シュウくん専用うさぎさん
『…何それ』
「何それって…言われた通りの格好なんだけど…」
頭には長い耳が垂れさがってる。
どこからどう見たって…
「うさぎでしょ!!!」
『俺が言ってるのはそこじゃない』
シュウ曰く、ルキくんの彼女さんがルキくんカラーの猫さんの格好をして、ルキくんの寝こみを襲ったらしい。
その話を自慢げに話すルキくんに苛立ち、私にも動物の格好をするよう強要してきた。
仕方なく、近所のお店を見に行ったらベージュのウサギのルームウェアを発見。
もこもこしていて気持ちいいし迷わず購入。
きっとシュウも喜んでくれるんだろうなぁ〜とわくわく帰宅したのに…
「ひどい!!!!」
『酷いのは花子』
そういい、そっぽを向いて寝てしまう。
揺さぶっても無反応。
「黄色じゃないから怒ってるの?だって黄色なんて売ってなかったし…」
『…じゃあレイジにでも作らせればいいだろ』
あぁ…完全にすねちゃってるよ…
シュウの言うとおり、今度生地買ってきてレイジさんにお願いするとして…
「あ〜目の前のシュウさん、どうしたら機嫌が良くなりますか?」
『…もっと近くにきて』
何やら企み顔のシュウに呼ばれ、シュウが寝るベットに潜り込む。
「シュ…ウ…顔近い…」
『あぁ花子がよく見えるようにな』
いつも付けているトレードマークともいえるイヤホンを外し、
投げ捨てる。
「あ、イヤホン…」
『あぁ花子の声がよく聞こえるようにな』
抱きしめられたかと思うと、片手がもぞもぞと私の服の隙間から入ってくる。
「ちょっ…手…!!」
『あぁ花子もこうしてほしい…だろ?優しく抱いてやろうとしてるんだ。ありがたく受けろ』
大きく口を開け、私に襲いかかるその姿はまさに獣で…
こうして逆巻シュウの皮を被ったオオカミに美味しく召し上がられたうさぎ…。
後日、
「ちょっと花子さん!!!このファスナーの色はなんですか!!
私に作らせるとするならもっと素材にこだわりなさい!!!!
バイアスも長さがたりません、あと紐も。
そもそもデザインもここをこう…」
「レイジさん…じゃあ自分でやりますので…」
「何を言っているのです!!私に任せた以上、完璧なものを作るまで駄目です!!!」
…シュウのこだわりといい、レイジさんのこの様子といい…流石兄弟。
fin
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