「恵那ー!いっくよー!」
「うん!」
ジュニアサッカー体験会。女の子二人の掛け声は男の子が多い会場内でよく響いた。
瑠流が蹴ったボールは恵那へ、パスを回し2人でゴール前へとどんどん上がっていく。
「瑠流!シュートだよ!」
「よーし!…いっけーー!!」
ホイッスルが鳴る。
シュートが決まった。手が震え、胸が高鳴る。
「瑠流すごい!やったね!」
「うんっ!ありがとう恵那!すっごい楽しい!」
―――
◾︎memo
7歳ぐらい
・サッカー遊びに夢中になっている瑠流+5TOP
・それを見て瞳子がジュニアサッカー体験会へ連れてく(父には承諾済み。父はサッカーには関わりたくなかったが楽しそうにする子ども達の為にと許可。代わりに瞳子が連れてくよう指示)
・瑠流は純粋にサッカーが好き
・年に3回体験会に行ったが、3回目では恵那たんの姿はもう見えなかった
・おひさま組はその後は体験会には参加しなかったものの、外遊びの際はサッカー遊びが殆どだった。
―――
サッカー遊び中
瑠「今日は私がキーパーをするわ!」
晴「おまえにボールをぶつけりゃいいんだな」
ヒ「だっ、だめ!瑠流がかわいそうだよ!」
晴「じょ、ジョーダンだよ」
風「晴矢処刑」(晴矢の脇腹パンチ)
晴「だからジョーダンだって!」
治「俺もキーパーになろう」
リ「じゃあオレは瑠流のチームになる!」
風「わたしも瑠流のチームがいい」
晴「じゃ、ヒロトと俺は治チームな」
ヒ「……僕も瑠流のチームがいい」
晴「はあ〜?」
治「……(呆れ顔)。ジャンケンで決めよう」
―――
小話
瑠「ヒロト、どうしたの?皆とサッカーしよ?」
ヒ「瑠流…。サッカーで遊んでたらさ、父さんが悲しそうな顔してたから…ちょっと、…」
瑠「サッカーで遊んじゃダメって言われたの?」
ヒ「言われてはない、けど…」
瑠「……。じゃあ今日は違うことして遊ぼ!なにする?」
ヒ「えっ、で、でも瑠流はサッカー楽しみにしてたのに、」
瑠「ヒロトと遊べるなら何でも楽しいから!はやくいこ!」
ヒ「!う、うんっ」
memo
吉良ヒロトの存在を認知し自身の存在に疑問を感じ始めるヒロトに、いつも通り接する瑠流。
瑠流といると悩み事なんて忘れる。一緒にいたい。気持ちはどんどん大きくなった。
瑠流もヒロトの優しい一面が大好きで、父さんを気遣う姿を見ては自分もそれにならおうとする。
―――
ヒロトの過去
「瞳子お姉ちゃん。この前お父さまのお屋敷に連れてってくれたでしょ?その時に、見つけたの。ヒロトとそっくりの子の写真。あれは誰?」
「……。吉良ヒロト。父さんの実の息子で、私の兄よ」
◾︎◾︎◾︎
翌日
「ヒロト!」
「瑠流?」
「…〜〜〜っ。ん!」
言葉に出来ず、思わずヒロトを抱きしめる。
「どっ、どうしたの?嫌なことでもあったの?」
「…。なんでもないっ」(ぎゅー)
「…。そっか」(ニコニコ)
memo
・ヒロトの数少ないお願いで、瑠流も一緒に吉良屋敷へ遊びに行く
・吉良ヒロトの存在を瑠流も認知
・ヒロトに直接聞こうとするが…
・目の前にいるヒロトをつなぎ止めてる何かが、自分のせいで壊れてしまうんじゃないか、彼を傷つけてしまうのでは、と。
・言葉に出来ずヒロトを強く抱きしめる
・ヒロトは普段と違う様子の彼女に察しがつくも、何も言わず抱き返す
↓その数日後
エイリア石落下
―――
本来ならばこの場にとって異端な瑠流だけを連れていこうとした。
「サッカーで、世界を滅亡させて、いいのかな」
ぽつりと呟いた少女の言葉に、瞳子は考えを一変した。
エイリア石が落下し父の計画は着々と準備を進めていた。その被害者の1人となった少女は、エイリア石に触れた瞬間、極度の拒絶反応を起こし寝たきりとなったのだ。
父の計画から逃れられる明確な理由がある。せめてこの子だけは、と病室を訪れた矢先だ。
テレビ中継に映るジュニア大会の試合を少女は見つめる。その瞳の奥に、ひとつの可能性を、瞳子は見出した。
少女のお見舞いで隣に座っているヒロトは、少女の手を握り俯いたままだ。そして…兄と酷似するその少年にとって目の前の少女は大切な存在でもある。
「……瑠流」
「?」
「ヒロトを、よろしくね」
