君は師匠?


今日は花子ちゃんと待ちに待った温水プール!!
いやぁ冬でも僕は花子ちゃんのキワドイ水着姿を見て興奮したいお年頃、元祖変態ドS吸血鬼ライト君ですこんばんは!!




「んふっ♪花子ちゃん、どんな水着着てくれるのかなぁ…」




男子更衣室でニヤニヤと微笑みながら僕の妄想は膨らむばかり。
使い魔を女子更衣室に送り込んでこっそり彼女の着替えを覗きもできちゃうんだけど
会ってのお楽しみって奴も一興である。



「可愛い可愛いフリルとか?嗚呼!それともセクシーなビキニかな!?想像しただけでたまらないよぉ!!」



自身の着替えも忘れて最愛の水着姿想像して大興奮。
そりゃいつだって下着姿とかそれ以上も見てるけどさ…
水着ってまた違った意味で厭らしいんだよねぇ…



「あー…駄目。我慢できない。」



色々な水着姿の花子ちゃんを想像してたらもう我慢できなくて
興とかそんなのどうでもいいやと男の下心を優先して使い魔にこっそり指示を飛ばした。




ごめんね花子ちゃん…僕、外で会うまで待てないや。




ゆっくりと自身も着替えながら使い魔があ食ってくる映像をチラ見。
ううん、さすが女子更衣室。
何だか映像だけだけどいい香りがしてきそうで興奮する。



「花子ちゃん…花子ちゃんはどこかなぁ〜?」



そう呟いて彼女を探す様に指示を飛ばしてきょろきょろしだす映像に僕のワクワクは止まらない。
ああ、花子ちゃん…君は一体どんな素敵な水着を着ているの?



「……って、あれ?」



ワクワクしながら暫く映像を眺めていても一向に彼女の姿が映し出されない。
…おかしい。
この短時間で外に出てるわけもないし…え、花子ちゃんどこ行ったんだろ。




「え?花子ちゃん…花子ちゃんは?」



「そんな水着半分着てる状態で私の名前呼ぶなんてライト君……そんなに私の事求めてくれてたの?」



「うわぁ!?」



おどおどと半分お尻出した状態で彼女の安否を心配してれば
すぐ後ろから聞き覚えのありすぎる声が聞こえて思わず飛び上がってしまった。



な、なんで…
なんで花子ちゃんが男子更衣室にいるんだよ!ていうかこういうのは僕の役目でしょう!?
くそう!!使い魔なんかに任せずに自分で女子更衣室に忍び込めばよかった!!
花子ちゃんがド変態ちゃんなの忘れてた!!




すかさず水着を上まで上げて後ずさり。
チラリと見えた彼女の水着姿は純白のフリルでとても可愛らしいけれど
この姿で男子更衣室に堂々と忍び込んできちゃってる花子ちゃんはもはや天使の皮をかぶった悪魔にしか見えない。




「う、う…花子ちゃん…」



「あー!せっかくのライト君の半ケツ姿可愛かったのに…写メしか撮れなかったよ…壁紙壁紙っと」



「えええええ何してるの花子ちゃんあの短時間で写メってちょっとまって壁紙ってなにソレを携帯の壁紙にするのホントやめて何でもするからぁ!!」



ポチポチと携帯操作し始めてる花子ちゃんの肩を掴んで揺さぶりまくる。
僕は変態だけど、どちらかというと相手を羞恥や快楽に陥れて屈辱にまみれる顔が見たいのであって
自分のこういうダサすぎる格好を公開プレイはちょっと!!
や、ちゃんとえっちな格好ならいけどこれは…これだけは!!



彼女に何度も懇願すればその口角はニタリと不気味に上がり
僕の体はぶるりと嫌な予感で震えてしまった。




「なんでも…ふふ…ライト君って本当に器が広い素敵なひとだね」




「……え?あ、ちょ…花子ちゃん……花子ちゃん何する気?ね、ねぇ…花子ちゃ…あっ!」




それから…





それからの記憶は…





「おやライト。花子さんとのプール、いかがでしたか?まさかとは思いますが彼女の可愛らしい水着姿を見て変態行為に等及んでませんよね?」



「……………これから花子ちゃんとデートするときは痴漢撃退グッズ持っていく。」



「……………今夜の晩餐、デザートにマカロン用意しておきましょうね。」




次の日、レイジが微笑ましそうに昨日のデートの感想を聞いてきたので
僕は部屋の隅で縮こまったまま小さく正直な感想を述べれば
全てを察してくれた彼が僕の好物を作ってくれるって言ってくれたレイジ本当にお母さんみたい。





そして花子ちゃんは……




「…怖かったけど、気持ちよかった。」




僕の開ききっていたはずの扉をまたいろんな角度からこじ開けていっちゃう
もしかしたら彼女以前に変態の師匠なのかもしれない…なんて




そんな事を虚ろな目をしながら思ってしまった。



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