▽ 堕天使
レベル:★★★☆☆☆☆☆☆☆
記入者:モーント
「ある人物から手紙を受け取っています」
リンアイ「帰してもらえなかった」
シエテ「当然です。いくらイスナーンがキモかったとは言え備品を壊すのは許されません」
フローラ「全部イスナーンが悪いんだからイスナーンに請求しなさいよ」
ライナルト「巻き添え食らって一緒に掃除させられる羽目になった俺たちのことも考えて……」
モーント「
堕天使、だね。はいこれ。君たち宛に……主にケシェット先輩。手紙だよ」
ケシェット「……俺に?」
ケシェットはモーントから手紙を受け取り、開封した
リーフ「見ていい?」
ケシェット「別にいいよ」
リンアイ「どれどれ……」
『先日はお疲れ様でした
少し話したいことがあるので
太陽の迷宮まで来てください
シルト』
ケシェット「…………アイツ…っ」
モーント「知り合い?」
ケシェット「…いや、この前の校長の依頼でたまたま初めて会った人だよ。俺と同じ堕天使で、モンスターの討伐に出向いていたらしい。どこかの生徒では無さそうなんだ」
ライナルト「シルトさん…あの人か」
リンアイ「堕天使の、ね。何を企んでる…?」
フローラ「さあ?」
シエテ「企むって言い方」
モーント「セレスティアも不思議な人が多いんだね。急に校庭に現れて、はいこれって手渡されて。何だかあっさりしてたけど、何なのかな?」
ケシェット「さあね……とにかく行こう。太陽の迷宮だったね。話したいことがあるって、何なんだ……?」
モーント「怪我はしちゃダメだよ」
《太陽の迷宮『陽光の正義は奈落へと』》
ライナルト「…ケシェット宛だから、俺たちは邪魔しない方がいいのかな」
シエテ「…かもしれませんね」
ケシェット「そうだね。もしかしたら君たちにも危害が加わるかもしれない。ちょっと離れておいてくれるかな」
フローラ「別にアンタたち2人の話に口を挟んだところでどうしようもないわよ」
リンアイ「……気を付けるんだよ」
ケシェット「ありがとう。行ってくる」
リーフ「なに、このシリアス」
ライナルト「ちょっとはそういう空気に慣れといてくれ」
シルト「……来ないかと思っていました。よく来てくれましたね。一人ですか?」
ケシェット「人数はどうでもいい。アンタが来いって言ったから来たんだ。それで、話って?」
シルト「僕がただ単純に興味を持つ、至極簡単な内容です。
何故、堕天使を選んだのですか?」
ケシェット「!」
シエテ「これは、痛いところを突かれたかもしれない」
リーフ「マジっすか」
シルト「僕にはわかります。貴方は
フォーリン・セレスティアではない。近頃黒い翼のセレスティアが多いと思ったら、学科として堕天使が存在するようですね」
ケシェット「…俺が何を選ぼうか、勝手じゃないか。アンタはどういった理由で堕天使なんだ? その、フォーリン・セレスティアって何だ?」
シルト「人は誰しも生まれたときには、純白な心を持っています。セレスティアの翼が白いのはその証。その心が悪意に染まったとき、セレスティアは堕ちるのです。それがフォーリン・セレスティア……堕ちた天使です」
ケシェット「……じゃあアンタは」
シルト「そう。僕は堕ちた者。正しき道から外れた、世間から見れば異質な存在です。世は様々な誘惑に溢れ、生きているうちに醜さを見ることもあります。そして僕自身も醜い存在であることに気付きました。そこから堕ちるまでは、異常なほどに早かったですね」
リンアイ「本物の堕天使…!!」
シエテ「シーッ!落ち着いてください!ヘタな動きを見せるとどうなるか分かりませんよ!?」
リーフ「リンアイせんせい!どうどう!!」
リンアイ「……ちっ」
ケシェット「でもモンスターの討伐に出向いたりしてるのは、まだ完全に堕ちたわけじゃないってことだ。この前の様子だと、あちこちで引っ張りだこだったように見えたよ。頼られている時点で悪人じゃないと俺は思う」
シルト「優しいんですね。僕のやること成すこと、全て自分のエゴなんですよ。それで人が幸せになったり、助けられたりしたらなお良し。僕は人のためと思ってはいません。しかし貴方は違う。今もこうやって僕の身を考え、そう言ってくれるのです。
でしたらそうですね。僕から一つ、貴方に忠告をしておかなければなりませんね。
気を付けてください。その優しさ、いずれは心の闇になりますよ」
シルトは去っていった
ライナルト「ケシェット!」
シエテ「先輩、大丈夫ですか」
ケシェット「……」
フローラ「どうしたのよ。ワカメ頭がいつも以上に萎びてるわよ」
ケシェット「………何でもない。話はここまでみたいだし…帰ろう。あと俺はワカメじゃない」
──数日後
リンアイ「……」
ライナルト「…」
リーフ「……(´・ω・`)」
ケシェット「ごめん、皆。急に呼び出して。ちょっと大事なことを言いたくて。暫く、このチームを離脱したい」
フローラ「は!?」
ケシェット「シルトに言われて、自分で色々考えたけど、考えれば考えるほど、本当にやりたいことが何なのかわからなくなった。だから一度抜けて、考える時間が欲しいんだ」
シエテ「…いやいや……勝手についてきたの先輩じゃないですか。とんでもない発言ですよそれ」
ケシェット「それもそうだ。けど、何が起こるかわかったものじゃないし、今この結論に至ってることに自分でも驚いてる。今の俺には探検なんて出来たものじゃないんだ。自分のことについて、ゆっくり考えさせてほしい」
フローラ「……どう思うのよ」
シエテ「……まあこのままズルズル引きずるより、一度抜けてしっかり考えていただいた方が貴方のためにもなりますし、こちらも無駄に気を遣わずに済みますからね。僕は大丈夫です」
リンアイ「確かに。一理ある。けどさ、あんな奴の言うことなんて気にする必要ないと思うけどな、あたしは」
リーフ「オレもそう思うな〜……」
ライナルト「けど、言われたことに対してどう感じるかっていうのは、人それぞれだし…ケシェットにとってめちゃくちゃ重いことかもしれない。ムリしないでほしい」
リーフ「むじゅかちい……(´・ω・`)…オレは、皆に任せます……」
リンアイ「気の持ちよう、って言うのは簡単だけど、そう簡単にはいかなさそうだ。あたしは…ケシェットの好きにしたらいいと思う」
フローラ「ふん。わかったわよ。考えすぎて煮立ってワカメがスープにならないようにするのよ。せいぜいコシを強くしてくるのね!」
ケシェット「…ごめん。……絶対戻ってくるから。それだけは約束する」
ケシェットは重い足取りで、学生寮に向かって行った
フローラ「…あのバカ。脳内までワカメなのね」
シエテ「気難しいんですよ、あの人。シルト…本物の堕天使の言葉は、かなり影響力があったようです。僕らに出来ることは、先輩の帰りを待つことだけですね。エテルノ学園に戻りましょうか」
リーフ「足取り重そうだった」
シエテ「この上なく悩んでるんでしょうね」
リンアイ「…やっぱり堕天使のアイツ、悪い奴だ。探してとっ捕まえてくる!」
ライナルト「やめろぉーーー!!」
ケシェットがチームを離脱しました
堕天使を完了しました!