統括in会議室
気の迷い、勢い、久しぶりの逢瀬、まあまあの悪意。色んな要因が混ざり合った結果起こった事態は、彼にとってはかなり予想外だっただろう。一方の私と言えば、この状況にすごく興奮しているし、彼とこんな場所でこんなことになれたのをラッキーとすら思っている。本当に、ラッキーだ。
「ニーナ、…っ」
「ん、りーぶさん、きもちいれふか?」
大きく膨らんだそれを口に含んだまま目線を上げる。熱に浮かされて潤んだヘーゼル色の双眸が私を見下ろしていて、その瞳に私がうつっていると思うと、私は何もされていないのに身体が熱くなった。初めは突き放そうと力を込めていた後頭部の大きな手のひらも、今は弱弱しく添えられているのみ。前をひろげただけのスラックスに染みを作らないように注意して、じゅるじゅると音を立てて吸い上げる。唾液と彼の先走りが混ざってどろどろになったものを飲み込むと、頭の上のほうで「ゴクッ」と音がした。静かな重役会議室に響いたそれは、私の喉ではなく、リーブさんの喉が鳴った音。ハァと熱い息を吐いて、こみ上げる昂りを嚥下して抑えようとするその姿は、それはもう、こちらが眩暈を覚えるほどに色っぽかった。
なぜこんなことになったか。起因になったのは直前まで行っていた会議だ。わが社のトップを交えてのそれは都市開発部門から提案するミッドガルの一区画の再開発に関する社長への説明会で、それが実現できればより住民の生活が安全になる、というもの。しかしその計画案は「ぼろくそ」という表現が相応しいほどに叩かれ、小言を言われ、そして最終的に却下されてしまった。ネオミッドガル計画、今日ほどそのワードに嫌悪感を覚えたことは無い。発案チームの代表として出席した私は何も意見できぬまま、ただただ、プレジデントを説得しようとしてくれるリーブさんの言葉を横で聞くことしかできなかった。悔しくて、憎らしくて、でも私たち発案チームの為に必死になってくれる彼は頼もしく輝いていた。
「気を落とさないで。ニーナは頑張りましたよ」
「リーブさん……」
「うん」
重役たちがいなくなった二人きりの会議室。リーブさんは社内では珍しく、上司ではなく恋人の顔をして私の手を握ってくれた。この日のための準備でお互いに忙しくしていて、久しぶりに感じる体温だった。慈しむように手の甲を撫でる親指が愛おしい。二人して突っ立ったまま手を握りあう。きゅっと力を少し込めると、リーブさんはふ、と息を吐いて笑った。
しかし私は、同時に先程までの怒りが収まりきらず、興奮していた。社長め…社長め…!と怒りは段々恨みのようなものに変わり、立場も弁えず何か復讐してやりたい気分になってきた。しかもこの先もしばらくお互い忙しくて、このチャンスが無ければ次にリーブさんと長く居られるのはいつになるか分からない。
そう思ってしまったが最後、気付いたら私はリーブさんを社長が座っていた大きな椅子に無理やり座らせていた。そして傷つけない程度の力で抵抗するその手を押しのけて、跪いて、スラックスのジッパーを下ろして、そうして、……冒頭に至る。「こんなところで、ダメですよ」なんて、ウブな女性のようなことを言われてしまったけれど、今更止められるはずもない。下着からするっと出した彼自身がすでに少し硬度を持っていることに気づいてしまえば。多少なりともこの状況と、私に、興奮してくれていると感じてしまったら。我ながら理性を欠いた行動だなって思うけれど、今のところ、後悔はしていない。
「っは、ニーナ、もう、」
「口に、だしていいですよ」
喉の手前までくわえ込んでいたそれを出して、ちゅっと吸い上げる。彼はいつも、こうして先端だけに吸い付いて、竿のところを手で擦り上げるのが好きだった。ぬるぬると滑りが良くなって、上から荒い息が聞こえて。もうすぐイくのかな、なんて考えると私も興奮して扱くペースが速くなる。ダメ押しをしようと口を窄めたところで、突然、肩を強い力で押された。
