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    なんか寝て起きたら知らんとこいたから何だこの夢ウケる、と思って散歩してたら転けたんよね。歩くのたりいーってなってたら着物着た自称医者とかいうおっさんに保健室でやってもらうようなことしてもらったわけ。
    行くとこないっつったら泊めてくれるらしいからついて行くことにしたらさあ、これから仕事らしいのよ。

    付いてきてもいいよ、ていうからついてったらバカでかい屋敷についてさあ、私ビビったよね。私の知識量に。

    夢の中ですらこの再現率とかヤバくない?

    そんでさあ、おっさんが担当してる患者に対してさあ、訳わかんないことしだすから私びっくりしちゃってツッコミしちゃったよね。
    だってさあ、これからどんな治療しますよーとか、この薬はこんなものから作られていて、こんな効果がありますよーとか、そういう説明もないし。私の夢ならちゃんとしろし、社会と保健の授業でこの前やったばっかじゃん!

    先生テストに出すっつってたじゃん!
    なに、この夢私のテスト復習のための夢なん?

    上等じゃん絶対赤点とんねえからな。

    なんか患者さんちょい病んでたっぽいからいっぱい駄弁って飯一緒に食って昼寝してたらズッ友になってたわ。

    「マジ意味わかんないんすけど…………こわ………とりま元気になろ…………」


    病んでる時は何言ってんのかてんでわかんねーんだねどな。
    名前すげえ厳ついけど顔はいいんだよね。
    その調子でその真っ白な顔どうにかしような!最近元気になってきたけどまだ顔白いもんな。

    まあ本調子になっても青白かったりしたら最悪日サロで焼くっつー手もある。任せろこの夢の主導権は私だ日サロぐらい出してやるわ。

    「この世は〜〜〜〜〜〜↑↑↑我が世〜〜〜〜〜〜〜↑↑↑」

    テンション上がってる私見て引くのやめろマジでテメコラ。私の夢のくせにィ!
    この夢中々楽しいぞ、昔の体験学習みたいで。
    着物は可愛いし気温は過ごしやすいし。
    まあ飯はまずいし栄養足らんし病院ないけどな!風邪ひいたら陰陽師呼ぶってマジなんやな、アホじゃん。すげー教科書に載ってたわー多分。起きたら探してみよ。

    患者さんめちゃくちゃ元気になったからバイバイしたら、おっさんが私に医術教えてあげよっか?って聞いてきたから面白そうだしお願いしといた。

    これからおっさんじゃなくて先生って呼んでねとか言ってた気がするけど、寝言で先生とか言っちゃってたら恥ずいしおっさんのままでオナシャス!

    お医者さんとしておっさんと一緒に旅とかもしてたらさあ、夢の中なのに私歳とっちゃうらしくて!すげー私婆ちゃんになるとこんな感じなんね。

    厳つい名前の患者さんとはメル友なんだけど、まあ携帯ないし手紙でずっとやり取りしてたんよね?患者さんの子ども産まれる時の産婆さん私だし!

    そしたらそろそろ死ぬよーってきたからまあ顔見に行くじゃん?

    布団で寝ながら確かに死にそうになってたから、まあ死んでもその後どうなるかは誰もわかんないだろうし楽しみがまだあると思えば良くね?っつったら大爆笑された。
    ヒイヒイ言ってたからこいつヤベエやつだなと思ってたら患者さん死んだわ。
    エッ、死因笑い死にじゃん、はじめて見た。

    そんでまあ私もおばあちゃんな訳だからまあまあ老衰で死ぬじゃん?
    あーなるほどねこれ死んだら起きる系ね?って死ぬじゃん?

    起きたらなんかまだ夢っぽいんだよねー!
    あーね、うんうんそういう感じ?まだ赤点とりそうなわけね?
    オッケーりょうかーい。



    起きたらさー、まあおばあちゃんではなかったからちょっと安心したよね!

    すぐ腰痛くなっちゃうんだよね!
    さーてどうすっかなーとりあえずお医者さんしてよっかなーお金ないしなー、って日がな一日お医者さんやったり相談されたこと一緒に考えたりしてたんよね。
    そしたら私お医者さんとして有名になってたらしくてさあ。

    すごくない?ありがとおっさん愛してるよ、今度プリ撮ろうね。
    お城に呼ばれてアレ?私なんか悪いことしたっけ?ッカー、やべー、お城での礼儀作法とかわかんねー、やべー、ってなってたらちっさい男の子が二人ちょこまかしてたから捕まえて教えてもらった。ハハン、なんとかなったぜ!

    ありがとよチビッコども!


    お城での用事終わったから帰ろっかなーって思ってたら、チビッコどもがまたいたから捕まえて一緒に遊んでから帰った!

    片方は喋んねーしもう片方はなんかわけわかんねえ難しいこと言ってたから無視しといた。

    「日本語が下手くそすぎる…………」

    何言ってんのか全然わかんねーんだもんよ。
    相手に伝える努力をしろ。
    花札とかカルタとか独楽回し久しぶりにやったけど楽しかったわ、またやろーね!って約束して帰った。

    お城さあ、なんか自由に出入りはできんらしくてエッ約束してんすけどって焦ってたら向こうから来てくれたからまあオッケーっしょ!

