みみの細い首に革の首輪をかけ、ルーファウスはにこりと微笑んだ。真っ赤なそれはみみにとてもよく似合い、ルーファウスの独占欲をひどく満たす。

「これで正真正銘、俺の犬だ」

うっとりと呟き、首輪についたフープに鎖のフックをかけた。くい、と軽く引けばみみは前につんのめって簡単にルーファウスの胸に飛び込む。

上機嫌に鎖を遊んでチャリチャリと音を立てるので、みみは怯えて身体が震えた。口角は上がっているのに目はギラギラとして見下ろし、みみは咄嗟に、「あ、ひどいことをされる」と確信した。

ひんやりとした指先が首輪をなぞり、隙間をこじ開けて首に触れ、すり、すり、と緩慢に撫でる。リードを持ったまま腰に回された左手はがっちりとみみを捕らえ、少し身を捩った程度では逃してはくれなかった。

「どこにも行かないですから…これ、とって…」
「それは無理な相談だな」

逃げられないとわかったから、直談判をしてみる。彼の手に重ねるようにして首輪に触れてお願いしたが、その答えはもちろんノーだった。重ねた手はあっさりと絡め取られ、一回り大きく長い手に包まれて強く握り込まれた。耳元に寄せられた唇が縁からたぶをなぞり、いたずらに熱い息を吹きかけられる。ぞくぞくと背筋から腰の内側がしびれた。ひ、と情けない喘ぎと共に抜けそうになる腰は、食い込ませるように拘束していた左手に支えられて、座り込むことを許してくれなかった。

「次はどの男に尻尾を振るつもりだ…?」

耳たぶを甘噛みされている感覚がある。甘えるような力加減なのに、流し込まれる声は暗くて低い。

そもそもみみは、他の誰かに尻尾を振った覚えはなかった。神羅カンパニーの顧問弁護士であるスペクターとたまたま社内のカフェテリアで会い、軽い雑談をしていただけだ。確かに彼は仕事ができ、有能で非常に容姿端麗なプレイボーイではあるが、しかしみみの心は一度もルーファウスから靡いたことがない。

そうだとしても、彼女への独占欲と執着心はルーファウスを静かに狂わせた。

「し、尻尾なんか振ってないです…!」
「嘘をつく気か?」
「いっ、いたい…っ」

ガリッとひどい音がするほど、ルーファウスはみみの薄い耳たぶを噛んだ。じんわりと感じる鉄の味。わずかに流れた血をぬるりと舐めとって、顔を上げた。

「まあいい」

足元に足を掛けて転ばせるようにし、抱え上げてベッドに運ぶ。服を脱げ、と命令した声は、自分でも驚くほど低く感情がこもっていなかった。

「え、ゃ……」
「無理矢理脱がされたいのか?」
「や、やだ、るー…怖い…」
「……そうか」

怯えて震え、今にも泣きそうな彼女はルーファウスを拒絶した。ジロリと見下ろす冷たい瞳が、地を這うような声が、リードを握り締める大きな手が、怖くてたまらない。いつもたくさんの優しさと愛ばかりをくれる人が、今自分へ向けているのは明らかな怒り。

ルーファウスが抱き締めるように背中へ腕を回し、ワンピースのファスナーを降ろす。中途半端にくびれあたりまで脱がせたところで肩を持って押し倒し、のしかかって見下ろした。

胸だけが育った華奢な白い身体。ところどころに咲く赤紫の痕は、どれもこれも数日前にルーファウスが付けた独占欲の証だ。それらを腹部から胸元に向かって一つずつなぞる。鎖骨付近に来たところで覆い被さり、怯えて潤む透き通った瞳を覗き込んだ。

「ひっ…!」

ぐ、とルーファウスは胸元に圧迫を感じて視線を下げると、みみの細い両手が押し返していた。抵抗にもならない弱々しさのそれを片手で簡単に捕まえ、サイドテーブルに入れていた手錠で手際よく拘束する。ご丁寧にベッドサイドに手錠の鎖を引っ掛けてしまえば、みみはいよいよ抵抗する術を失った。いくら身を捩っても、足をばたつかせても、ルーファウスから逃げることなどできない。