「もう結構です」
「っあ、え……?」
怒っているような、焦っているような、低い声。ちょっと調子に乗りすぎたかな、と上せかけていた体温が瞬時に落ち着いて背筋がひやりとした。しかし私の想像に反し、太ももに置いていた左手を引っ張り上げられる。二人して立ち上がるとギラギラしたリーブさんと視線が合って、あ、食べられてしまう、と咄嗟に思った。
「ニーナばかりずるいですね」
そう言って、リーブさんは先ほどまで自分が座っていた社長の椅子に私を座らせた。お行儀よく足を揃えて、なんてことはさせてくれない。足をそれぞれ左右のひじ掛けにかけられて、膝に両手を置かれてしまったら閉じることもできなくなってしまった。フレアスカートはめくれあがり、きっと目の前のリーブさんには期待で濡れたショーツが丸見えになってしまっているだろう。恥ずかしくて身を捩りたいのに、リーブさんは上気した顔で意地悪く微笑んだまま、たやすく私の動きを封じて体勢を変えるのを許さなかった。
「お礼に、私も気持ちよくして差し上げます」
耳元で、私にしか聞こえないように囁かれる。彼の声は反則だ。そんな風に、そんな声で、言われてしまったら。どんなことでも受け入れるしかできなくなってしまう。それだと言うのに、リーブさんは追い討ちをかけるように舌先で耳の縁に触れた。ぬるぬるとした感触が縁から穴の方へ滑り、熱い息が吹き掛けられる。背筋を登るような感覚にぶるりと震えて、力が抜けた。
普段のリーブさんなら絶対にしそうにないことだけれど、彼は少し乱暴にショーツを横にずらして直接自身を押し付けた。先端を私の愛液で濡らし、裏筋でいたずらに陰核を擦られると、快感で声が漏れてしまう。そして、ひだをかき分けて入口をぐにぐにと押し撫で、ずぷん、と侵入してきた。
「あっ、ん、んんっ」
「っは……」
恐らく彼のそれは普通よりもずっと大きい。ひどく濡らしてしまっているから痛くはないけれど、突然襲い掛かる強烈な圧迫感に息が詰まった。はくはくと必死に息をする私を見てそっと頬を撫でてくれるが、侵入するのを止めようとはしない。私の最深部までずっぷりと埋まっても、入りきらない根元まで押し込もうと彼は更に腰を進めくる。
「はぁ、あ、っも、むり…はいらない…っ」
「いつも入っているでしょう」
「っうあ、ひ、く、りぶ、さ、」
「ほら、ちゃんと呼吸して」
背凭れに預けていた身体を弓形に反らしても、首をぶんぶん振っても、リーブさんは止めてくれない。いつも優しい彼は、こういう時だけサディスティックだ。私から余裕と理性を根こそぎ奪うように、彼しか見えなくなるように。もうとっくに貴方しか見えていないのに、それでもまだ満足しない興奮した彼の姿はひどく目に毒だ。
そこでふと、いつもと違う、ぴったりと粘膜のようなぬるぬる同士が密着する感覚に気づいた。
「まって、あ、リーブさ、ゴム…!」
「ありませんよ、そんなもの」
確かに。こういう事態を想定していない職場で、避妊具なんて用意しているはずがない。でも、こんなところで初めて生でするなんて思っても見なかった。薄い膜を隔てないだけなのに、内側から引きずり出されるような未知の快感に足が震える。
「ああっ、あ、んっ」
「ふ、気持ち良さそうですね」
ゆっくり時間をかけて彼に解され続けてきた最奥は、もはや慣らしていない今でさえ過敏に快感を拾ってしまう。そんなところをゴムを隔てない彼自身の先端にぷちゅぷちゅと突かれてしまったら、たとえそれが激しくない動作だとしても脳で処理しきれないほどにきもちよくて、くるしくて、おかしくなりそうだった。
「ああっ!りーぶさ、や、きもちい、あ、」
「そんなに声出して、外に聞こえたらどうするんですか?」
