エッジの街に冬が訪れ、広場には巨大なクリスマスツリーが輝いていた。色とりどりのライトが夜空を照らし、雪のように舞い降りる人工の雪が人々の足元に積もる。ルーファウス神羅は、恋人であり秘書でもあるみみと、この特別な夜を過ごしていた。

「こんな賑やかな場所に来るなんて、珍しいですね。」みみが少し驚いたように微笑む。

「君が喜ぶなら悪くないだろう。」ルーファウスはそう言いながらも周囲を警戒しているようだった。

その理由は明白だった。大手企業の御曹司エドワードが最近、みみに接触を繰り返していたのだ。彼のストーカーじみた行動はエスカレートしており、ルーファウスも彼の動きに注意を払っていた。

広場の中心、クリスマスツリーの下にたどり着いたふたり。ルーファウスは懐から小さな箱を取り出し、みみに手渡した。

「これは君への感謝の気持ちだ。」

箱を開けると、中には雪の結晶を模した美しいペンダントが入っていた。みみは驚きと喜びの入り混じった表情でペンダントを見つめた。

「こんなに素敵なものを……ありがとうございます。」

その瞬間、どこかから不愉快な声が響いた。

「みみ、それは君には少し地味すぎるんじゃないか?」

振り返ると、そこにはエドワードが立っていた。高級ブランドで固めたスーツに身を包み、広場の輝きに劣らない派手なオーラを放っている。

「エドワード……どうしてここに?」みみの声には困惑と警戒が混じっていた。

「偶然だよ。君がこんな場所にいるなんて思わなかったけどね。でも、これも運命だろう?」エドワードはニヤリと笑うと、ルーファウスに挑むような目を向けた。

「君が彼と一緒にいるのは、彼が神羅の社長だからだろう?本当に君を幸せにできるのは、僕のような男だ。」

ルーファウスは一歩前に出た。その青い瞳には冷たい光が宿り、声は低く威圧感を帯びていた。

「君が彼女に迷惑をかけているのは承知しているが、彼女が僕を選んでいる以上、君の存在は無意味だ。」

エドワードは肩をすくめた。「そう言い切れるのかい?彼女が迷っているかもしれないと思ったことはないのか?」

みみは小さくため息をつくと、一歩前に出た。

「エドワードさん、はっきり言いますが、私はルーファウスと一緒にいたいんです。あなたが何を言っても、それは変わりません。」

その言葉を聞いたエドワードの表情が一瞬歪んだが、すぐに苦笑を浮かべた。「そうか……なら、仕方ないな。」

彼は手を振ってその場を去っていった。

静寂が戻ると、みみはルーファウスを見上げて申し訳なさそうに言った。「ごめんなさい、私がもっときっぱり断っていれば……」

「必要ない。」ルーファウスは柔らかい声で言い、みみの肩を引き寄せた。「君が僕を選んでくれた、それがすべてだ。」

みみは微笑みながら、手の中のペンダントを見つめた。「あなたといると、本当に安心します。」

「それで十分だ。」

ルーファウスはみみをそっと抱きしめた。煌めくクリスマスツリーの下、ふたりの影がひとつに溶け込むように寄り添う。寒い冬の夜に、ふたりの心は温かく結ばれていた。

この特別なクリスマスの夜、彼らの絆はさらに強くなったのだった。