治安が悪いよナンパ編 2/18
「姉ちゃん達可愛いね?暇じゃなくてもちょっとオレ達と付き合ってよ。」
それはある晴れた休日の事だった。煉華の引きこもり生活解消の為に2人で買い物がてら外をふらついてるといかにもなニヤケ面な男複数人に声を掛けられる。
柳ちゃんも昔、変なのに絡まれたって言ってたっけ?裏麗やボクも関わったとは言えこの街、治安悪すぎじゃない?
あぁ、後小金井君と木蓮も立迫先生拉致の為に動いてたな。
と、葵はピンチでも無いピンチの中、ついどうでもいい事を考え出す。
「葵ちゃん、何?この人達?」
「ナンパって奴かな?ボクも初めての経験だから…うん、今はちょっとだけ楽しいよ。」
「煉華はこの人たち全然好みじゃないから面白くないよ〜。」
「煉華はゲテモノ好きだもんね。」
「違うもん。煉華の今の好みは葵ちゃんだもん。」
「懐いてる相手次第でコロコロ好みが変わるね煉華は。」
「葵ちゃんだってゲテモノ好きだったのが今の好みの相手は蛭湖でしょ?」
「んふぅ。変な事言うね煉華は。」
「だって好みの相手じゃなかったら一緒になんて住まないでしょ?」

「おいおいレズカップルかよ」

「レズって何?」
「女の子が好きな女の子の事。気にしなくていい世界だよ。」
「ふぅん。この人たち、葵ちゃんの事女の子だと思ってるんだ?」

「え?男…んな訳ねぇだろ。」
「あの顔であんな短いスカート履いてて男は無理があるわ。」
「声もどう聞いても女だしな」

「煉華、余計な事言うから、面倒な事になったじゃないか。」
「えぇー。彼氏付きだとどっか行くって聞いたよ?」

「いいから付き合えよ!」

強引に腕を引かれそうになるが、それを避ける。
「じゃあ、折角のお誘いだしちょっとだけ付き合おうか?煉華。」
「蛭湖に怒られない?葵ちゃん?」
「このまま平和に振り切れそうにも無いし、それに、久しぶりに身体を動かしたいからね。」


「それで遅くなった訳か」

「ごめんね蛭湖。」


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