私の超大型犬


私の愛しい愛しいユーマ君は、なんだかわんこみたい。
いつも私の周りをうろうろしてて、目が合えばそわそわ。そして太陽みたいな笑顔でニッコリ微笑んでくれる。



彼曰く、私の周りに変な虫が付かないように警戒しているらしいんだけれど。
自分で言うのもアレだけど、私の事が大好きなのはユーマ君くらいだからね。



でもいつもそうやって私を守ってくれるユーマ君が大好きで、ありがとうって感謝の言葉を口にすればぶんぶんと振り切れんばかりのしっぽが見える位嬉しそうにしてくれる。


ああ、やっぱりユーマ君は可愛い可愛いわんこだ。


「ユーマ君、ユーマ君!」


「あぁ?どうした花子」


私がそわそわしながら彼を呼べば首を傾げながら近づいてきてくれた。
そしてひょいっと私の前にしゃがんでくれる。
そんな優しい彼が大好き。


「あのね、あのね!」


「ん?」


だからそんなだいすきなわんこユーマ君に前々から試してみたいことがあったの!
スッと彼の前に右手を出せば盛大にあの言葉。


「ユーマ君、お手!」


「……………」


部屋が一瞬にして静まり返った。
アレ、やっぱりしてくれないかなぁ。わんこっぽいからきっとしてくれると思ったんだけど…
ユーマ君は首を傾げる私の顔を無言で暫くじっと見つめた後、徐に差し出していた手を取ってベロリと舐めあげた。


「!?ゆ、ゆーまくん!?」


「で?次はどんなご命令だ?ご主人様。」


突然の事で驚いたけれど、ニヤリと悪い顔でそんな台詞を囁いてくれるユーマ君に
嬉しくてついつい次の指令を出してしまう。


「えっと、えっと…おかわり!」


「ん、」


私がそう言えば今度は唇を舐められてしまった。
あ、あれ?おかわりってキスのおかわりって言う意味じゃないんだけど…
戸惑い、顔を赤くしながらも私は懲りずに次の指令。


「んっと…ハ、ハウス!」


「よっと、」


ぎゅうぎゅう。


ハウスって言葉でどうして私がユーマ君に抱き締められてるんだろう…
え、私がハウスって事?
やだちょっとうれしいかも…

そんな事を考えていれば不意に彼の体重がかけられてしまいその場にどさりと押し倒されてしまった。
視界には天井とユーマ君の顔。
あ、まずい…これは食べられてしまう。


「ゆ、ユーマ君!ま、まて!ステイ!」


あわあわしながら彼を押し返そうと両手で対抗しようとすればそれはあっさりと大きな手に阻止されてしまい、今まで隠していたであろう青筋が彼の綺麗なお顔にビキリと入る。


「悪いな花子ちゃーん。俺、育ちが悪いから目の前にごちそうがあったら我慢できねぇんだわ。」


「え、あの…ユーマ君…お、怒って…る?」


顔面蒼白でぶるぶる彼を見つめればニッコリ綺麗な笑顔。
そして私に死刑宣告。


「当たり前だろ、犬扱いしやがって馬鹿花子が。しっかり体で償ってもらうからな…」


「え、や…あの、吸血だけ…だよ、ね?」


もはや涙目になった私に彼はお構いなしに深くて熱いキスを落とせば、まるでわんこどころではない野獣のようなぎらついた瞳で宣言するのだ。


「両方にきまってんだろバーカ。イタダキマス。」


「あ、ちょ…ゆーまく…ま…っ!」


その後私はこの行儀が悪すぎる大型犬に心行くまで食べられてしまいました。



(おい、花子なんだその本。)


(えっと、ペット専門誌…)


(てめっ!まだこりてねぇのか、あぁ!?)


(190cmの超大型犬のご機嫌がとりたくてつい!)



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