    「いや私こんな所で燻ってていい女じゃないんで………?」

    迎えに来てもらってなんだけどちょっと恥ずかしかったんで誤魔化したよね。ありがとチビッコちょっと笑ってくれて。助かるー!
    鬼ごっこしてーはないちもんめしてー木登りとか山の探検とかもしたね!
    超楽しいよ、山とか川めっちゃ綺麗だし夜になったら街灯とかないから月とか星見放題よ?
    プラネタリウムタダってすごくね?最高じゃんこの夢。

    よく遊んだりしてたらチビッコたちはなんかお家の仕事二人で頑張ることになったらしくてバイバイすることになった。
    スゲーよな、まだハタチにもなってねーのにはたらくんだって。カッケーわマジ。

    「え、かっけ、つよ、KAKKE…」

    あ?待ってこの時代の成人年齢知らねーわそういや。

    頑張れよ!私も頑張るわ!っつってバイバイしたから全然寂しくなかったわぁ。


    私も頑張るって言っちゃったし、有言実行しーよお。
    なに頑張ろうかなーって考えたけどさあ、私ウォーキングめっちゃ好きなんよね?
    確かさあ、日本地図作った人って滅茶苦茶ウォーキングしたらしいじゃん?
    いいねー、歩いて日本一周してみよーって決めてめっちゃ歩いた!上機嫌で歩いてたらめちゃくちゃ喋ってたみたいでさぁ。

    「でけえ独り言だな」

    全く持ってその通りなのだ私の独り言。

    楽しかったわー、新幹線とか飛行機まだないからそのぶん時間かけて巡ってく経験なんてそうそうできんし!?

    まあ終わる頃にはまたおばあちゃんになってたから、また老衰で死んだっぽいんだけどね!
    おっ、今度こそ起きるかなーって思うじゃん普通は。
    そしたらまた夢なんよね。オッケー把握把握〜!

    なんか遠目に見た感じ山ん中にスゲー立派なお寺あるっぽくてエッお参りしてーなって思うから山登るじゃん?そしたら寺じゃなくて宗教の本部だったらしくてヤッベ宗教勧誘されるッて思ったけどよくよく考えるとさあ、これ夢な訳よ。

    夢の中でぐらい宗教見学してもよくね?

    だって起きた時に宗教勧誘されたら逃げるしかないけど夢だし!
    何事も経験経験ってよく大人言うじゃん。
    いっちょお邪魔しまーすって入信してみたらさあ、教祖チビッコだったわ。

    でもこのチビッコおめめ綺麗だったわそういや。虹彩の色が珍しいけどまあ世界規模で見ればいるんだろうしね。

    どうでもいいけど。

    入信してる人達みんななんかしんどい目にあってきた人達なんだってさー。

    「エッ!今までアンハッピーだったんすか!じゃあ残りの人生ハッピーだらけっすね!最高すね!」

    ハッピーとか伝わんないか〜うーん面倒〜。
    チビッコハチャメチャに暇そうだったから、一日のお勤め終わったら毎日一緒に遊んだ!
    最初はわけわかんねえことよく言ってたけど、一緒に遊んでたら言わなくなってきたから多分飽きたんだと思う。

    「え、ヤバいじゃん頭が」

    はじめてわけわかんねえこと言われた時思わずポロッとしたけどまあ気にすんな。

    宗教そろそろ飽きてきたなーって思ったからやめてまた観光でもしてみることにした。
    チビッコ、もう大きくなってチビじゃないけど私の背丈超えやがったのが腹たつからずっとチビッコって呼んでやることにしたわ。
    そんでそのチビッコも教祖飽きてきたらしいからじゃあやめればよくね?っつったらびっくりしてた。
    なんだあの顔。

    じゃーバイバーイっつってバイバイしてそっからまたお医者さんしたり色々してたら死んだ!
    気付いたら死んでたウケる。


    で、まあ起きてもまだ夢なわけ。
    なんか慣れたきたわ!

    今度は旅医者でもしてみよ〜ってお仕事してたらなんかガタイのいいおっちゃんに娘さん見てくんない?って頼まれたから行くじゃん。

    女の子とその看病してる男の子いたからまあ仕事だし気合い入れて治すじゃん。
    ちょっと時間かかるけど治せるよ〜って言ったらおっちゃんも泣くし女の子も泣くから焦ったわ。そだね〜体質とかその時の体調にあった治療してこ〜ね!
    男の子が自分に自信がなさそうなのがちょっと気になったけど、おっちゃんのやってる道場見学してみたりしてたんよね?