「大人しくしていろ」
「うぅ、や、なんで……っ」
「お前がどこにも行かないように、な」
「い、行かないですってば…!」
「………どうだかな」

今のルーファウスにとって、言葉だけでは満足できなかった。この狂うほど愛おしい彼女が自分から絶対に離れられないようにしてしまいたい。頬にひとつ、首輪にひとつキスを落としてから、欲が溢れるままぐっと力を込めて鎖骨に噛み付いた。

「ひ、いっ…!!」

悲鳴と共に跳ねる小さな身体。グロテスクに付いた歯形を音を立てて舐めると、さらにぴくぴくと震えた。噛まれる痛みの中にわずかな快感を拾った様子を見て、ルーファウスはさらに一つ二つと噛み痕をつけ、ぬるぬると熱い舌を這わせた。

「ゃあ、んっ、ふぁ…」
「……はは、すごい眺めだな」

ルーファウスはブラのカップを指先で下げて乳房を顕にすると、そこにも噛みついた。時折り消えかけたキスマークに吸い付いて上書きし、乳頭を意図的に避けながら丁寧に舐める。

「みみ、愛してる……」
「ひゃ、ん……っ」
「どこにも、行かせない……」

強い力で揉みしだかれる胸は、ルーファウスの手から溢れながらぐにぐにと形を変えた。乳輪のギリギリまでなぞられては、乳房の横に戻る大きな手。乳首が刺激を欲して、触られていないのにピンと立っているのを感じる。じんじんとして疼くのに避けられてしまうので、みみはもどかしくて身体をくねらせた。それを、ルーファウスは見逃しなどしない。

「全くいやらしい、触ってもいないのに勃起させて」
「んんっ、あ、う…」

みみは恥ずかしくて泣きそうになった。顔が熱い。こんなに求めてしまうほどここを感じるようにしたのは紛れもなくあなただと言うのに、他人事のような言い草をしないでほしい。

「この唆る身体で、他の男を誘惑してくれるなよ」
「ぁ、あ、っも、じらすのやだぁ…っ」
「返事が聞こえないな」
「わ、わかりましたっあ、るーだけ、だからぁ」
「いい子だ」

褒めてくれるのに、ご褒美はもらえない。これ以上ないほどびんびんになった突起は、きっとひと撫でしただけで強い快感を得られるのに。ルーファウスはそれを一瞥するのみで頑なに無視したまま、身体を起こしてしまった。

腰まわりの脱げかけたワンピースを引き下ろし、ショーツも剥ぎ取る。キスも局部への刺激もしていないのに、ぬと…と糸が引いたのをルーファウスは見逃さず、そのいやらしい光景にクッと喉を鳴らして笑った。

「下着までこんなに濡らして…拘束されると感じるのか」

嘲るように濡れたショーツを見せつけると、みみはさらに真っ赤になって首をぶんぶん振った。

「や、やだ、ちが、るーが…さ、さわるから…!」
「俺が?誰でも、の間違いではないのか?」

めら、と嫉妬の炎がまたも燃える。敏感で素直な身体は誰に触られてもこうやって受け入れようとするかもしれない。クリトリスを避けながら指先で撫でる秘部がちゅぷちゅぷと音を立てる。

しかし、みみはその言葉をぽろぽろと涙を落としながら否定した。ぬちゅ、と音を立てて侵入してきた指に感じ入りながらも、ぶんぶんと首を振り、必死に自分にはルーファウスだけだと伝わるように。

「ひっ、ゃあ、るー、るーだけ、!」
「…………どうだかな」

自分だけを求めるみみの姿に、ルーファウスはひどく満足感を得た。だが、これは仕置きのつもりで始めた行為だ。

「あ、ふぁ、や、んっ」
「はぁ、すごいな」

みみのひときわ弱い箇所をすりすりと撫でると、びくっと大きく腰が跳ねた。ぎゅうぎゅうと締めつけるナカをほぐすように指を曲げては抜き差しする。くちゃ、ぬちゃ、といやらしい音を立てながら丁寧に暴き、さらに2本、3本と指を増やせば合わせてみみの気持ちよさそうな声も大きくなった。

「いや、ぁ、それ、やだ、あっ、すぐ…!」
「すぐ?なんだ」
「あ、あっ、やだ、でちゃう、あぁっ」
「……」

クリトリスの裏側のざらざらした面を押し込めば、みみがはしたなく潮を吹くことは分かりきっていることだ。しかし、あと少しというところでずるりと指を抜く。みみは「どうして?」と絶望的な顔をしながら、満足できない身体をくねらせた。