膣内が彼の形をふわふわと覚えた頃、ぱちゅぱちゅと音を立てて律動し始める。ずるっと引き抜かれて勢いよく突かれるたびに、とりわけ弱いお腹側の壁がカリ首に引っ掻かれるし、最奥に先端がぶつかれば視界がちかちかする。一度のストロークでいくつもの刺激を
「ニーナ、…っ」
「ん、りーぶさん、きもちいれふか?」
大きく膨らんだそれを口に含んだまま目線を上げる。熱に浮かされて潤んだヘーゼル色の双眸が私を見下ろしていて、その瞳に私がうつっていると思うと、私は何もされていないのに身体が熱くなった。初めは突き放そうと力を込めていた後頭部の大きな手のひらも、今は弱弱しく添えられているのみ。前をひろげただけのスラックスに染みを作らないように注意して、じゅるじゅると音を立てて吸い上げる。唾液と彼の先走りが混ざってどろどろになったものを飲み込むと、頭の上のほうで「ゴクッ」と音がした。静かな重役会議室に響いたそれは、私の喉ではなく、リーブさんの喉が鳴った音。ハァと熱い息を吐いて、こみ上げる昂りを嚥下して抑えようとするその姿は、それはもう、こちらが眩暈を覚えるほどに色っぽかった。
なぜこんなことになったか。起因になったのは直前まで行っていた会議だ。わが社のトップを交えてのそれは都市開発部門から提案するミッドガルの一区画の再開発に関する社長への説明会で、それが実現できればより住民の生活が安全になる、というもの。しかしその計画案は「ぼろくそ」という表現が相応しいほどに叩かれ、小言を言われ、そして最終的に却下されてしまった。ネオミッドガル計画、今日ほどそのワードに嫌悪感を覚えたことは無い。発案チームの代表として出席した私は何も意見できぬまま、ただただ、プレジデントを説得しようとしてくれるリーブさんの言葉を横で聞くことしかできなかった。悔しくて、憎らしくて、でも私たち発案チームの為に必死になってくれる彼は頼もしく輝いていた。
「気を落とさないで。ニーナは頑張りましたよ」
「リーブさん……」
「うん」
重役たちがいなくなった二人きりの会議室。リーブさんは社内では珍しく、上司ではなく恋人の顔をして私の手を握ってくれた。この日のための準備でお互いに忙しくしていて、久しぶりに感じる体温だった。慈しむように手の甲を撫でる親指が愛おしい。二人して突っ立ったまま手を握りあう。きゅっと力を少し込めると、リーブさんはふ、と息を吐いて笑った。
しかし私は、同時に先程までの怒りが収まりきらず、興奮していた。社長め…社長め…!と怒りは段々恨みのようなものに変わり、立場も弁えず何か復讐してやりたい気分になってきた。しかもこの先もしばらくお互い忙しくて、このチャンスが無ければ次にリーブさんと長く居られるのはいつになるか分からない。
そう思ってしまったが最後、気付いたら私はリーブさんを社長が座っていた大きな椅子に無理やり座らせていた。そして傷つけない程度の力で抵抗するその手を押しのけて、跪いて、スラックスのジッパーを下ろして、そうして、……冒頭に至る。「こんなところで、ダメですよ」なんて、ウブな女性のようなことを言われてしまったけれど、今更止められるはずもない。下着からするっと出した彼自身がすでに少し硬度を持っていることに気づいてしまえば。多少なりともこの状況と、私に、興奮してくれていると感じてしまったら。我ながら理性を欠いた行動だなって思うけれど、今のところ、後悔はしていない。
「っは、ニーナ、もう、」
「口に、だしていいですよ」
喉の手前までくわえ込んでいたそれを出して、ちゅっと吸い上げる。彼はいつも、こうして先端だけに吸い付いて、竿のところを手で擦り上げるのが好きだった。ぬるぬると滑りが良くなって、上から荒い息が聞こえて。もうすぐイくのかな、なんて考えると私も興奮して扱くペースが速くなる。ダメ押しをしようと口を窄めたところで、突然、肩を強い力で押された。
「もう結構です」
「っあ、え……?」
