3:くっつかないでください移ります変態が
「え」
「あれ?」
「っきゃぁぁぁぁぁ!!」
逆巻家にビッチちゃんの悲鳴がこだました。
今日も今日とて花子ちゃんのオモチャになって心身共にボロボロだった僕はこの疲れを癒そうととぼとぼとバスルームに向かったのだがぼーっとしていて僕とビッチちゃんの部屋を間違えてしまったらしい。
「なっ…なっ!早く出て行って下さい!この変態!!」
顔を真っ赤にしたビッチちゃんがそう叫んで
僕はその言葉にハッとして彼女の両肩をガシっと掴んだ。
「や、ヤダ!離し…!」
「だよね!?僕変態だよね!?よかったー!間違えてたー!!あぶなー!!」
「…え?」
訳が分からいといった感じで困惑するビッチちゃんをよそに僕は危うく自分のアイデンティティーが崩壊しかけていたことに気付く。
そうだよ!僕は逆巻ライトだよ!?数々の変態行為で女の子達を羞恥と快楽の極みに叩き落としてきたライト君だよ!?そんな僕がなんだ最近の体たらくっぷりは!これじゃまるで僕がずっと抱かれる側みたいじゃないか!そんなのおかしいだろ!
「ありがとうビッチちゃん!おかげで目が覚めたよ!!」
彼女の手を掴み、ぶんぶん上下に揺らして感謝の意を伝えると僕はそのままバスルームを出て、すぐに服を着て花子ちゃんの部屋へ向かった。
ふふふ、やってやる…今日こそやってやる!精々僕の下で怯えて快感に喘ぐがいいさ!今までの無礼を涙を流しながら謝罪すればいい!
「花子ちゃん!!!」
「あ、ライト君だぁ」
勢いよく彼女の部屋のドアを開けると
花子ちゃんはそれはもう嬉しそうに僕に駆け寄ってニッコリと微笑んだ。
「あのね、ちょうどライト君の部屋に行こうと思ってたの。新しいオモチャが届いてね?
それで、やっぱり大好きなライト君の感想が欲しくて…ふふっ」
「…………ん?」
「昨日のオモチャ、どれも気に入ってくれて良かった。いつもライト君がどんな顔でよがるかなぁとか、泣き顔も可愛いだろうなぁとか色々考えて注文してるんだよ?私の頭の中はライト君でいっぱいだね。ふふ…!」
「あ…あの、あんまりくっつかないでくれますか?移りますから、変態が…」
「…どうしたんだライトのヤツ。泣いてんじゃねぇか。」
「ら…ライト君。」
「やめてやれ、チチナシ。
花子を襲おうとしてものの見事に返り討ちにあってしまった哀れな変態野郎の話はやめてやれ…」
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