※学パロ




今日は掃除当番。私は黒板掃除の担当になったので、廊下に置いてある黒板消しクリーナーの所で黒板消しを綺麗にしていた。

教室の中では、加藤くんと福島くん、そして、甲斐ちゃんが床を掃いている。黒板消しクリーナーの音がうるさいのでよく聞こえないが、何やら話が盛り上がっているようだ。

こんなとき、甲斐ちゃんが凄く羨ましいなーと思うのだ。

甲斐ちゃんは誰とでも仲良く出来るような明るさを持っているし、かっこよくて、相談も親身になって聞いてくれる、とてもいい子だ。

私はどちらかというと甲斐ちゃんとは真逆で、あまり話したことの無い相手に話しかけられでもすると、何を話していいかも分からず、二言三言で会話が終わってしまう。

そんな訳で、私は周りの人から‘もの静かな人’と思われているらしい。………本当はそんなこと無いのに。


黒板消しを全て綺麗にし終わったので、クリーナーを止め、私は教室に向かう。








* * *




「清正ぁ!で、どうなんだ!?」

「あんた、そこまで言っといて誰か教えないわけ?けちくさー!」

「なんでお前らに言わなきゃなんねえんだよ。」

「だって気になるし。」「なっ!」

「で?どうなのよ!?」

「……言ったら承知しないからな!」

「勿論!で?」








「……苗字さんが好k――



ガラッ

「黒板消し綺麗にしてきたよー……って、あれ?」

今まで楽しそうに話していた三人は、私が教室に入ったことによってぴたりと黙ってしまった。

……私なんかが入ったら駄目だったかな――


「……っご、ごめん、私邪魔だよね!話遮ってごめん!何も聞いてないから安心して!先帰るね!!」


元々違うけれど、何だか仲間外れにされたような気分で悲しくなったので、私は早口にまくし立て、鞄を取り教室を出ようとした。


「えっ!?待って名前!今の話聞いてなかった!?」

「うん、聞いてないよ?」

「ふーん。」


私を引き留めた甲斐ちゃんは、その言葉を聞くと、私に意味深な笑いを向けた。そして、
「……福島!売店に飲み物買いに行くの付き合って!ほら早く!」
と言って、福島くんの腕を無理やり引っ張って教室を出て行ってしまった。


私は加藤くんと二人、教室に残された。


「……えっ、甲斐ちゃん!?……どうしたんだろ……加藤くん、何の話してたの?」

「……あ、いや……別に、くだらない話、だ。」


加藤くんは何故か顔が赤く、言葉はしどろもどろだ。


「……そう。……ごめんね、私邪魔しちゃったよね。」

「いや、そういうわけじゃ…」

「……」

「……」



途切れた会話を復活させる力は、私にはない。私は小さく息をはいて、持っていた黒板消しを置くと、踵を返す。



「――…じゃあ……掃除終わったし、私帰るね。じゃあね。」

「待て!」


大声で引き留められ、思わず肩を揺らした。


「あ、……すまん。」

「ううん、大丈夫。で、どうしたの?」

「……あー…その、……」









「………………メアド、教えてくれないか…?」




そのくらいが丁度良い




(あー!じれったい!あいつなんで告白しないのよっ!)

 




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