▽ 秘密の恋
レベル:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
記入者:ユガ
「秘密ですのよ? くれぐれも口外しないように」
ユガ「
秘密の恋……だなんて、うっかりこんなタイトルつけちゃったけど……これはまぎれもなくわたくしからの依頼。貴方たち、受けてくださるのよね?本当に口外なさらないと約束できます?」
リーフ「も、もちろんです!!」
ライナルト「しません!!誰にも言いません!!」
ユガ「それは結構。……実はわたくし、入学して暫くしたときからシャルナクのことが好きなんですの」
「「え」」
ユガ「……今、バカにしましたわね?」
『滅相もない!』
『………ちょっと』
『滅相もない!』
ライナルト「いや!馬鹿にはしてないです!!ちょっとびっくりしただけで!!」
ユガ「…いまいち信じられませんわね。わたくし、これでも本気なんですのよ?」
『………ちょっと』
リーフ「先輩、可愛いとこあるんすね」
ライナルト「お前!!!!!」
リーフ「いってぇ!!!!」
ユガ「ええそうでしょうね!でもわたくしは本気ですわ」
ユガ「彼、寡黙で素を飾らない仕草が女子生徒に人気で、恋人にしたい男子生徒ナンバーワンにあがってるぐらいなのですわ」
リーフ「おれが女性だったら好きになってた」
ライナルト「アレで素、なんだよな…かっこつけてるわけじゃないくて」
ユガ「……別に嫉妬してるわけじゃなくてよ? そもそもきっかけというのは、お互いに新入生だったあの日……初めての迷宮探索でモンスターに囲まれていたところを、彼が現れて助けてくれたんです。彼も怖かったでしょうに……経験も浅く、無謀だったのにも関わらず、モンスターたちに果敢に立ち向かった……その姿が忘れられないの」
ライナルト「…そっか。監督生たちも元々は新入生…先輩にもモンスターが怖い時期があったんだな」
リーフ「微笑ましい」
ライナルト「真面目に話を聞いてくれ」
ユガ「その後は特にこちらからアプローチをすることもなく、彼が監督生候補に挙がったのを聞いて、これはチャンスだと思ってわたくしも勉学に励みましたわ。他人以上友達未満な関係ですが、他の女子生徒に思いは負けてないと思いますの。
貴方たちに今回お願いしたいのは台本を用意しろとかそんなものではなくて、ただ一緒に翠玉寮まで付き添ってほしいの。そしてわたくしが出てくるまで外で待っていて。どうなるかはわからないけど……今から頼めます?」
ライナルト「勿論です。先輩、がんばりましょう!」
リーフ「きっと大丈夫だから!先輩なら大丈夫だから!」
ユガ「ありがとう。ずっと誰かに背中を押して欲しかった。今日は何だか行けそうな気がしますわ。では向かいましょう」
ライナルトたちはユガと一緒に翠玉寮へ向かった
《翠玉寮》
ユガ「……………………よし。行ってきますわ」
ユガは翠玉寮へ入っていった
リーフ「が、がんばってくださ〜い…!」
ライナルト「シッ!シャルナク先輩に聞こえたらどうするんだ!」
リーフ「ご、ごめんよ」
ライナルト「…人の恋を応援するの、初めてだな」
リーフ「おれも。しかも、女性の」
ライナルト「俺たちも男だから、やっぱ女性の心はわかんないよな…確かにシャルナク先輩は人気そうだけど…シャルナク先輩を巡って醜い争いとかあったんだろうか」
リーフ「うわっ、巻き込まれたくねぇ〜…おれも一人の女性を巡って争う日が来るんだろうか」
ライナルト「醜い争いにならなければいいな…」
リーフ「…にしてもユガ先輩、大丈夫かな」
ライナルト「……どうだろ」
――十数分後、ユガが出てきた。
ユガは目にいっぱいの涙を溜めてライナルトたちを見た後、走って去っていった。
リーフ「先輩…」
ライナルト「……そっとしておこう」
――翌日
図書室へ行くと、ユガがいた
ユガ「あら皆さん…………昨日は醜態をお見せしてしまってごめんなさい。もう大丈夫ですわ」
リーフ「……聞きにくいんですが、どうだったんすか?」
ユガ「結果から言いますとダメでした。ですが我々は監督生同士、少なくとも卒業するまでは切れぬ縁。彼に助けられたのは紛れもない事実ですし、そのことを彼も覚えてくれていたの。女性にあまり興味はないけれど、ずっと想い続けていたのならその関係は他人ではない。監督生同士として以前に、まずはお友達から、とのことでした」
リーフ「…シャルナク先輩…やさしい……」
ライナルト「まあでも、友達未満の関係からいきなり恋仲になるのは難しいから、妥当な答えなんだろう…ユガ先輩を突き放さなかった優しさはありますね…」
ユガ「少し……憧れに近付いた。何より入学してからの思いを伝えることが出来た。今はそれでいいと思います。ありがとう、皆さん。これはほんのお礼ですわ」
友好の証をもらった!
ライナルト「先輩。目がマジですよ」
リーフ「やっぱ女ってこえぇ…」
秘密の恋を完了しました!