冬休みも終わり、学校が始まった。
寒い体育館に集められ、校長の話が長々と始まった。
そのうち、足を崩しあぐらをかく生徒が増える。

長い話も終わり、教室はぞろぞろと帰っていく。教室は暖房が効いてて暖かい。担任の話が始まってなんとなく聞いている。

「明日からは、普通に授業です。冬休みボケを早く治してね」

担任がそう言うと、学級長が。起立。と言い、さよならと挨拶をした。

廊下は凍えるように寒い。

「氷雨」

教室から出てきた氷雨に声をかけた。

「ん」

「あけましておめでとう。今年もよろしくね」

「こちらこそ」

と挨拶をして公園へ向かった。
氷雨にお正月、どのように過ごしたのか聞いた。氷雨は、別に。と答え

「のんびりしてたよ。お母さんたちもいたしね。初詣に行ったかな。あとは、家でのんびり」

と答えた。

「そう」

「瑠璃は?」

「私はコタツでのんびりしてたわ」

みかんの皮が上手く捲れないの。と私が言うと、氷雨は不思議そうな顔をした。
みかんの皮の剥き方を教わっていると公園に着いた。

「霧氷は、まだ、来てないのね」

私はそう言い、リュックをベンチに置いた。氷雨もいつも通りバックをそばへ置きベンチに座った。

久しぶりに氷雨を見た。
紫陽花色の瞳は涙のカバーでキラキラしていた。白銀の髪は曇り空とマッチしていて、どこか儚げだった。白い肌は透明で、そこにある赤紫色の小さな形の整った唇がどこか危なげだった。

「久しぶり」

霧氷の声がして、ハッとした。

「久しぶり」

「ん」

私と氷雨は挨拶をした。

「宿題は地味に多かったわね」

「そうだね」

霧氷は自転車を入り口に止めると、公園の中に入ってきた。

「あけましておめでとう」

「おめでとう」

霧氷は滑り台の上へ行った。

「冬休み明けて、1週間後はテスト勉強期間だね」

と嫌味を言った。

「忘れてたわ」

私はいやな顔をして言った。

「テストは誰だって嫌よ。氷雨はどうか知らないけど」

霧氷の言葉に氷雨は

「嫌いだけど」

と嫌そうな顔をした。
霧氷は、ふふふ。と楽しそうに笑った。

「じゃあ、今日は早めに帰るわ。おかなすいたし」

霧氷は滑り台の滑るところを駆け足で降りた。ダンガンダガンと音が響いた。

「そうね。お腹すいたわ」

「ん」

私の言葉に氷雨は立ち上がりバックを持った。

「じゃあね」

「ええ。またね」

「バイバイ」



霧氷と別れて、2人で日が高い暖かい空をの下を歩いた。

「テスト勉強」

氷雨が声を出した。

「うちでやる?」

と言い顔をこちらへ向けた。紫陽花色の瞳とかちあった。

「いいの?」

「うん。お母さんも喜んでいたし、楽しいし」

氷雨の言葉に恥ずかしくなって

「そう」

と言って真っ赤なマフラーに顔を沈めた。

「じゃあ、行く」

「ん」

氷雨の家。そう考えただけでなぜか心が躍った。何度も行っているのに、にやけが止まらなかった。


氷雨と別れて、家に帰った。
湯船につかり、白くなる入浴剤を入れた。
優しい白い入浴剤は優しいミルクの香りがした。この好きな入浴剤に、どこか物足りなさを感じた。

 

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