▽ 弔いの司祭

レベル:★★★★★★★★★☆
記入者:ボア・ノイテ
「霊園に向かえ!!」


リンアイ「走れ!急げ!!あいつの好きにさせない!」
ケシェット「勿論だ!」
リーフ「霊園まであと少し…!」


《アレーン・カドリー霊園》
ライナルトたちは霊園に辿り着いた。
霊園の中心部にはラトレイアがいた

ライナルト「ラトレイアぁ!!」

ラトレイア「いらっしゃい。待ってたわ。でもちょっと退屈だったから遊んでいたのよ」

シエテ「何…、っ!! エメルドさん!!大丈夫ですか!?」
ケシェット「酷い傷だ…!お前、彼女のことを!」


リンアイ「!!」
ラトレイア「このモンスターが慕っている聖職者だと知ると、何も出来ずにされるがままだったわ。見てて滑稽だったのよ。いい暇潰しにはなったわね」
フローラ「アンタ……!」
ラトレイア「ふふふ! いいわ…その憎しみに満ちた顔! それでこそ潰し甲斐があるもの。貴方たちも同じようになる?」
リンアイ「……なってやるものか。あんたのことは絶対止める。パルファンを脅かす者は許さない」
ラトレイア「うふふ! この強大な力を前に随分と強気でいられるのね! 今の彼女は神よ。貴方たちには聞こえる? 神の慈悲を受ける魂たちの喜びの声が!」

何処からともなくする多くの邪悪な気配に、ライナルトたちの背筋が凍りついた!

ライナルト「…!! わかる…この気配は、霊園の!」
ケシェット「それも多すぎるぐらいの気配だ!」
シエテ「ひっ…や、やめてください!すぐに鎮めてください!!」
フローラ「いや!こっち見ないで!!」


ラトレイア「私の研究は正しかった! 何故なら今、霊園の魂が喜びに震えているからよ! 私が世界の過ちを終わらせるの……悪魔と魂たちと共に!」

ライナルトたちの前にマザー・プリーストが佇む

リーフ「戦うのか!?だ、だけど、クレールスさんだろ!?オレ…戦えない!」
フローラ「ば、バカ!!こんなところまで来て弱音を吐くわけ!?」
シエテ「リーフさん、武器を、構えてください…」
リーフ「シエテ…フローラちゃん…!怖くないのか?!優しくしてくれた人を、もしかしたら…!」
シエテ「僕だって怖いですよ!幽霊もそうですけど、もし助けられなかったら…とか、思いますよ!けど、この状況で戦わないという選択肢は、ないでしょう…!放っておいたら世界が…それこそクレールスさんが!どうなるか分からないんですよ!?」
フローラ「あっちは明らかな敵意を示してるのよ!戦わなきゃ殺されるわ!!」
リーフ「…………、オレ、がんばる…!」
ケシェット「…。待っていてくれてるのは、元の優しさかな」


 「─────」
フローラ「……アンタ…こんなこと…望んでないはずでしょ!! 気が付かないなら、私たちが目を覚まさせてあげるわ!」
リンアイ「今助けるから、待ってて!」
ラトレイア「やりなさい、マザー・プリースト。私たちの正しさをわからせてやるのよ!」

ライナルト「クレールスさん…!絶対助ける!!もう誰も傷付く必要はないんだ!だから、だから!痛いかもしれないけど、ここで助けますから!!」


▼ENEMY▼
母なる教皇
-Mother Priest-

Lv35×1



<戦闘勝利>
ライナルト「でやああっ!!」

「アアアアアアアアアアアアアア─────!!!」

大気を震わすような悲鳴を上げ、マザー・プリーストは苦しげにのたうつ!
ライナルトたちに向かって触手が伸びてきた!

シエテ「そんなものまで!?」
リンアイ「マズい!逃げ――」


ボア「クレールス!!」

マザー・プリーストの触手は、間に入ったボアを捕らえていた

フローラ「校長!!」
ボア「大丈夫だ、見てな…ッ!」

リーフ「ボア校長!!校長を…あッ!」
ケシェット「取り込まれた…!!」
ライナルト「校長ーー!!」


リンアイ「校長! 校長!!」
ラトレイア「あははははは! いいわ! 貴方たちも神の礎となるのよ! 弱者は正しき者に従うのみ!」

再びマザー・プリーストから触手が伸び、ライナルトたちに絡み付いた!

