いち
「ねぇ、わたしはあくまなの?」
昔、宮殿内で働く医師兼衛生兵士長に聞いたことがある。おおよそ世界中であまり見ない容姿、真っ白な肌と髪に鮮やかな紫色の瞳、巷では「悪魔が持つ瞳」として噂される色であるため、不安が募ってどうにもならなかったのだ。医師のダリルは、突然訪ねた私に驚きもせず、手に持っていたカップを書類だらけの机に置いて、その大きな両手で私の両手を包んだ。そしてじっと