着火剤として
鮭、昆布、ツナマヨのおにぎり
普通のとカレー味の唐揚げ
野菜たっぷりのと豆腐のハンバーグ
アスパラのベーコン巻き
エビアボカドの生春巻
玉子焼き
ブロッコリーとエビのサラダ
大根とたまねぎの味噌汁
イケブクロに行く朝、
ピクニックでもないのにお重を用意した。
一郎達に会うならお菓子よりもこっちの方がいい。
「行ってきます。」
今よりガキ臭い一郎と左馬刻の間に写ってる弟は今日も笑ってる。
**********
「でね、ちゃんと見つかったの!」
「よかったね!」
シンジュクは夜になると若い子が増えるけど
イケブクロは昼間から賑やかで裏路地に入るまで時間がかかった。
「一郎くん達に探してもらえるなんて思ってなかったから本当に幸せ!」
「いいなー私も二郎くんに会いたかったなー…あれ?」
「え、うそ…。」
昔に比べたらいろいろ新しいビルが立ったりしてるけど懐かしいこの道は変わりない。
「ちょっと!」
「ん?」
「あんた月読命 詩央莉でしょ!」
T.D.Dにいた時に名前と顔が広まって声をかけられる回数が増えた。
知らない相手でも知られているなら無視はできない。
「何であんたなんかがイケブクロにいるのよ!」
「一郎くんを裏切ったくせに!」
「あんたのせいで怪我したってわかってるの!?」
「私達が一郎くんを護るんだから!」
『バシャッ』
イケブクロから出てけの捨て台詞は彼女達が持っていたジュースと共に私にかかった。
T.D.Dが解散になった原因も私だって噂が流れたぐらいだし悪として認識されても仕方ない。
迷惑かけた事も怪我をさせた事も事実だから…。
「詩央莉、さん?」
「千蘭ちゃん!いいところに!」
「な!何があったんですかっ!?」
「とりあえず服見立ててくれない?」
お弁当は無事だった。
千蘭ちゃんに見つかったのは良くないけど染みだらけの格好で服屋に入るわけにもいかないし通りかかってくれて正直助かった。
弦「お前も散々だな。」
詩「元気があっていいじゃないですか。」
千「本当にごめんなさい。」
詩「私は平気だよ。服も見立ててもらえたし。」
弦吏さんのとこによってシャワーを借りた。
詩「一郎にも言わなくていいからね。さっきの子達だってちょっと興奮しちゃっただけだよ。」
ファンが誰かに危害を加えるなんて楽しい話しじゃない。
弦「千蘭は詩央莉がいると借りてきた猫だな。」
千「師匠!余計な事言わないで下さい!」
詩「弟子で遊ぶなんて大人げないなー。」
弦「シャワー貸してやったんだから見逃せよ。」
久々に会った弦吏さんはすっかり師匠呼びが馴染んでいた。
詩「あー結構時間過ぎちゃってる!
弦吏さん、お礼は今度。千蘭ちゃん行くよー。」
千「はい!あ、師匠飲み過ぎはダメですよ!」
**********
詩「はい、お腹も満たした事だし始めよっか。」
三&千「「はいっ!」」
二「ウィッスッ!」
一「お願いします。」
道に迷った事にしてすぐご飯にした。
たくさん用意したのに一瞬で無くなって食べ盛りの男の子がすごい事を思い出した。
詩「サポーターがする事は
まずは『オープン』→ ヒプノシススピーカーのセット
バトルをする一郎達とは違って私達はオーディエンスと対戦相手に向けての2方向にセットしなきゃいけない。」
二「ちーねぇは俺らの倍セットしなきゃいけないのか。」
詩「スピーカーの形態にもよるけどバトルの規模が大きくなればなるほど数を増やさなきゃいけないね。」
三「ちーねぇのヒプノシススピーカーは照明…多くセットしなきゃいけないって事はそれだけちーねぇの負担になるって事ですね。」
詩「そうだね。セットする事だけに気を取られても精神力が削れて他の事ができなくなったら意味がない。」
バトルをする側はアドレナリンも出てるし自分の思うままでいいからあまり考えない部分。
でもサポートする側はろ過装置になってオーディエンスにライムを届け
それプラス、ヒプノシススピーカーの特性によって援護射撃、防御などやる事が変わる。
詩「得意不得意も関わってくるしセットの仕方は無限。
数が多ければいいってものでもないから
特効に重きを置くなら数を減らすのも1つの策。
精神力が続くなら数で圧倒するのもありだよ。」
千「私は…」
詩「正解は1つじゃない。対戦相手やその日のチームのコンディションによって臨機応変に動ける気持ちが大切。
実際にできなくても気持ちが同じ方向いてたら迷いなんて生まれない。」
Buster Bros!!!は自分の力を掴みきれてない二郎と三郎がいるから不安定を想定した方が心に余裕を持てるだろう。
詩「姉だから兄だから弟だからじゃない。
これはチーム戦。
役職としての名前はサポーターだけど
チームの一員である事には変わりないし、闘う気持ちも一緒。
やる気がなきゃ立ってられないよ。…全員ね。」
千「あります!私やれます!やりますっ!」
一「俺らはみんな上しか見てねぇっすよ。」
二「兄ちゃんとちーねぇだけに頼るなんてしねぇ!俺も三郎もぜってぇ負けねぇ!」
三「子供扱いしないでください!僕達は勝ち上がって中央区に行ってみせます!」
やる気を持たせる為に火をちらつかせたら
火のつきが良すぎて一気に燃え広がった。
詩「熱くなるのはまだ早いんじゃない?
ここからが本題だよ。」
熱いのは嫌いじゃない。
20.03.14