酷な事だと重々承知している。
私は、外側から父さんを止めてみせる。
そして瞳子はエイリア学園から姿を消した。
―――
◾︎memo
9歳〜
・エイリア石落下
・瑠流拒絶反応起こし約1年間寝たきり
・父の野望の為に、と子ども達の雰囲気が少しずつ変化
・お見舞いにくる皆(5TOPや他の子達)の変化を察し、瑠流意気消沈
・ヒロトはそんな瑠流を気にかけ毎日部屋を訪れる(自身の存在意義や寂しさを紛らわす為でも)
・瞳子は、豹変した父や日々人間味が失われていく子ども達をどうにか救えないかと考える
・戦力外となっている瑠流だけでも連れ出すも、ヒロトにとって大切な存在、子ども達の良心的存在、精神的支柱である、と考えを一変
―――
「私だけ何も出来ないなんて情けない…早く皆のとこにいかなきゃ」
変化していく皆との距離を感じ、感情を表に出すのを躊躇する瑠流。
瑠流といる時だけは素のままでいられるから、と5人はそれを阻止。
5TOP「変わらないままでいてほしい」
「でも…こんな迷ってるまま、中途半端なままで、いいのかな」
「それが瑠流なんじゃないかな」
ヒロトの言葉に瑠流は顔を上げる。
「俺は、そんな君がいてくれるから……。(俺でいられるんだ)」
父の自分を見る目の奥には吉良ヒロトが常にいた。彼の為に、父は復讐を望んでている。自分は偽物だ。ただ、父の息子の吉良ヒロト、のような者になれればよい。
でも、瑠流と一緒にいたい気持ちは…自分自身のものだ。嘘じゃない。
でも、本物なのかな。
少女もヒロトの言葉にいまいちピンと来なく、顔を伏せる。
―――
「ルイル、貴女は必要ありません」
恐怖を感じた。少女に告げられた、1番恐れていた事態がヒロトの目の前で起こった。
「父さん!」
虚ろな目のまま少女は微動だにしない。
少年は声を張り、父に言う。
「ルイルはっ…、…追放…しないで」
最後は消え入るような声だった。こいねがう、息子によく似た少年に一瞬瞳が揺れた星二郎は沈黙。
「マネージャーになります」
少女が沈黙を破る。顔を上げ星二郎を見つめる少女の紫の瞳は、凛と澄んでいた。
memo
10歳
・復活するも戦力外とみなされ追放される
・ヒロトがそれを阻止
・初めて父に反発したヒロトに、瑠流は意を決しマネージャーを自ら志願する
(吉良ヒロトの件で悩んでるのにそれを自らで壊すリスクも恐れず、庇ってくれた。それに私は何で応えられようか)
・各チーム合流後、すっかり変わってしまった皆に戸惑う
・1人置いてかれてしまった孤独感で押しつぶされる
『早く慣れなきゃ。ヒロトや、皆、父さんの、為に!(ヒロトと離れ離れになるのだけは絶対に嫌だ)』
・一心の思いでマネージャー業をこなしていく
その過程で冷静冷酷無常なイメージが出来上がっていく。
・それを見て5TOPは………
リ「瑠流が本気なら止めないよ。オレも頑張る」
治「俺もそれに応えよう。さらに練習を追加する」
風「…私は瑠流と一緒に居られれば、それでいい」
晴「文句ねぇよ、瑠流が決めたんだろ?」
ヒ「無理してない?」ル「へっちゃらよ」
・あわよくばジェネシスにとサッカーの練習も隠れて行う。
そこへヒロトが……
ヒ「ほら、無理してる。帰るよ、瑠流」
ル「…それはヒロトもでしょ」
「この前言ってたよね?そんな君がいてくれたから、俺は、って。そっくりそのままヒロトに返すわ」
「そんなヒロトだから、私は私でいられるの」
・父に反論し瑠流を残留させたことから、瑠流は父さん<ヒロトの優先順位に(表立つことはないが決定打となるのは今後もヒロト)
ヒ「瑠流…」
ル「だから――(貴方の傍にいられるならなんでもする)」立っていられず転倒。ヒロトに抱えられる。
「ありがとう…瑠流」彼女を抱きしめる手は震えていた。
・豪炎寺を見かけなくなった為中継を見てもサッカー=利用して壊すもの、としか思えなくなった
―――
12〜14歳
・剣崎にエイリア石改の被検体の話を聞く。
・それを承諾。ヒロト達がますます力をつけ始めてきている為、これ以上差ができる前にと
・極秘の為身体に支障が出ない程度に剣崎とワンツーマンで実験、練習を行う
―――