今日はえいえんの最初の日

ーー駅前に17時で頼む。あと、泊まれるように用意をしてきてくれ。


誕生日なので例年のように1日デートしてお祝いし尽くすつもりだったけれど、なかなかそう上手くはいかないもので、1日若利を連れ回す計画はあえなく散った。のだけれど、夕方からなら会えるという?お店やホテルを予約するつもりだったが、全て任せて欲しいと言われてしまった。いつもそこまで強く希望を言わないし「名前が好きな方でいい」と言うんだけれど。日中でチームの練習は終わるらしく、17時に駅前と指定されたのだった。しかも泊まれるように準備してこいだなんて、一体何が待っているのだろう。誕生日を迎えるのは彼なのに。

「今日はどこに行くの?」
「まあ、色々だ」
「何するの?」
「.............色々だ」

駅で待ち合わせして早々質問攻めするも、色々、と言うばかりで何も教えてくれない。途中からは私も面白半分に聞いたけれど。




「もうひとつ、プレゼントを貰ってもいいか」
「え?いつになく欲張りだなあ、それしか用意してないよ...?」
「そういう意味ではない」
「?」

「名前をくれ」
「えっ?そ、そういう、え」
「.......?」

「名前と、名前のこの先の人生を俺にくれないか」


titled by エナメル
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