    そしたらさあ、おっちゃんの道場を逆恨みしてるらしい道場の門下生?のやつが井戸になんか入れてんのよ。

    「いや普通にそれはアカンでしょ」

    当然のようにおっちゃんと男の子呼んで御用にしてもらったよね。
    女の子めっちゃ怖がってたしもう相手の道場潰しちゃってよくね?っつったらほんとに潰してもーたわ。
    男の子が。
    しかも正々堂々挑んで勝っちゃったもんだからおっちゃんもどうやって怒ろうか悩んでた。

    女の子の体調が安定してきたから、改めて検査したらもう心配ないくらい元気になってたから完治したよ〜ってお知らせしたら、おっちゃんと私の前で男の子が女の子にプロポーズした。

    「ハッピーになってほしいランキング殿堂入りじゃん…」

    私プロポーズ初めて見た!ってパチパチ手叩いてたらおっちゃんが男泣きして大変だった。顔面汚ねーし!
    そんで私がびっくりしたのがさ、結婚式で新郎新婦の両親が座るとこあるじゃん?そのおかーさんのとこに座ってほしいって頼まれちゃってさあ!

    滅茶苦茶緊張したけど男の子と女の子が幸せそうに笑うからいっかなって。もー二人とも幸せになれよな!

    旅を再開することにしたら男の子に泣いて引き止められちゃった…可愛いとこあんじゃん…まあ行くけどな!

    旅しながら手紙のやり取りしてー、時々顔見に行ったりしてのんびり過ごしてたらもう気付いたらおばあちゃんになってた!

    時間経つの早くね?

    最後にまた顔見たいなーって行ったらなんか一緒のお家住むことになったからちょっとそわそわしちゃう。まあそんな長いこと住むことにはならなかったんだけど。私死んだし!
    死に際に男の子と女の子が泣きながら笑うからウワッそのお顔ブスになっちゃうよ私知ってるやったことあるもん!!ってとりあえず拭いてあげたのが最後の記憶かな!

    うん、でまた起きたら夢の中じゃん!もう慣れだよね。

    またいろんな所見たいし旅のお医者さんやーろお!ってしてたら泊まった宿で仲良くなった男の人が小説家さんらしくて!
    読ませてもらったんだけど読みやすいし面白いし味わい深かったんだよね。

    そういや私旅はしてたけど本はあんま読んでこなかったんだよね。これ好き!って読んでたら鼓もできるって教えてくれてしかも演奏してくれたからめっちゃいい雰囲気の中で読書できて最高だったわ。

    「ウェッ↑↑↑(檸檬)」

    あまりのエモさに変な声出るわ。勘弁してくれ。
    なんかこの男の人自信なさげだったから励ましといた!続き楽しみにしてんね。

    まあ宿から出たら荷物運んでたやつの下敷きになって死んだんだけど。エッ今までで最短じゃない?

    「あまりにも無様………」

    そしてはじめての事故死。おっとこれは私起きちゃう?起きちゃう?

    とかなんとかウキウキしてたけどまあまだ夢だよね。オッケーオッケー楽しんでこ!


    そんで次に目が覚めたら行ってみたいなあって思ってたとこがあんだけどさ。
    日本人なら一度は聞いたことあるでしょ。

    吉原遊廓。

    いや、私もっとオープンにセックスとか性病について教えてほしいのにさあ、同級生はソワソワしてっし先生にもなんか聞きに行きづらいわけ。
    おかしくね?

    自分の体と心は自分で守りたいけど、将来自分だけで守っていくってのもおかしな話よ。

    パートナーと支え合っていくもんじゃないの?
    コソッと先生に聞きに行ったら、尊敬を伴う恋は冷めないって言ってたし。

    こうなったら職場見学してやろーじゃん。

    中学の時の職場見学は保育園行ったし、高校での職場見学は遊廓です♡とか私もう最強じゃん?

    そんなわけで遊廓行って、遊女のお姉さんたち相手にお医者さんしながら時代背景とか見てたけどさあ。仕方ないのかもしれないけどこれはないわ。

    私の夢なんだからもうちょっと幸せでもよくない?衛生面どうなってんの。

    私がいくら進言しても聞き入れられない楼主、あのヤローそのうちどエライ目にあわせてやる。

    何なんだここはブラック企業か?私の中のブラック企業という概念が夢にまで作用しちゃったわけ?なるほどちょっと理解したわこの理不尽さ。

    働きにくい労働環境、見直されない衛生面、使えねー頭でっかちな上司。



    私が革命を起こすっきゃねぇ。



    絶対みんな健康にしてやるからな!

    でも私は一介のお医者さんに過ぎないのも事実な訳で。作戦会議しよ作戦会議。
    私はお姉さん達に元気いっぱいになってほしい。私のいう元気っていうのは、体に何の病気も怪我もなくて、楽しいことにワクワクできる余裕のある精神でいられること。

    美味しいご飯にほっぺたがとろけて、ふかふかの布団で寝られることの贅沢感を知らねーな?

