言葉の重み
一郎達を見てるといいなって思う事の方が多い。
仲良くしてくれるけど従兄弟だし、女だし違うんだなって。
どうしようもない事だけど…。
「でも、どれだけ羨んだところでその人にはなれない…。」
「え?」
「友達のお姉さんに言われた言葉です。
自分は誰にもなれないけど誰かも私にはなれない。
だから押し付けられた評価なんか捨てて自由になっていいって。」
「…。」
「その時の私には神様からの言葉に感じました。」
誰かを羨む気持ちは消えない。
だけどみんな何かを決断して、捨てて、傷ついて、努力してそこにいる。
それを知らずに考える事もせず『羨ましい』なんて言うのはただの無責任だ。
…一郎達にもアイツにも羨ましいなんて言えない。
「詩央莉さんですか?」
「…はい。」
「やっぱり。」
誰からの言葉なのかわかったって事は
希響さんも詩央莉さんと話した事があるのだろう。
乱「きっきょーっ!詩央莉おねぇさんが今度会いに来てくれるってー!
美味しいお菓子も頼んだからお茶しよーねー♪」
一「こっちにも来てくれるってよ!やったな千蘭!」
いつの間にか電話が終わり、二郎と三郎も家に入っていた。
「え、待って!いつ!?いつ来るの詩央莉さんっ!?」
希「千蘭ちゃん?」
乱「あー詩央莉おねぇさんのファンだから仕方ないねー。」
え、どうしよどうしよどうしよどうしよ。
美容院行って、作業場片付けて、コーヒーと紅茶用意して、お菓子も買って来なきゃ!
乱「あ、お菓子買って来たからみんなでたべよぉ♪」
一「わざわざありがとな。事務所の方入ってくれ。」
希「千蘭ちゃん行かないの?」
「希響さんっ!美味しい紅茶ってどこの紅茶ですかっ!?」
気にかけてくれた希響さんの手を掴んで質問をしたらとても丁寧に教えてくれた。
詩央莉さんが来るまであと数日。
19.11.11
23.08.22 最終編集