第三章


「…ん…?」

目覚めるとわたしはいつもの自分の部屋にいた。

「あれ?…わたし昨日…」

街を歩いていて、大きなお屋敷の前でかっこいい王子様に出会って…それで…

「ヴァンパイア!」

急いで鏡を持ち噛まれた首を確かめると、まだそこは少し痛くて、そして
二つの赤い痕が残っていた。

「現実…なの…?」

信じたくないけど、痛みと残った跡がそうだと告げている。

「っ…」

怖い、けれど怖い気持ちだけじゃなくて、思い出して身体が疼く。

「どうしちゃったのわたし…」

もう一度会いたい、なんて思うなんてありえない。けれど

「た、確かめに行こう…もしかしたら思い過ごしかもしれないし…」

そんな思いで家を出る支度をする。これから何が待っているかなんて知らずに。
でも後悔はしてない。
あなたに出会ったこと。
あなたに堕ちてしまったこと。




「また来たんだ、あんた…本当にバカだな…逃がしてやったのに。
…覚悟はできてるんだろ?…何のって…俺のものになる覚悟だよ」



〜END〜



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