「っ、んん、ゃ…っ」
「どうした、腰が動いているぞ」
「あ、ああっ!あっ!」

ふたたび3本突っ込んで、みみの好きな腹側の壁を擦り上げる。嬉しそうにきゅうきゅう締めつけて快楽を貪る姿に、ルーファウスは生唾を飲み込みながら満足げに口を歪めた。そして、また激しくうねり出した中から指を引き抜いた。

「ふぁ、あ、いじわる…!」

泣きながら自分を咎めるみみに欲情が止まらない。勃起しすぎてスラックスを限界まで押し上げるモノを早くこのナカにブチ込んでひんひん泣かせたい。しかし、これはみみへの仕置きだ。ルーファウスは簡単に絶頂させる気などさらさらなかった。

「意地悪だと?」
「ひっ、る、るー…」
「これは仕置だ、みみ」
「あああっ!そこきもち、ひあっああっ」

ジャラッと音を立ててリードを引き、顔を引き寄せたまま今度は突起を擦り上げる。激しい愛撫と首輪が締まることによって、みみは酸素が薄くなって一瞬視界が白けた。

「お前が誰のものか、きちんと躾なければな」
「ひぁ、あ、ああっ、き、ちゃ…!」
「ああ、まだイくなよ」

ピタリと指が止まってしまうが、イきたくて腰がガクガク跳ねる。ルーファウスのぬるついた指がその場にとどまっているのをいいことに、みみは無意識にその指に秘芽を押し付けてずりずりと擦り付けた。その行為に最早羞恥心などはない。

「こら、自慰をするな」
「いや…ぁ、も、ゆるして…!いきたい…っ!」

自慰に気づいて指を離してしまったルーファウスを、みみはとろけきった顔で恨めしげに睨んだ。


「反省したのか?」
「ひっく、ごめ、なさ……」
「お前は誰のものだ」
「ぅ、るーの、るーふぁうすだけなの」

回らない呂律で必死にルーファウスだけを求める。顔を真っ赤にしポロポロ涙を溢して自分を欲するみみの姿に、ルーファウスはこれ以上ないほど欲情した。

愛液でぬるついた手をシーツで拭いとり、手錠を外してやる。ガチャと開錠の音がするや否や、みみはするりとルーファウスの太い首に腕を回してキスを求めた。

「はぁ、あ、るー、きす…」
「みみ…愛してる……」
「ふ、んむ…っん!?ふぁ、あ、あっ!」

舌を絡ませ合うと同時に、ルーファウスは再び割れ目をなぞり、すりすりと突起を撫でた。にゅるりと包皮をめくって愛液を塗りつけてやれば、みみは目を見開き腰を大きく跳ねさせる。キスをやめて呼吸したいのだろうが、引っ込める舌を噛んで止めて絡ませた。

「はっ、は、ぁ、はあっ!」

意識がとびそうになっているみみをようやく解放する。必死に酸素を取り込んでいるのを見遣りながら突起を虐めるのをやめないでいると、みみは身を捩って逃げようとした。

「ふう、あ、いっちゃうよぉ、るー」
「指で満足か?」
「ぅ、やだあっ!るーのがいい、るーがほし、い」

半狂乱になりながら、みみはルーファウスの雄を求めた。長時間たくさん責められているのに一度も達せていない身体はもう限界だった。ルーファウスの熱くて大きなモノで満たしてほしい。「おねがい」とダメ押しで懇願すると、ルーファウスはこの日初めて瞳に優しい色を宿し、うっとりと見つめたまま首輪を撫でた。

「ん、はぁ、どこにもいくなよ…?」
「っいかない、いかないです…」

スラックスから取り出したモノをぬるぬると熱い秘部に擦り付ける。

「いい子だ」

ちゅ、と肉壁にひっかけ、そのままゆっくりと押し込んだ。

「ひゃ、あ、だめ、あ、ああっ♡♡」

熱く大きな杭がぬぷぬぷと挿入され、亀頭が限界まで敏感になった壁を擦り上げながら最奥を目指す。ぐにゅ、と子宮口まで押し込まれたとき、みみは苦しさと快感で視界がバチバチと白けて全身が震えた。