    私がブラック企業という概念を夢にまで引き摺り込んだせいで。全くもって申し訳ない。これは私が悪い。

    少なくとも結構な人数のいるお姉さん達を健康にするにはまず信頼されなきゃダメだ。とある遊廓の女将さんと旦那さんに頼み込んで、専属の医者にしてもらった。

    この遊廓に住み込みで働いて、体調の悪いお姉さん達を治療して、その合間に私が持ってる知識を振る舞った。
    肌荒れの原因はこうだからこうするといいとか、こういう食材にはこんな栄養が含まれているからオススメだとか、化粧する時のコツとか。

    みんな女子力あげたいじゃん?わかるー、毎年のトレンド親の顔より見るよねー。

    私が専属になってからお姉さん達が健康になったこと、化粧や肌ツヤなんかがさらに美しくなったこともあって、女将さんと旦那さんに褒められるくらいには売り上げが上がったって!まあガールズトークはメンタルケアも兼ねてたから、お姉さん達のやる気も凄かったからなんだけどね。

    「あなたも最高 私も最高 踊ろうぜ ミュージックスタート」

    テンションあげあげの私にも笑ってくれるおねーさん達だーいすき。

    アレ?もしかして私今まで結構無意識にメンタルケアしてきてる…?

    ここまできたら、実はずっと考えてた作戦を実行に移したいと思いまあす。すっげドキドキすんね。
    お世話になった遊廓から卒業して、吉原に学校作ってみた!

    私から学んだ遊女は美しく聡明になるって噂が欲しかったんだよね、実は。

    そんで私は、私の元に遊女を送り出した楼主から金を貰う。
    楼主は遊女を金の卵にするために金をかける。
    金をかけた遊女だからと大事にする。
    遊女は自分の商品価値を高めるべく聡明で美しくなる。

    聡明で美しい女は誰ぞと夫婦になって幸せになるでも良し、年季が明けた後自分の足でシャンと背筋伸ばして生きるも良し。

    詰まる所、私はお姉さん達の選択肢を増やしたかったんよね。いや、このシステムなら塾でもいいじゃん?でも私絶対学校が良かったんだ。

    学校ってさ、将来成りたい自分の為に選択肢を広げるとこじゃん?

    じゃあもうこれは学校なわけよ。
    私一人にお姉さん達全員を助けてあげられる力もお金も地位もないからさ、手助けぐらいはさせてよ。

    そうやって幸先不安な中、校長先生みたいなことやったりお医者さんやったり、お店の相談事にのってたりしたらもうおばさんになっててびっくり!

    歳とるの早くね!?って感じ。

    教え子達は可愛いし、吉原で生まれてきた子どもたちがいっときの間だけでも楽しそうに笑ってるの見たらさ、この仕事はじめて正解だったわ私ナイス判断ってなるよね。
    顔や体にうまれつき痣みたいなのがある男の子もいたけどさあ、めっちゃクールなんだわ。
    最高にカッケーなタトゥーいれなくても最高じゃんね。
    妹ちゃんはどえらい美人になるぞありゃ。

    その分苦労も多そうだったから、死ぬまでの何年間かは特に目をかけてた気はする。いやこんな美人だったらその分絶対トラブルにも巻き込まれるじゃん?

    ワハハ、死ぬまでの何年間かって言ったじゃん?さっき。

    そーなの、私おばあちゃんまで生きられなかったんだよねー。おばさんぐらいの時に辻斬りにあってさあ。はじめての他殺!めっちゃ怖かったわビビったし。

    おっ殺されたなー?起きるか?と思ったけどまあまだ起きないよね!

    ちょっとそんな気はしてた(笑)

    ハハーン、さてはこれ暫く続くな?毎回死ぬのはわけわかんないけどまあ夢だしいっか!臨死体験とかワクワクすんね。

    お医者さんもやったし、先生もやったし、次はどんな私になろうかなあって考えながら旅してたの。旅医者しながらね?

    何か秀でた一芸があるとこういう時いいよね、とりあえず食うに困ることはないもん。
    今度は体鍛えてみよっかな?って思いついたから一番近くにあった駐屯所の憲兵さんに、憲兵ってどうやってなんの?って聞きに言った。

    最初すごい不審者みたいに見られたのちょっと萎えるわ。

    でもまあ私今まで犯罪なんかしたことないし、品行方正な性格なんで教えてもらった通りに手続きとかして勉強したよね。
    高校受験の時思い出したわ。めっちゃむずかったわ。二回落ちたし。だよねー甘くないよねー、なんたって軍事警察だもんねえーチクショウ。

    結構何年か時間はかかって合格した時はすっごい嬉しかった!
    大学受験する時もこんな感じになんのかなぁ。
    ちょっとというかかなり面倒かもしれない。

    私が合格するまでの間下宿させてもらってたお家のみんなもすっごい喜んでくれてさ、思わず泣いたよね。

    奥さんも旦那さんも優しいし、下宿させてもらってるから積極的に働いてたんだけど、何を手伝ってもどんな小さなことでもお礼言ってくれるし、一人息子のチビッコは可愛いしで最高だった。

    こういうホームステイ先がいいよね。

    このチビッコくん、お世話になりはじめは体が弱くて友達もいない、外で遊びたいのにできないことに超ストレス溜まってたけどさあ、今じゃもう元気すぎて奥さんと旦那さん頭抱えてたからね。

