更新者:PC/Chrome
更新日:2015/03/14(土)23:16:58
バージョンNo:1426342618
人外:男
ミコト(年齢不詳)
鬼?妖怪?
滅多に姿を現さない。鬼最後の一人。
実は寂しい。
一人称:私
二人称:あなた
呼びかけ:和羽さん、和羽
人:女
秋山和羽(28)
20代。社会人。
仕事が出来るクールなビジネスウーマン。男が苦手。
一人称:わたし
二人称:(呼ばない)
呼びかけ:ミコトさんある夜、帰宅途中で突然何者かに襲われた女は、気がつくとみたこともない和室の中。
髪を撫でる他人の手に恐怖する。
「お目覚めかな?」
男の声。声のする方を見ると、輝く一対の金色。
「怯えなくていい。」
「…良いだろう、ならばあなたを、家に帰そう」
ただし、条件がある。男の目がキラリと光る。
「金曜の夜だけは、ここに戻ってきなさい」
「い、嫌です」
「ならば帰さない。あなたをこの社の巫女とするまで」
「み、ミコト、さん…っ、や、な、何するんですか!」
「ん?寝るのだが」
「ご自分の布団で寝てください!」
「良いではないか。」
「よ、良くありませんっ!」
「あなたの心音を聞きていると落ち着くのだけどね、…残念だなあ」
ふふ、と笑う顔がどこか寂しそうに見えて、和羽は起き上がりかけたミコトの肩を抑えた。
「…、和羽さん?」
「寝ちゃ駄目とは言ってません!!」
「良いのかな?」
「良くないけど、良いです!!」
面白い人だ、とは思っても言わない。言ったとしたら和羽が機嫌を損ねる。彼女の胸元に潜り込むと、和羽から小さく叫び声が上がったが、これくらいは許して欲しい。
しばらくすると、ミコトの寝息が聞こえ出す。彼の腕にがっちりと抱きとめられた和羽はどうすることもできず、胸元に収まるミコトの頭を眺める。
――天命尽きるまで生きる気はないと、言っていた。
もう何年彼が生きてきたのかわからない。もう生きたくないと思うほどの事があったのだろうか。
それは、――この先私がいても、変わらないのだろうか。
和羽はミコトの髪を梳く。緩く波打つ髪は柔らかい。
「……だいじょ、ぶ」
まどろみの中、口をついて出た自分の言葉が何を意味するのかよくわからない。そのまま、和羽は眠りに落ちた。
何が大丈夫、なのだろうか。
頭をなでられたことなど、もう久しく覚えはない。彼女の手が思いの外滑らかで優しくて、狸寝入りのミコトは驚いて身を固くしていた。
目元が熱くなるのは、何故だろうか。
「……和羽、」
寝入った彼女は返事をしない。それを良いことに、ミコトは繰り返し彼女の名を呼ぶ。
「…和羽、…和羽…っ」
期待しても、良いのだろうか。彼女と生きることを、望んでも良いのだろうか。