「ん、っく…」

挿入だけで達した膣内はぎゅうぎゅうと強く圧迫してうねり、ルーファウスは吐精感を堪えて息を詰めた。

みみはやっと迎えた絶頂の余韻が収まらず、ぼうっとルーファウスの端正な顔を見つめている。目にハートを浮かべたようなとろけた表情を見て、ルーファウスは少しずつ腰を動かし始めた。

「あ、♡ひぁ、おく、だめ、おかしくなっちゃう…っ♡♡」
「なれば、いいだろう?っはぁ」
「う、ゃら、あ、いく♡♡、いっ、ああぁっ♡♡♡」

深い挿入のまま最奥をとんとんノックすると、みみはすぐにまた絶頂した。日頃ルーファウスかずっといじめて甘やかして育てたみみのポルチオはすっかり急所になり、少し刺激してやるだけでこのように強い快感をもたらした。

「ん、は、っぐ、」
「ぅく、やあぁ♡♡♡いま、いってるの、あ、はげし…っ♡♡♡」

みみがイっても、ルーファウスが止まることはなかった。ぬろ、と引き抜き、ぱちゅんっと突き入れる。みみの愛液とルーファウスのカウパーが混ざった秘部はぐちゃぐちゃに濡れそぼり、動くたびにいやらしい音が響いた。

「ああ、ここも触ってやろうな」
「んんんっ♡♡いま、だめっ♡♡あっ、あああっ♡♡♡」

一度も触ってもらえていなかった乳首がおもむろにキュッと抓られてみみはまたも達した。背中を反らして快感を拾う姿に唆られ、ルーファウスは背中を手で支えて突起にしゃぶりついた。舌の腹でざらざらと捏ね、舌先で弾き、甘噛みを繰り返せば、びくんびくんと面白いほど跳ねてナカをきゅっきゅっと締めつけた。

「はあ、愛してる」

華奢なみみの身体を押しつぶすように抱き締め、ぱんっぱんっと強いピストンで犯す。ひと突きされるたびに襲う絶頂、ルーファウスの香水と汗のにおい。もたらされる口づけは甘くて、舌は熱くて、上顎を舌先でチロチロと刺激されればそれも快感になってびくびく震えてしまう。たまにクイッと引かれて呼吸を狂わせる首輪も、今はルーファウスの所有物であると実感させる興奮材料になっていた。

「はあっ♡るー、すき、もういけないっ、あああいっちゃうっ♡るーだけが、すきっ♡」
「、ああ」

イけない、と弱音を吐きながら達しているみみは、もう快楽で訳がわからなくなっている。ピストンするたびに溢れるものが愛液なのか潮なのか判別できないが、ぐちゃぐちゃになるほど彼女が溺れていることは確かだった。

こんなにもひどく犯しているのに、みみはルーファウスを愛して求めている。その事実にルーファウスは心底安堵し、独占欲が満たされるのを感じた。

「は、みみ、出すぞ、」
「るー♡♡あ、きて、ああっ、またいっちゃっ、う、やあぁっ♡♡♡」

ばちゅっばちゅっ、と届いてはいけないところまでこじ開けるように穿つ。

「俺の、みみ、愛してる…っどこにも、いかせない…」
「あ"、あっ♡♡♡」

ぐっと上から押しつぶすように抱き締め、最奥に精液を注ぎ込んだ。びゅくびゅくと大量に吐き出し、絶頂できゅうきゅう窄まる膣内に満遍なく塗りつける。達しすぎて感度がバグったみみは、ルーファウスの吐き出した白濁でじわじわお腹が熱くなるのも、それを塗りつけられる緩やかなピストンの刺激も快感で、びくんびくんと甘イキを繰り返していた。

「ぁ、るー…あ、あいしてる…」

ほとんど飛びかけている意識の中で、みみはルーファウスに愛を伝え、その唇に吸い付いた。

「ああ、絶対に離さない、みみ」

ぴくぴく震える身体を撫で、唇から顔じゅうにキスし、愛を囁く。改めてみみを自分の元に堕としたルーファウスは、己の呆れ返るほどの征服欲が満たされた思いで、失神するようにうとうとし始めた彼女を見つめて微笑んだ。