    男の子の成長ってはやいわー。
    私が合格してから下宿をやめるってなった時、一番駄々こねられたのはいい思い出になった。
    写メ撮りたかった(笑)結婚式とかのムービーで流されて恥ずかしいヤツな(笑)

    こうして私は人生初の軍人になったけどさ。

    うん、しんどかったよね。

    そーだよね、この時代ってさ、まだ女性の社会進出率ひっくいもんね。そっかー授業で習ったことここで出してくるかー。

    でも考えてみてほしい。私平成に産まれて令和を生きていく女なわけ。こんなの知識として吸収して生きていけってことじゃん?私はそう解釈したのよ私の夢だし。

    腹たつこと多いし無礼なヤツ多すぎてバカバカしいけどな!
    大和撫子を私に求めても無駄ってわっかんねーかな軍に入ってる時点でさあ。周りとおんなじようにお前らの後ろ歩くわけねーだろ三歩下がって傅いてろバカども。

    「おつむがハッピーセットなのよね…?」

    何が詰まってるのかしらね。
    でも勘違いしないで、私の性格がこの時代にあってないだけで世の女性たちを否定したいわけじゃないから。人間強いもんな!バカも多いけど!

    訓練についてけなくて吐いて、でも食べなくちゃ訓練にはついてけない、訓練しなくちゃ強くなれない。
    クッソしんどい。

    「なんでこの世は私に優しくないわけ???責任者呼んでくれる????」

    起きたら運動部に入るかジム通い始めよ。

    訓練して、憲兵のお仕事して、出世して、時々お世話になった下宿先とお手紙交換して、お仕事して、で、滅茶苦茶忙しい生活に慣れて何年経ったか忘れた頃かな。
    病気になったから引退して、出世して買ったお家でのんびり余生を過ごしてたら死んだ。

    最後の余生は旅医者してた頃ののんびり感あってリラックスできたからいいね。

    同僚とか部下とか、下宿先の男の子とか、お見舞いに来てくれて嬉しかったし幸せな人生でした。完!



    次起きた時は何しようかなっていうのはもう考えてた。

    農業やってみたくね?

    稲刈りとかやってみてーな、って思ったから農家のじいちゃんばあちゃんのとこに働きに行って色々教えてもらった。
    やっぱ米うめえわ。じいちゃんばあちゃんの作る野菜もめっちゃうめーんだわ。

    じいちゃんばあちゃんのお墨付き貰ったから独り立ちしようと思って計画してたら、じいちゃんばあちゃん、夢だったお伊勢参り行ってくるからこの家くれるとか言い出して。

    ありがたく貰うよねそんなん…。

    イエーイ一国一城の主じゃん自分のお家最高。

    毎日毎日日焼けしながら農業してるとさあ、なんかご近所さんがよくない噂のある家庭があるって教えてくれたんだけど。
    それがなんか嫁にきた女の人いじめてるから近寄んなよって内容だったわけ。
    エッ普通に腹立つくない?
    なんでそれ村ぐるみで無視ってんの?それ虐めてるのと一緒じゃんね?

    私が住んでる村、ちっちゃくて人もあんまりいないから事なかれ主義の人多いんかもしれないけどさあ。
    それはだせえわ。
    村長んとこにおかしくね?って言いに行ったらお前がおかしいんじゃボケみたいなこと言われたけどボケはそっちじゃん?

    副村長も呼び出してお前らバカなん?老害になる気なん?って話つけて、村中の奴らにも話した。

    こんな村に自分の身一つで嫁いできてくれた女の人一人すら守れねえのはダサくね?

    なんかうるさい奴もいた気がするけど最終的には満場一致で奥さん助けることが可決したわ。

    そん時はじめて知ったけど奥さん赤ちゃん抱えて耐えてたわ。妊婦さんの頃から耐えてしかも誰も助けてないこと知ってブチギレたよね。
    人間としてどうかと思うわ。
    奥さん、旦那と姑の二人に虐められてたらしいし?頭の血管キレそう〜〜〜〜〜!

    その一家を村長の家に全員呼び出して、村人全員で囲んで話した。

    奥さんと赤ちゃんまずこっち側に引き寄せて村人バリケードの向こうに隠したけどね。

    奥さん、いっぱい怪我してんのに手当てもされてないし、疲れて怯えた顔してた。
    赤ちゃんはもちもちほっぺの男の子だった。お母さん強いなあ。

    旦那と奥さんを離縁させた上で、旦那と姑を村から追い出し憲兵に突き出すこと。奥さんは村全体をあげて保護すること。二度とこの村の人間に関わらないこと。

    村長から話を聞いた二人は怒鳴って暴れ出したけど正直考えなしのバカなんだなって感想しか出てこない。

    ここ今何人いると思ってんだろう…村の人間全員いるしなんなら私軍務経験のある人間なんですけど…。
    一瞬で取り押さえられて縛られて猿轡までされた二人は、奥さんを睨みつけようとしてたけど村人バリケードのせいで見えねえっつうの。

    村の男衆に引き摺られながら憲兵のとこまで向かったからもうずっと檻の中にいたらいいと思う。
    取りおさえる時こっそり両足折っといたし。
    大丈夫大丈夫、元々折れてたもんね!ね!

