:家庭教師ヒットマンREBORN!
:沢田綱吉


街の中心で出会った女の子はいつも笑っていた。
単に出会って間もないからそう思ったのかも知れないけど、にこにこにこにこと笑顔を振り撒く姿が素敵だった。

ランボが迷子になった時助けてくれたのがきっかけで、以来街で擦れ違えば声をかけたり、たまに家に遊びに招いたり。
けれどそれらは全部ランボの為で、ランボの話をして、ランボと遊んで。そんな依泉ちゃんとは今日学校帰りに出会うまで、ランボを抜いた話をまともにした事なんてなかったんだ。学校は違えど同学年だった事も知らなかった。


友達になろう、と言われた。ランボの保護者じゃなくて、ランボの友達でもなくて。
私達2人も友達になろう、と依泉ちゃんは言って笑った。
突然の言葉に驚くオレをよそに、「握手」と言って彼女が差し出した手のひら。つられるようにゆっくり自分のそれを重ねればブンブンと強く握った手が振られて、びっくりしている内にその手は離された。

「これで友達、ねっ!」

満面の笑みを浮かべた依泉ちゃんに陽が後光のように射す。
………あれ?おかしいな。
熱でもあるみたいな体温の上昇具合が少し暑くて、そのせいか心臓まで心拍数を上げている。何でいきなり……――

「綱吉君?」

どっきー!心配そうに見つめる依泉ちゃんに跳ねる心臓。
あぁ、そういう事。ごめん依泉ちゃん。やっぱりオレ、友達は無理かもしれない。


その一瞬でオちる。

女の子として、見ちゃったらしい。


2009.07.22.wed

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