たとえば、切れ長な一重の涼やかな目許に、真っ直ぐに切り揃えられたさらさらの黒髪、それからおんなのひとよりも決め細やかで透けてしまいそうな肌だとか、骨ばった甲と広い掌と長い指からなる美しい造形をした手だとか。私が愛しているのは、そんな男。藤村伊織という、世界一美しいにんげんだ。私の彼への愛情は、燃え盛る炎というよりはむしろ、あまいシロップのよう。誰にも気づかれないように、弱火で、濃く、甘く煮つめているのだ。どろどろになったこの感情は、彼には正しく伝わっていない。伝わらなくていい。だって、美しい彼には不似合いなものだから。「お誕生日おめでとう、伊織。今日も可愛いねぇ」私は伊織が可愛くて仕方ないのだ。


藤村伊織と彼のことが大好きな女の子