「ごめんなさい!」深くあたまを下げるわたしに、夕はあきらかに慌てていた。「どうしたんだよ!いいから顔上げろ!」「上げられるわけないよ!今日、夕の誕生日なのに…!」プレゼント、買ってこれなかった。夕が喜んでくれるものを買いたかったんだけど、何がいいのかわかんなくなっちゃって。デクレッシェンドするわたしの声を、夕はただ黙ってきいていた。「お前が俺のために一生懸命になってくれたってだけで嬉しい!」「夕がそうでも、わたしが納得できないから…っ」「じゃあ、今日は俺だけに最高の笑顔と応援をくれ!」部活、見に来てくれるよな?もちろんわたしは、逆らえない。夕は満足そうに笑って、わたしのあたまをなでた。…ミニゲームで夕のチームが勝ったらキスしてあげる、は少し大胆かな。
西谷夕生誕祭