10:オマケ*数時間前の彼等*


―side 無神家―



「あ、これ可愛くない!?花子ちゃんきっと似合うよ!」

「ああ、だがもう少しシンプルなものでも…」

「よくわかんねぇ…あーでもこっちも、いやこれもなかなか…」

「ユーマ…すっごい違和感…」

「は…はぁ!?仕方ねぇだろ!」

「確かに身長190cmの男が可愛らしいアクセサリーショップで真剣にネックレス選びは…な」

「…うん、気持ち悪い。」

「…よーしアズサ、お前帰ったら泣かしてやんよ。」



―side ライト―

「どどどどどどうしよう!今日だけは僕が変態なのを恨むしかない!!」


「花子ちゃんに何かプレゼントあげたいけど部屋の中にあるのは大人の玩具しかないよー!!」


ガサガサ

「ん、キャンディ…?これしかまともなのがないなんて…もー来年は絶対盛大にお祝いするんだから!」



「この僕が未来の事を考えるとか…おっかしいの。」


―side レイジ―

「全く、彼女はどうしてこんな大事な事を申告しないのですか!」

ヴヴヴ…

「メール…?…!無神家に先を越されるとは…私としたことが。それに何ですこの腑抜けた顔は。
…私にだってこんな顔見せたことはないというのに。」

ピッピッ


「帰ってきたらどのような仕置きが宜しいでしょうか。全く、餌の自覚があるのはいいことですがありすぎるのも問題ですね。取りあえず罰としてこの画像は暫く待ち受けですね。」


―side アヤト―


「マジかよ、花子のやつ誕生日とか。誕生日プレゼントって自分がもらってうれしいもんあげれば間違いねぇよな。」

………

「うっし、血か俺様とデートだな!」


「デートの定番っつたら映画とかか?お、このタイトルスゲー格好いいじゃねーか!これにしとくか!!」


―side カナト―


「今日は花子さんの誕生日なんだって、僕は優しいから彼女の誕生日を祝ってあげようと思うんだ。どうすれば喜んでくれると思う?テディ。」


「嗚呼、そうだ。いつも花子さんは僕にお菓子を作ってくれるから、今日は僕が誕生日ケーキを作って上げよう…きっと喜んでくれる…ふふっ楽しみだなぁ」


ぱたぱた


「もし…もし喜んでくれなかったらそのときは…お人形にしちゃおうか…」


―side シュウ―


「人間って何で誕生日で大騒ぎすんの?めんどくさ…」



「まぁ、でも今日くらいはその面倒事に巻き込まれてもいいか…


あー…でもめんどくせぇ。」


―side スバル―


「指輪…は、サイズわかんねぇ。」


ペラペラ


「服とか…やべぇ、アイツの趣味が分かんねぇ。」

ペラペラ


「花束…!や、枯れた後処分とかめんどくせぇよな。」


ペラペラペラ…


「っだぁぁぁぁぁ!わっかんねぇぇぇ!!やべぇ時間ねぇよ!どうすんだよ俺!!」



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