定例の座敷でいつものように一番端に腰を下ろして、いつものように泉燗をちびちびやっていた。嗚呼つまらない、帰って原稿の続きを、とまたひとくち。――でも、もしも、彼女がお酌でもしてくれたら。この透明な液体はカッと熱く喉を通るのかもしれない。「今、アイツのこと考えただろ」うるさいよ川上。
泉鏡花とお座敷