怒っているような、焦っているような、低い声。ちょっと調子に乗りすぎたかな、と上せかけていた体温が瞬時に落ち着いて背筋がひやりとした。しかし私の想像に反し、太ももに置いていた左手を引っ張り上げられる。二人して立ち上がるとギラギラしたリーブさんと視線が合って、あ、食べられてしまう、と咄嗟に思った。
「ニーナばかりずるいですね」
そう言って、リーブさんは先ほどまで自分が座っていた社長の椅子に私を座らせた。お行儀よく足を揃えて、なんてことはさせてくれない。足をそれぞれ左右のひじ掛けにかけられて、膝に両手を置かれてしまったら閉じることもできなくなってしまった。フレアスカートはめくれあがり、きっと目の前のリーブさんには期待で濡れたショーツが丸見えになってしまっているだろう。恥ずかしくて身を捩りたいのに、リーブさんは上気した顔で意地悪く微笑んだまま、たやすく私の動きを封じて体勢を変えるのを許さなかった。
「お礼に、私も気持ちよくして差し上げます」
耳元で、私にしか聞こえないように囁かれる。彼の声は反則だ。そんな風に、そんな声で、言われてしまったら。どんなことでも受け入れるしかできなくなってしまう。それだと言うのに、リーブさんは追い討ちをかけるように舌先で耳の縁に触れた。ぬるぬるとした感触が縁から穴の方へ滑り、熱い息が吹き掛けられる。背筋を登るような感覚にぶるりと震えて、力が抜けた。
普段のリーブさんなら絶対にしそうにないことだけれど、彼は少し乱暴にショーツを横にずらして直接自身を押し付けた。先端を私の愛液で濡らし、裏筋でいたずらに陰核を擦られると、快感で声が漏れてしまう。そして、ひだをかき分けて入口をぐにぐにと押し撫で、ずぷん、と侵入してきた。
「あっ、ん、んんっ」
「っは……」
恐らく彼のそれは普通よりもずっと大きい。ひどく濡らしてしまっているから痛くはないけれど、突然襲い掛かる強烈な圧迫感に息が詰まった。はくはくと必死に息をする私を見てそっと頬を撫でてくれるが、侵入するのを止めようとはしない。私の最深部までずっぷりと埋まっても、入りきらない根元まで押し込もうと彼は更に腰を進めくる。
「はぁ、あ、っも、むり…はいらない…っ」
「いつも入っているでしょう」
「っうあ、ひ、く、りぶ、さ、」
「ほら、ちゃんと呼吸して」
背凭れに預けていた身体を弓形に反らしても、首をぶんぶん振っても、リーブさんは止めてくれない。いつも優しい彼は、こういう時だけサディスティックだ。私から余裕と理性を根こそぎ奪うように、彼しか見えなくなるように。もうとっくに貴方しか見えていないのに、それでもまだ満足しない興奮した彼の姿はひどく目に毒だ。
そこでふと、いつもと違う、ぴったりと粘膜のようなぬるぬる同士が密着する感覚に気づいた。
「まって、あ、リーブさ、ゴム…!」
「ありませんよ、そんなもの」
確かに。こういう事態を想定していない職場で、避妊具なんて用意しているはずがない。でも、こんなところで初めて生でするなんて思っても見なかった。薄い膜を隔てないだけなのに、内側から引きずり出されるような未知の快感に足が震える。
「ああっ、あ、んっ」
「ふ、気持ち良さそうですね」
ゆっくり時間をかけて彼に解され続けてきた最奥は、もはや慣らしていない今でさえ過敏に快感を拾ってしまう。そんなところをゴムを隔てない彼自身の先端にぷちゅぷちゅと突かれてしまったら、たとえそれが激しくない動作だとしても脳で処理しきれないほどにきもちよくて、くるしくて、おかしくなりそうだった。
「ああっ!りーぶさ、や、きもちい、あ、」
「そんなに声出して、外に聞こえたらどうするんですか?」
膣内が彼の形をふわふわと覚えた頃、ぱちゅぱちゅと音を立てて律動し始める。ずるっと引き抜かれて勢いよく突かれるたびに、とりわけ弱いお腹側の壁がカリ首に引っ掻かれるし、最奥に先端がぶつかれば視界がちかちかする。一度のストロークでいくつもの刺激を