念願のバレーボールの名門校「私立櫻ヶ丘高等学校」に入学して早一ヶ月。スポーツ推薦組と一般入試組の総勢100名いた男子バレー部はその過酷な練習に耐えられず半数は退部をしていく日々。
一般入学組の峯喜市(みねきいち)もなんとかしがみつき残ったものの、7:00からの朝練に始まり、放課後はみっちり20:00までの部活動、夕食後から23:00までの自己練習とトレーニングを終えて寮に戻ってくる頃には身体はクタクタだ。加えてレギュラーになれるかどうかがかかっている練習時間は常に気が抜けない状態で、精神的にもかなり参っていた。練習中はピリピリと緊張感が漂い中学時代の部活風景とは全く異なるものだった。周りのチームメイトにも何となく馴染めず、喜市は少し孤立気味だ。
GWにある合宿は本格的にチーム組み分けが発表される。淡い期待を胸に合宿に向かった。
大所帯であるバレー部は効率的に練習を進める為に3チームに分けて行う。分けると言ってもレギュラーか補欠かを区別する為のもので所謂戦力外通告だ。とは言え、組み分けに甘んじ努力を怠ればその順位はすぐに入れ替わる。そのプレッシャーに負けず結果を出し続ければレギュラーとして試合に出られる。それはシンプル且つある意味残酷な縮図はスポーツの世界では常識だ。