    唖然としている女の人、もう奥さんじゃないからただのお母さんになった人は、ずっと呆けた顔をして動かなかった。

    お母さんに向かって、村長や副村長をはじめとした村人が頭を下げているのをびっくりした顔で見てた。

    今まで助けようともせず申し訳なかったこと、助けるのが遅くなってすまない、そう言ってみんな頭を下げてた。謝るのがおせーんだわボケ。

    お母さんに、許さなくていいと思うよバカ相手だしみたいなこと言ったり、お母さん暫くは私と暮そ!って誘ったり結構忙しくなったけど楽しかったよ?
    村の中では新顔でお母さんのこと虐めてない私と一緒にルームシェアとか割とリラックスできるように頑張ってみたりしたし。

    赤ちゃん育てるのに一人はしんどいって私知ってるし。ツーオペ育児しよーね。

    お母さんの怪我治療して、疲れ切った心身ゆっくり癒して、赤ちゃんの成長を楽しみに過ごしてみたりした。
    赤ちゃんが大っきくなって、うんソロソロ大丈夫だなってお墨付きがでるくらいお母さんも元気になったので、また旅医者することにしました。

    いつまでも私と一緒じゃお母さんも気つかっちゃうしね!じいちゃんばあちゃんに貰ったお家をお母さんにあげて、たまに顔見せにくるわって言ってお医者さんに復活よォ!

    お母さんとチビッコに泣いて引き止められたけど、そんな今生の別れじゃあるまいし(笑)

    もうこの頃には村のみんなとも打ち解けてきてたしね。ご近所さんとか村長たちにも重々言い含めておいたし。困ったらみんなが助けてくれる環境にはしといた。

    旅しながら、観光もしつつ、仲良くなった人たちの相談事聞いたり、美味しい特産品食べたりと中々贅沢なことしてたわ我ながら。

    たまには自分で飯作るかなーと思いついて買い出ししてると、新鮮な野菜の見分け方とか美味しいご飯作るためのレシピとか教えてくれた親切なおねーさんと仲良くなった。
    私よりすっごく小柄でキュートな方だけど、女手一つで七人いる子どもたちを育ててるんだって!すごくない?!

    もう生きてるだけで偉いわほんと。

    そこから度々八百屋とかで会うようになったんだけど、どうも様子がおかしい…。

    おねーさん、なんで会うたびに怪我してんのかなって不思議に思うけどさ、私心当たりあったよね。女手一つでっていうのは間違いじゃないんだと思うよ。
    さては父親がクソなんだな?

    それとなく八百屋さんとかお店の人たちに聞いてみたらどうにも当たりらしい。
    この父親、体つきもでかくてすぐに暴力に走るため誰も手が出せないんだとか。

    ふうん。またそういう感じなの。

    次におねーさんに会った時、半ば無理矢理おねーさんちにお邪魔した。ごめんね急に来ちゃって!

    あーほんとごめん下のきょうだいたちを守ろうと警戒してるチビッコ達に胸が痛む!怪しいものではないんです本当です。
    手土産に用意してた和菓子とか米とか野菜とかを戸口の近くに置かせてもらって、焦ったように帰って!と連呼するおねーさんを前に意地でも帰ってやんない!

    結構な時間を押し問答してたら、戸が蹴り飛ばされて誰か入ってきた。

    成る程こいつが父親で旦那かあ。

    私がいることに気付いて一気に不機嫌になった男が、おねーさんをぶとうとしたから、まあ普通におねーさん引っ張って背に庇うよね。

    私に怒鳴り散らす男をワア!何言ってんのか全然わかんなーい!ってしてたらめちゃキレられた(笑)どこにブチギレスイッチあんの?(笑)

    おねーさんのこと庇ったからかな、無害判定されたっぽくて長男くんが私の前に立ち塞がった。その背中は今まで沢山守ってきた背中でちょっとホッコリしたけどちょっと今はゴメンけど邪魔かな。
    ほんとゴメンけど。

    長男くんを抱き上げておねーさんにパスして、おもくそ殴りかかってきた男をまあボコボコにするじゃん?
    あっちゃんとお家の外に引き摺って出してからボコボコにしました。
    チビッコたちやおねーさんのトラウマ刺激したらアカンし。
    何がトラウマになってるかわかんないじゃん。

    配慮のできる女なんで私(笑)

    ボコボコにした後役所に引き摺って行っておねーさんと離縁させて、憲兵さんにプレゼントしてきた!ドン引きされたけど!

    おねーさんちに戻って、役所で手続きしてきたからおねーさんは晴れてただのお母さんになったこと、あの男は憲兵に突き出して余罪も一杯出てきたこともあって一生檻の中ですって報告したら泣かれた。

    すいません!!すんません勝手なことしてほんと申し訳ねっす!!

