分の手を重ねれば、その手を引き上げられ、立たされる。

離された手が私の首元に触れると、刺すような痛みが襲うが、一瞬で消えていった。

彼女を見ると先程までなかった羽根の刺青が、露出している左腹にしっかりと刻まれていた。

そして、私にも……