まさかこんなことになるなんて








私の本丸はいつも笑顔で、わいわいと楽しく賑わっていた。
私は彼らを愛していたし、彼らも私を好いていてくれた。幸せだった。順調だった。



なのに。



ある日突然、私は本丸から閉め出された。


急いで政府に向かってお役人に調べてもらい分かったことは、
男士たちは無事であること、私の不手際であったこと。



そして、もう二度と戻れないこと。




なぜ、と聞いても、答えてくれる者はいなかった。

涙が溢れて溢れて止まらない。



だって、どうして、私のせいで



彼らに会えないことは勿論だけれど、それよりも何よりも、
放置本丸になってしまうことが悲しくて、哀しくて、
罪悪感に苛まれ押し潰されそうだった。




彼らはどうなるのと聞いても、さあと口を揃えて言うばかり。
しかし心優しいらしいある役人は、止むを得ない理由で放置となった本丸は
その後本丸ごと解体の印が結ばれ、事実上消えるのだと言った。


男士たちはと聞けば、それまでに刀解されるのを待つのみだと。
私は何も言えなかった。彼らに、何も言わずにお別れをしなければならないなんて。



とても受け入れられなかった。





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