コミュニティデイ※現パロ
「なあ、見てくれ!ヒトカゲが大量発生している!」
「ん?本当だ!そういやもうコミュニティデイ始まってるんだっけ」
「そうだぜ!そろそろ散歩にでも行かないか?」
「はいはい」
そうと決まればとお気に入りのキャップを被る彼、ダンデはここ半年の間にポケモンGOにハマりにハマっている。特に今月のコミュニティデイは彼が子供の頃から好きなヒトカゲなのでいつもよりも張り切り度合いが違うのだ。
私もキャップを被り、カーディガンを羽織る。おそらく今日は終わるまで歩き回る事になるのだろう。残念なことに天気予報によると一日雨になっているのでしっかりとした防寒対策と大きめの傘が必要だ。
「行こう!雨で弱ってるヒトカゲたちを助けに行かないとだ!」
「ふふ、ボール足りるといいね」
マンションを出てとりあえずポケストップとジムがある公園へ向かう。この公園には日頃からかなりのポケモンGOユーザーが集まり、日々レイド戦などが行われている。
今日も雨にも関わらず、そこそこの人数が集まりルアーモジュールも使われている。そのため、どんどんヒトカゲが集まってくる。
「どう?順調に助けられてる?」
「ああ!見てくれ、色違いだ」
「わ、すごい!やったじゃん」
今日この日の為にボックスを拡張していた甲斐あり、彼のボックスはヒトカゲで埋めつくされている。それでも数が足りなくて泣く泣く博士に送らなければいけない未来が見えるけど。
その後も他の公園へ行ったり、駅前まで歩いたりしてあっという間に十七時。大量発生も終了の時間だ。もう雨はやんだが、日中はずっと雨の中歩き回ったので身体も冷えてしまった。
「あぁ終わってしまった……。だが大量のヒトカゲがオレのボックスの中にいると思うと感動だ」
「めっちゃ捕まえたね、すご」
「大満足だぜ!今日は雨なのに付き合ってくれてサンキュー!」
「わっ」
彼のいつもよりは冷たい、それでも心地良い体温の手で私の冷えてしまった手を握られる。と、顔を顰める彼。
「随分冷えてしまったな。早く家に帰ってお風呂に入ろう!」
「そうだね。……一緒には入らないからね」
「わ、わかっているさ!」
彼の動揺具合から少し期待されていた様だ。残念ながら今日は疲れ切ってるので家に着く頃には彼の相手をする元気も無いだろう。
やれやれと彼を見上げるとなにやら真剣な顔で考え事をしている。
「ん?どうかした?」
「いや、その。ポケモンGOをやっているとキミと出掛けられるのは嬉しいんだが、手を繋げないのが難点だな、と」
ずっと手を繋ぎたかったんだぜ、なんて耳元で囁かれたら。……仕方ないな、今日は特別に一緒にお風呂入ってあげようかな。
改稿:2021/08/18