リンアイ「くっ…!」
フローラ「放しなさい! このっ! この……っ!」

ライナルト「うわあっ!放せ、放せ!!」
リーフ「やだああああ!!!死にたくないいいいいいい!!!」
シエテ「だめです!何も効かない!」
ケシェット「ここまでか…ごめんね…俺は……」


──そのとき!
マザー・プリーストの体から光が発せられた。
それと同時にライナルトたちは触手から解放された。

リンアイ「な、なんだ!?」
ライナルト「ぷはっ!解放された…!?」
フローラ「あの光は何!?眩しい…っ!」


強烈な光が辺り一面を包み込む!




ライナルト「……。…」
リーフ「あれ…オレ、生きてる…?」
シエテ「…光が晴れました、ね…温かい粒子が降ってきて、キレイです」
リンアイ「あれは…校長!クレールスさんを抱えてる…元に戻ったんだ…よかった…」


ボア「……よかった。生きてる。すまねぇな、怖い思いをさせて」
エメルド「……………ボア、校長…」
ボア「テメェも目を覚ましたか。安心しな。今終わったとこだよ。クレールスもじき起きる」
エメルド「……ありがとう、ございます…………」

フローラ「…この粒子、傷を治してくれるわ。校長の力かしら。それとも、クレールス?」
ケシェット「2人ともそういう力を持ってそうだからね。エメルドさんの傷も治ったみたいだ。凄いな…」
ライナルト「ハッ!そういやラトレイアは!?」


ラトレイア「……うそ…」
マニアコ「カスミ!!」

リンアイ「マニアコ!それにククロ先輩!」
フローラ「先生たちも一緒だわ!」


ラトレイア「貴方……まだ私のことをカスミと…」
マニアコ「当たり前だよ……あたしたち、友達でしょ!?」
ラトレイア「!」
マニアコ「どんなに悪いことをしても、あたしにとって貴方は大切な大切な友達だよ! 友達だから…悪いことはいけないって教えたかった! 追放された後も貴方のことが気掛かりだった! だって…大切な友達だから!」
ラトレイア「マニアコ……私は…! ──!!」

シエテ「…そうです。マニアコさんは貴方のことを止めようと、貴方が道を踏み外さないようにと思っていたんですよ。貴方が何と言おうと、マニアコさんにとって貴方は大切ですから」
ライナルト「今から戻ってきても遅くないと、俺は思う。考え直してくれ。もうこんな悪いことをしちゃダメだ」
ケシェット「待て。ラトレイアの様子が変だ」


ラトレイア「あ…ああ……! お、お許しください…! 私は……私は……!!」

ラトレイアが何か言いかけたその瞬間、
彼女の身体が内側から切り裂かれた!

リーフ「え、えええええ!?!???!!」
フローラ「何!?どうしたの!?えっ!?」


マニアコ「カスミーー!!!」

倒れ込むラトレイアを、マニアコは助け起こす

マニアコ「やだ……カスミ…死なないで! カスミ…!だ、誰か……助けて……カスミを助けて…!」

マニアコの訴えに、ほとんどの者が目を反らした

シエテ「……これは…」
ライナルト「た、助けない、のか…?」
リンアイ「……禁忌に手を出して学校を追放された。少なくとも学院にとっては危険な存在だった。だけど、ラトレイアとも仲がいい友達がいた……複雑なんだよ、あたしたちは。マニアコの気持ちはわからなくはないけど、ラトレイアを生かしていいのか、あたしにはわからない」
リーフ「だ、だけどさ!目の前で人が死にかけてるんだぞ!それ、見捨てるのか!?」
フローラ「……傷が深すぎて私の回復魔法じゃ追いつかないわ…シエテでも無理そうね」
ライナルト「ど、うしよう…でも、でも…」


マニアコ「そんな…お願い……誰か…」
クレールス「……私にやらせていただけませんか、マニアコさん」
マニアコ「!」

ライナルト「クレールスさん…!」

クレールス「どんなに邪な考えを持っていても、この方は貴方の大切な友達……助けずして聖職者を名乗ることができません。それ以前に私は、目の前の人が傷付いているのを、見捨てられないのです」
マニアコ「クレールス、さん……」
クレールス「傷も、邪悪な心も、全て治してあげましょう。マニアコさん。祈りの雫はお持ちですか?」
マニアコ「! そうだ! これを…!」

リンアイ「…そうか、祈りの雫は何でも治すアイテム…クレールスさんの涙。正しく使えるのは本人…」
ケシェット「君が望むなら、彼女を助けてあげてほしい。俺たちは助ける意思があったとしても力が伴わないから」
ライナルト「……お願いします!」