    謝り倒しながら持ってきた手土産使ってご飯作ってみんなに食べさせて布団も敷いて子守唄歌っておねーさん寝かしつけた。

    アッすんません人様の家の台所勝手に使って!誠に申し訳ない!

    翌朝みんなが起きる前に朝ごはんの準備して、疲れてるだろうしなあって思ったから昼と夜の飯の下ごしらえだけしといた。

    勝手にやるのもどうかと思ったけど洗濯して干して、お家の外観もチョロっと直しといた。
    屋根の瓦とか直してたら次男くんが出てきて起こしちまってすまねえ!ってなったわ。

    起きてきたみんなにご飯食べてもらって、これから先大変だとは思うけどできる限りサポートするねってお話しして、また旅に戻ることにした。

    サポートの具体的な内容は、定期的に顔見せにくるからその時にみんなに文字書きを教えたりお金の稼ぎ方についてだとかそういうお勉強しようね、ってのと、生活が安定するまで食うに困らないだけの食材を定期的に送るね、ってやつ。

    八百屋さんとかお米屋さんとこ行けば貰えるから、お手数なんですけど取りに行ってもらえると嬉しいかなー。ごめんね直接届けられなくて。

    フフフン。お店の人たちに相談して先に私がお金払っといたのだ。

    おねーさんたちが気に病むといけないのでお店の人たちには口止めしといた。

    じゃあねー!ってバイバイしたけどなんかまだ実感湧いてないっぽくてちょっとかわいいなあの一家って笑っちゃった。

    旅に出るのであの一家のこと気にかけてあげてねーってお店の人とか主婦の皆さんに頼んでから出発した。

    今度来る時にはどんなお土産用意しようかなーって出発したばっかなのに考えちゃって恥ずかしいわ。


    医術もそうだけど製薬についても勉強したいなーってぶらぶらしてたら腕利きの一家がいるってんでとんでいった。

    お姉ちゃんと妹ちゃんのいる四人家族で、快く迎え入れてくれて思わず拝んだ。いや今まで結構門前払されることも多かったからさ〜〜。
    ありがてえよほんとに冗談抜きで。

    勉強させてもらいながら時々お姉ちゃんと妹ちゃんと遊んでたりした。仲良くなるの早いとはよく言われるし私もそう思うわ。

    定期的に顔見せに行くたびに見送りの妹ちゃんが拗ねるの。
    お姉ちゃんと妹ちゃんも年頃の女性に近付いてきたし、私もそろそろ旅に戻ろうと思いますって話をしたら餞別をくれるって話になったんすよ。

    エ〜〜光栄〜〜。

    そんなわけでお姉ちゃんと妹ちゃんと一緒に買い物に行くじゃん。

    そしたらさ、橋を通ってる男が女の子を縄でつないで引っ張ってんの。は???ってドン引きするじゃん。
    お姉ちゃんと妹ちゃんが話してるの横で聞いてたけど、要するにお金があったら良さげっぽくて、今大金を持ってるのは私の餞別用のお金を預かった妹ちゃん。

    ゴーサイン出したら派手にブチまけて女の子連れて走るから、楽しくなっちゃって笑っちゃう。最高にイカした餞別貰っちゃった!

    家に連れて帰ったあと、驚くお父さんお母さんにはお姉ちゃんが説明して、私と妹ちゃんで女の子をお風呂に入れて、ご飯を用意して、新しいべべを着させて、手を繋いで、抱きしめた。

    お姉ちゃんと妹ちゃんはこの女の子を養子に迎えて、末の妹にしたいみたい。その相談をしてる。
    まあもし難しいようなら私と一緒に旅すればいいし。固まって動かないこの子の感情が、いつか綻ぶなら私はなんでも良かったし。

    養子に迎え入れることが決定して、女の子の状態について相談して、様子を見つつ体調を整えて、ゆっくりリハビリも兼ねて過ごすような方針が決まった。

    そうだね、ここ医療一家だもんね。根拠はないけど不安はないよ。

    じゃあまた近いうちにまた来ますねー、ってバイバイして、実はちょっとやってみたいことがあったからさ、そのための準備を開始して、資金も必要だからお医者さん業で頑張って働いたよね。

    体調悪い人のところにすぐ行ったし。

    中々キャラ濃いなって思った患者さんの中に、お父さんの遺伝子強すぎるな…って一家がいたな。
    男の子二人兄弟の。お母さんクールビューティなんだけどいかんせんお父さんの遺伝子が強すぎる…。

    お母さんが病床に伏してたからさ、原因探すために診察しつつ体力つくようにちょっと食事についても口出しさせてもらったり。
    台所借りてお父さんに説明してたら、一緒に聞いてた兄弟くんも興味津々だったのが愛らしかったね。

    弟君なんか特に食い入るように聞いてた…。
    おもしろ…。

    徐々に、本当にゆっくりではあるけどお母さんの体調も安定してきて一安心したので、まだ無理は禁物だよっつってバイバイした。
    その頃にはもうお金貯まってたからさ!いつの世もお医者さん少ないからか知んないけど需要は常にあるから。

    で、やりたいことっていうのが、商売はじめてみようと思って。
    今までお医者さんも先生も、憲兵さんとかもやってきて農業もやってみたでしょ?ときたら次のジャンルは商売かな…漁師と迷ったんだけど…。

    店自体は小さいけど、ちょっとした医療品だとか化粧品、小物や嗜好品を売るお店として経営をはじめました!私定期的に先生しに行ったりお医者さんになったりするからお店を空けることが多いから、一人奉公に来てくれる子を雇ったけど、中々育てがいのある男の子が来たよね!

