♭ 切原くんとインフルエンザ 「姉貴ー、ポカリ買ってきたぜ?」 「……置いといて…」 「うわ、顔に血ィ通ってねー…」 「うるさい…」 切原名前。赤也の姉です。昨日から調子悪いなと思って居たら数日前遊んだ友達から連絡があり、インフルエンザだったとの事で慌てて病院に行って検査をしてもらったら私までインフルエンザだったわけです。こんな時にお父さんとお母さんはラブラブ旅行に行ってるし、只今切原家は私と赤也の2人だけで…。 赤也は私の頭元に来てインフルエンザに苦しめられる私を凄く恍惚な笑みで見ていた。くっそ、殴ってやりたい…!普段私にやられてるからその仕返しなんだろうけど、39度を超える熱に有り得ないほどの腰痛、頭痛に私は赤也に反撃をする余裕もなかった。 「なあなあ!」 「何よ…早くあっち行け…。伝染るよ?」 「俺は名前みてーに貧弱じゃねーから大丈夫!それよりさ、インフルエンザって意外とイケるよな!」 「……は?」 意外とイケるって何の話…。この子の頭の悪さは重々分かっていたつもりだけどここまで日本語が繋がらないとなると一種の発達障害を疑う。っていうかさっさと1人にして欲しいんだけど…うるさい…。 「いやさ、インフルエンザってかかっても別に大したことなくね?俺めっちゃ元気だったし!」 ……それアンタの話じゃん。 私は赤也がインフルエンザにかかっていた時のことを思い出す。確かに奴は元気だった。マスクしたまま外に遊び出歩いてた。やっぱり我が弟はただのバカだ。というより…… 「分かったから早くあっち行け。」 end |