朝。眩しい光で目を覚ますと、わたしは先ず初めに萌葱色を見る。
昨日は何があったんだっけ、そんなふうに思いながら萌葱色の髪の毛を視界の中に収め、そして愛おしげにわたしを見つめる、彼と目を合わせる。
「おはよう、リラ」
この上なく美しく、ひとつの絵画のように微笑んだ彼を司会に収め、わたしもまた、おはようと笑う。
朝の、いつもの風景だった。
起き抜けのぼんやりとした頭のまま、側に寝そべる彼にぎゅう、と抱きついた。少し擽ったそうに笑う彼が何だか酷く可愛しいものに見えて、そのあどけなさと言い、この、美しさといい、本当に、わたしの母と同い年なのか疑いたくなってしまう。
萌葱色の髪の毛の、この美しい男の名前はエルキドゥという。
わたしは、彼の庇護下にある。
「朝ごはん、つくるね」
ゆっくりと起き上がると、エルキもまたクスクスと笑いながら起き上がる。肩の下まで伸びた美しい髪が、キラキラ、靡いた。わたしは彼の髪の毛が好きなのだ。