    いいぞいいぞ、一緒に成長しような!

    お店がお休みの日は仕入先をまわったり、出張お医者さんしたり、奉公に来てくれた子と一緒に勉強したりとか、新たな発見を求めて山に薬草探しに入ったりして過ごしてた。

    空気の澄んだ山に入った時に、偶然会って仲良くなった双子の兄弟くんとおしゃべりしたりと結構多忙な身なのだ私。

    双子くんたちのお父さんお母さんともお話しさせていただいて、中々ためになる時間を過ごしたりね。

    この前会ったときお母さん風邪っぽかったから治しといた!サービスサービス!肺炎になったら怖いしね!

    商売も軌道に乗ってきて、順調順調と仕入先から帰っていると、なんだか通りが騒がしくて何事?と様子を見たらなんとびっくり、騒ぎの中心にいたのはウチに奉公に来てくれている男の子じゃあございませんかってな。
    ビビるビビる。
    何かに巻き込まれたのかと思って慌てて男の子の前に立つと、なんか女の人と男の人が口早に喚いてきたからうるさかったよねえ。

    よく話を聞いてみると、男の子がお金を?用意出来なかった?とかなんとかまあよくわかんなかったけど要するに男の子はお金を騙し取られたみたいな?話でしょ?男の子の働きぶり知ってるけど、なんとまあ信憑性のない話だなぁと思って聞いてあげた!

    周りのギャラリーが怒った顔してるの、とっととどっか行けってことだと気付いてないの可哀想…。

    なんか面倒くさそうだったんで金額聞いたら別に手持ちで賄えそうだったんでポイっとお金出してあげた!感謝しろバカめ。

    うちの子に二度と近付くんじゃねえぞ!

    中指立てながらあっかんべーしてバイバイしたら、周りのギャラリーも男の子が無事で安心したらしい。
    男の子の肩をポンポンしたり、私の背中バシンって叩いてから普段の生活に戻った。

    男の子が泣きそうな顔してたから慌ててお店帰って、お土産に買ってたお菓子やらなんやらあげてご機嫌取りした。
    だってすごい顔してんだもんよ。
    どういう感情の顔なのそれは?

    お店が軌道に乗ったおかげで、ちょくちょく増築も重ねながら、売上も伸ばしてたら、余裕が出てきたのでより働きやすい環境のために私頑張っちゃいますからね。

    その頃に仲良くなった娘さんに、綺麗な髪色をした方がいたんで紹介するね。
    桜餅いっぱい食べたら桜餅カラーの髪になった彼女は、ご飯を沢山食べることの出来る体で、それまた幸せそうに食べるから良い。

    よくご飯食べに一緒に行く。

    もうすぐお見合いするらしくてウキウキしてるのキュートよね。

    でもさぁ、なんかお見合い当日の夕方に、彼女が暗い顔でお店に来たからとりあえずお茶を出して、彼女の大好きな桜餅も添えてやる。

    なんでも、お見合い相手に髪色や力が強いことを追求されて破談となったらしい。
    詳しく話を聞いたら普通に理不尽だし腹立つ内容だったので、彼女からこの件はちょっと預からせてもらった。

    いや、商売人の情報網使わせて頂こうと思って。売られた喧嘩は買うのが礼儀じゃん?

    しばらくの間は彼女のアフターフォローにまわりつつ、様子見してたら、元お見合い相手から謝罪させてほしいと申し出があったってさ。

    ハハッ、周りの家人や出かけた先でも自分がしでかしたことについて追求されたんだろうね。自業自得(意図的)じゃんねぇ。アホらし。


    そろそろおばあちゃんになってきたんだけどさ、まあ今回の夢は割と濃かったなぁってぐらいよ。
    普通に寝て、朝起きられずにそのまま死んだよね笑。

    あー、私が産婆さん務めた、泣き虫の男の子のお姉ちゃん元気かなぁ。お寺で子どもたちと一緒に暮らしてる盲目のでっかい人大丈夫かなぁ。
    神社の娘さんに一目惚れして口説き落とした人もいたなそういや。奥さん、五人も産むことになるとは思ってなかったもんなぁ。
    自称忍者くんはまあ元気に生きてるだろうな逞しそうだし。大丈夫大丈夫。

    みんな楽しく生きられたかなぁ。
    そうだといいなぁ。


    つっーのが私の夢かな。
    うん、これで夢は終わり。ちゃんと起きられたよ!濃い夢見たわーほんとに。疲れるっつーの。

    うん?
    そういやキミ、新入生?
    夢の中で仕入れてた炭焼きさんちの子に似てんね!



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