悲しい。哀しい話をしよう。

この話はある彼女の話だ。愚かで同情しか湧き出でこない、なんとも胸糞悪い話だ。それが嫌ならここから去ってくれ。

彼女の生い立ちというより、家族関係の話をしよう。
簡単に言うと、母親に捨てられ、父親に殺されかけた。
もう。この時点で胸が苦しい奴は去ってくれ。


彼女は乾いた渇いた所にいた。
何にもないカナシイ場所さ。

乾きすぎて潤いなんてなかった。そこは枯れていき何も無くなった。

そこにだ。王子様が登場した。

彼は彼女に愛という潤いをあげた。
彼女は潤っていくことに喜んだ。

その潤いは時に蒸発し、熱され、凍り、満たされた。

様々なことに彼女は、そりゃあ、もう、喜んださ。ああ、悲しいな。あの時の彼女の様子を喜んだだけでしか表現できないとは。悲しいな。

しかし、その王子様と上手くいかなくなってきた。王子様が彼女に対する熱が冷えてきたんだ。まぁ、人の恋愛なんてそういう時だってあるだろうさ。
でも、それとこれとは別だ。
だって彼女は愛をしらないんだから!

ああ、悲しいな!なんとも悲しい子なんだろう!

満ちていた場所は枯れ始めた。
だから、彼女は枯らさないように、枯らさないように潤した。
なんでもいい。周りから枯れてるように見えても、枯れなければいい。

それでも、王子様はその一生懸命さに鬱陶しさを感じた。
だだの学生の恋愛だ。自分以外にもまだいい人だっている。

しかし、彼女は嫌がった。
捨てられるのは嫌だ。枯れるのはもう、嫌だ。と
なんとも悲しい話だ。

枯れないようにしていた場所は、もう、枯れ始めていた。

そこに一匹の鯉がいた。
ピチピチと泳ぎ、水が足りないと言ってきた。
彼女は鯉を死なせてはならないと思い、頑張って水をかけた。

一滴づつ、一滴づつ。ポツン。ポツン。ポツリ。ポツン。ポツリ。ポツリ。ポツン。

その場所を潤した。

塩水で潤した。

しかし、枯れてしまった。
王子様は去っていった。


鯉が干からびて死んだ。



それから、彼女は



もう、二度と水は出なくなった。


鯉(恋)に涙をあげた話






なんとも、カナシイ話だ。

 

戻る index