22:人生最大級の愛の言葉


ふっふっふ〜
今日は俺の待ちに待った誕生日!
午前0時からず〜っとご機嫌!
ファンのエム猫ちゃん達からは大量のプレゼントとラブレターが事務所に届いてたし
スタッフや共演者からも沢山のお祝いの言葉やプレゼントっ!


そしてルキ君、ユーマ君、アズサ君達からも手作りのケーキや俺の大好きなボンゴレちゃんや可愛いプレゼントがい〜っぱい!
嗚呼、もう俺今日一日シアワセっ!


けれどお楽しみがあと一つ。あと一つ残っている…!
そう花子ちゃんからのプレゼントだ!
きっと悔しいけどイケメンの彼女の事だ「プレゼント?私に決まってるでしょ?」って絶対言ってくれる!ああ〜もう楽しみ過ぎてにやける顔が抑えられないよぉ…


「あれ?コウ君今日はやけにごきげんじゃーん。」


「そりゃね!だって俺の誕生日だもん!」


ニッコリ笑えば花子ちゃんもニッコリ笑ってくれてわしゃわしゃと俺の頭を撫でてくる。


「今日一日楽しかった?」


「うん!すっごく!…ねぇ、花子ちゃんからのプレゼントは?」


「あ、そうだねぇ。うーん…ちょっとまって…」


徐に彼女はポケットからガサガサと一枚の紙を取りだして俺に差し出した。そこに書かれていたのは…


「キスから読み解く深層心理…?」


「そうだよー。はい、花子ちゃんいっきまーす」


間の抜けた声でそう宣言すればちゅっと音を立てておれの額にキス。


「どうかこれからの未来、コウ君に沢山のしあわせがありますように」


チラリと紙を見れば書かれていた額へキスの意味。
…祝福。

そして次はそっと俺の鼻先に唇を落として優しく微笑む花子ちゃん。


「いつまでも、いつまでもコウ君を大切にして可愛がるよ」


鼻先へのキスは、愛玩。
じわりじわりと俺の胸は何かで満たされていく。そしてゆるゆると手をとられてそのまま次は手の甲にキス。


「アイドルとして皆に夢とか笑顔を振りまくコウ君が大好き」


手の甲のキスは敬愛。
普段は絶対に言ってくれやしない愛の言葉の数々にもう俺の涙腺なんてとっくに崩壊済みで
けれど花子ちゃんはそんな俺をよそに今度は掌に優しくキスをして頬に沿える。


「だからどうかこれからも私の事を大好きでいてね」


掌へのキスは懇願。
そんな…そんな事、花子ちゃんに言われなくても俺はずっとずっと花子ちゃんの事が大好きだよ。
ずっと…愛してるよ。


そして最後にと、彼女の唇は俺の唇に優しく重ねられた。嗚呼、これは紙を見なくても分かる。
唇へのキスは愛情だ。


「私はずっとコウ君をあいするから」


「花子ちゃ…」


感激のあまりもうボロボロと涙を零して彼女に抱き付こうと体を動かせばカシャリと軽い金属音。

何かと思って首を見てみれば銀色のチェーンにシンプルなリング。ワンポイントでピンクの石が埋め込まれている。
驚いて彼女を見てみれば悪戯が成功したかのように笑っていて、花子ちゃんの手にも同じものがゆらゆらと揺れている。


「本当はコウ君の指にはめたいんだけど、全国のエム猫ちゃんに殺されたくないからね。だからこれで我慢するよ。」


そして俺にかけられていたリングにそっと唇を落として優しく微笑んで人生最大級の愛の言葉。


「私の一生をかけて、コウ君を愛させてね。」


「花子ちゃ…花子ちゃぁぁぁん!」


今日で一つ大人になったって言うのに、まるで小さい子供の様に泣きじゃくって彼女の胸に飛び込んだ。
嬉しい、しあわせ、うれしい…
大好きな人に此処まで愛されている俺はなんて幸せ者なんだろうか…


「だいすき…花子ちゃん…だいすき、あいしてる…」


ひっくひっくと嗚咽を零しなら呟けば返ってくる苦笑。ああもう、彼女のプレゼントはいつも俺の斜め上をいってくれる。
俺はこんな暖かい愛情に応えることが出来るのだろうか…ううん、絶対応える。応えて見せる。

コツンとおでこ同士を合わせてじっと彼女の瞳を見つめれば優しく微笑んでくれる。ああ、本当にだいすき。


「ねぇ花子ちゃん…誕生日だから…花子ちゃん自身も、俺に頂戴?」


「うへへ、我儘なお誕生日様の仰せのままにー。」


力ない言葉と同時に彼女の腕は俺の首に絡められてぐいっとベッドの海へと引き摺り込まれてしまった。
そして俺はせめてものお礼にと、自らも唇へと愛情のキスを彼女へと落としたのだ。


だいすき、だいすき、あいしてる


ずっとずっと、これからの誕生日
君の命の続く限りずっとずっと一緒に過ごしたい。



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