マニアコは祈りの雫をクレールスに渡す。
クレールスは瓶から雫を1粒手に取り、優しくその手を握った。
彼女の足元に魔法陣が浮かび、そこから放たれた温かい光が、ラトレイアを優しく包んだ。
見る見るうちにラトレイアの傷が治っていく

ラトレイア「…………」
マニアコ「カスミ! カスミ! 大丈夫!?」
ラトレイア「……マニアコ…」
マニアコ「よかった……。どうなるかと思った……」

フローラ「……凄いわ。これは1000万ゴールドの価値あるわね……」
リーフ「よかった……よかった……」


クレールス「ラトレイアさん…いえ、カスミさん。お身体は大丈夫ですか?」
ラトレイア「っ! 貴方……私のこと、助けたの……?…どうして? 私を殺す絶好のチャンスだったのよ……? 私のことを恨んでないの……?」
クレールス「恨んでいませんよ。私は全ての人に対し、平等に癒しを施し、平等に祈りを捧げます。それは聖職者だからではありません。私にとって人の命を助けることに、敵や味方など関係ないのです」
ラトレイア「…………」
クレールス「貴方もきっと傷付いているでしょう。長く辛い思いをしてきましたね……もう大丈夫ですよ。貴方が一人で頑張る必要は、もうありませんから」
ラトレイア「う……うわああああん! ごめんなさい!ごめんなさい…! 私、私…貴方に酷いことを……っ!」
クレールス「いいんですよ。私のことは気にしないで下さい。それよりも、お友達のこと、大切にしてあげてくださいね。貴方を助けてほしいと最初に言ったのは、マニアコさんですから」
ラトレイア「…マニアコ…マニアコッ……!」
マニアコ「カスミ……ごめん…もっと話を聞いてあげたら良かった…ごめんね……」

シエテ「や、優しい……なんて優しさ……酷い目にあったのにそう言える優しさが凄いです……これが、本当に心がキレイな方……」
ケシェット「セレスティアの鏡、だね。俺はちょっと真似できないかな…」
リンアイ「…あたしも、もうちょっとカスミのことを理解してあげられたらよかったな」


ボア「目頭が熱いね……全校生徒、全教員、学院に帰るよ。クレールス。テメェも一度学院に来て休みな」
クレールス「ありがとうございます。お言葉に甘えて」
ボア「マニアコ、カスミ。テメェらも気が済んだら学院に戻ってきな。飛びっきりのパーティーでも考えてやるよ。道中のモンスターには気を付けな」

ボアたちは去っていった

マニアコ「貴方たち………本当にありがとう…。気を付けて帰って。あたしはもうちょっとここにいる。カスミはまだ落ち着かないし、……霊園がキレイだもの。貴方たちも空を見て」

リーフ「わあ…キレイな青空だ……ってか、此処ってこんなにキレイな場所だったんだな……」
フローラ「そうね…」
ライナルト「魂たちも静かにしてるかな…」
シエテ「あっ!そういえば此処霊園でしたね!?僕、帰っていいですか!?」
ケシェット「まあ待ちなよ。ムード壊しちゃいけないよ。幽霊たちは落ち着いてるみたいだから、ゆっくりしていこう」
リンアイ「…なんか降ってきた」


天使の翼を手に入れた!

ライナルト「どういう状況!?」

囚われの聖女弔いの司祭を完了しました!


《パルファン女学院》
ラトレイア「ごきげんよう。校長が上に掛け合ってくれて、もう一度この学院で勉強させてもらうことになったわ。私みたいな人がまた勉強できるなんて……」

リンアイ「! よかった。あたしは歓迎するよ」
ライナルト「でも…他の人からの印象はあんまり…」


ラトレイア「……勿論、他の生徒からは白い目で見られるけど、罪を償うためなら仕方ないことよね。尤も、生涯かけても償えないぐらい大きな罪なんだけど……
マニアコが呼んでるわ、そろそろ行くわね。貴方たちも頑張って」

ライナルト「おう!カスミも頑張ってくれ!」
リーフ「いやあ〜。一件落着ってやつだな!クレールスさんも助かったし、カスミさんも戻ってこれたし!霊園は平和になったし!」
フローラ「大変だったわね。ただ学校に通ってるだけなのに、こんなことに巻き込まれるなんて」
シエテ「……僕はクレールスさんみたいに、キレイな心を持つのと、聖術を扱う者としてもっと鍛えたいです」
ケシェット「心は無理だろうね。まあ、聖術を極めたら君の涙も祈りの雫になったりして?」
シエテ「それはイヤですね…」
リンアイ「聖術はわからないからよろしく」



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