野獣的誕生日
「アズサ君あずさくぅぅん!!私、今日!今日誕生日なの!!だからね!?プレゼントにアズサ君がほし、」
「させるか野獣!!!アズサ!!こっちに来い!!!」
「あ………花子、さ…ぐすっ」
「ぎいいいい!こ、この鬼畜参謀!!!私とアズサ君の壁になろうっての!?宜しい!!ならば戦争だ!!!」
ぐいっとアズサ君を腕を引っ張って自身の背中に隠しちゃったルキ君に掴みかかれば
アズサ君は彼の後ろでじわりと涙をためる可愛い!!
待ってて!!!待っててねアズサ姫!!私が今日中にアズサ君を救出してそのままいただいちゃうんだからね!!!
けれど現実はそんなに甘いものではなかったようだ…
「う…うぅ…ぐすっ。魔界って遠いよね…アズサ君を連れ戻すのに時間めっちゃかかった…電車とか繋がらないかな。」
「ごめんね…花子、さん…俺の…ため、に…」
ぎゅうぎゅうすりすり
今まで触れることが出来なかった分必死にアズサ君を抱き締めて感触を補ってれば
彼の口から悲しげな声が聞こえたからもーっとぎゅってする力を強くする。
あれからルキ君はアズサ君をなんと魔界まで連れていってしまったのだ。
もうホント…こっからじゃ遠いから追いかけるのに苦労したよ!!!
「あーあ…もう後五分で誕生日終わっちゃう…ルキ君明日絶対泣かす。」
「……………、」
ぶつぶつとアズサ君を抱き締めながら呪詛を吐いてれば
彼は何かごそごそと動き出してそのままそっと私の手を取った。
「?アズサ君?」
「ええとね、魔界…に、連れてかれちゃったから…プレゼント…これで…ゆるしてね?」
そのままふわりと彼の手が包み込んだと思えばぽんっと何処からともなく現れた小さくて可愛い青い薔薇。
ビックリして体を固めているとちょっと得意気に「俺…じつは、ちょっと器用なんだ…」って微笑んでくれるアズサ君はまごう事なき天使だ。
「青い薔薇…のはなことば、たくさんある…けど、奇跡…って言う言葉が、あるんだ…」
「きせき…」
「花子さん…俺を見つけてくれて…俺を好きになってくれてありがとう…俺はこの奇跡を大切にしたい。」
じっと小さなその奇跡を見つめていれば柔らかいアズサ君の声にじわりと胸が熱くなる。
嗚呼、アズサ君がそう思ってくれてるなんて…それを伝えてくれた事実が何よりの誕生日プレゼントだ。
「あり、ありがと…っアズサく…っ!」
「あとは…ええと、俺が花子さんにあげれるのは…うーん…俺位?………いる?」
パツーン!!!!
さっきまでほんわかあたたかムードだったのに
アズサ君のそんな不用意な言葉でいともあっさり私の理性ちゃんは真っ二つである。
ぶっ壊してくれた…いい意味で…いい意味で!!!!
「いるいるいるいるー!!!今夜もオイシクいただいちゃーう!!アズサ君いっただきまーす!!!」
勢いよく可愛い私の天使兼彼氏に抱き付いてそのまま二人でぼふんとベッドに雪崩れ込んだ。
するとアズサ君は「花子さんに愛されるはだいすきだからこれじゃ俺がプレゼントをもらってるみたいだね」って笑ってくれた。
ああもう!こうやって私の愛を受け入れてくれる貴方が大好き!!
死ぬほど好き!!愛してる!!!
結局自分の誕生日はあっという間に過ぎてしまったけれどそのままプレゼントの延長戦は続いて
気が付けば朝、私はアズサ君と二人でぎゅうぎゅうと抱き締めあいながら幸せな夢に浸っていた。
うん、誕生日…12時が過ぎたって伸ばしてくれるアズサ君
本当に…ほんっとーに天使だって思ってる!!
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