瑠「ね、今回のフェスは自分の好きなチームに投票しない?」
ヒ「へぇ、今まで合わせてたけど、たまにはいいかもね」
風「私は瑠流と一緒がいい」ツーン
瑠「当日までどこに入れたかナイショってことで!」風介の頭なでなで
晴「ほーん。んじゃ敵になったら遠慮なくボコるから覚悟しろよ?」
瑠「ええ。晴矢こそ泣きわめいてたって知らないから」
ヒ晴風「(瑠流と2人っきりのチーム狙ってこ)」
フェス当日、バンカラ街ロビー前
吉「さて…事情は聞いてたけど。あの子達はどこに入れたのかな〜」キョロキョロ
綱「お、吉良じゃん!こんちわっす!」
恵「こんにちは、吉良さん」
吉「やぁ綱海くん、恵那ちゃんこんにちは!君たちはやっぱりビーチ派なんだね」
ピンクのTシャツを見て、2人が仲良くしてるのを見てにっこり。
恵「そういえば、吉良さんはまだ投票していなんですね」
吉「うん。一波乱ありそうだから、保留にしてるんだ」
綱「なんだよまた家族ケンカかー?仲良いんだが悪いんだがわかんねぇな」
吉「あはは〜、もう大ゲンカになりそうだよ」苦笑
ヒ晴風「は?」
同じピンクTシャツを着た3人が同時に現れげんなりする。
晴「いつもと変わんねーじゃん」
風「恵那がいるからここかなって思った」
ヒ「遊園地よりビーチの方が好きって言ってたから…」
瑠流はどこだ?と3人で見回す。
少し離れた所に綱海恵那吉良がこちらに手を振ってるのを見つける。やはり恵那はビーチだ。じゃあ当たりだな、と確信した3人だが。
照「ごきげんよう、ビーチ派の人達」
瑠「あら、3人ともビーチなのね」
長い髪を靡かせ、黄色Tシャツを着た2人組が優雅に横切っていった。
仲睦まじい瑠流と照美の後ろ姿を見ては何も言葉を発せられずに硬直すること数秒。遠くの方であちゃーと頭を抱える吉良の姿がぼんやりと視界に入る。
ヒ「…照美君に何か吹き込まれたね」
晴「それしかねぇだろ、じゃなきゃなんで宮殿なんかに」
風「これ以上調子乗らせたらマズイよ。早めに対処しにいこ」
一致団結。打倒照美チーム結成。
恵「(瑠流と照美くんが宮殿チーム…ヒロト君達にはちょっとごめんだけど、似合うかも、って思っちゃった)」
綱「…なぁ。なんかヒロト達こっちに向かって来てねぇか?」
恵「え?あ、吉良さんにご用かな…って吉良さんいつの間にかいなくなってます!?」
ヒ「ねぇ綱海くん、恵那ちゃん」
晴「4人目のつえー奴探してんだけど、知り合いいねぇか?」
風「むしろ君達が来てくれるととても有難いんだが」
綱「あー俺は恵那と一緒に試合がしてーからパス!」きっぱり
恵「あっ、えっと、私も…条介さんと一緒がいいので…ごめんなさい…!」
代わりと言っちゃあなんだけど、と携帯電話を取り出し誰かに連絡を取り始める綱海。
それでも集まんねぇんなら時々チームに入ってやるよ!と恵那とニコリと笑った頼れるビーチカップルにヒロト達は内心感動していた。頼もしすぎる。
モニターに映るヒロト晴矢風介の活躍に瑠流は憂い顔。
照「…やっぱり寂しい?」後ろから
瑠「!そ、そんな事ないわ。たまには別々なのも楽しいわよ」
照「それならいいけど」ふふと笑って
照「綺麗だよ、瑠流。宮殿にいるお姫様みたいだ」目を細め瑠流を見つめる。
照美の手によって手入れされた髪。靴やピアスも彼が用意し着飾ってくれた。いろんな人に声を掛けられ良くしてくれる。隣には、にこりと笑う、…照美。
照美はとても優しくて、紳士で、強くて、綺麗で。大好きな友達。
でも、
瑠「…ありがとう、照美」
試合に勝ち余裕顔のヒロト達を見て、瑠流はひとり笑った。
フェス終わり
瑠「ヒロトー!晴矢ー!風介ー!」3人勢いよく抱きしめる
ヒ「わっと、…おかえり瑠流」少し照れて優しく抱き返す。
晴「おーホームシック的なやつか?」照れ隠しに頭乱暴に撫でる
風「………」無言で強くだき返す
瑠「皆の活躍見てたら、ちょっと…ね、やっぱりいいな…と思って…それで…」素直になれずモジモジ
ヒ「俺は瑠流がいなくてすごく寂しかったよ?」
瑠「うっ、」
晴「お前がいなきゃ前線で暴れらんねぇ。相棒は俺だけなんだろ?」
瑠「う…」
風「瑠流…。もうどこにもいかないで」
瑠「〜〜〜っ…!」
腕や首に密着しながら心からの言葉に、瑠流も素直になる。
瑠「私も!3人と一緒が1番楽しい…!!」
お日さま組の様子を遠くから眺める照美
照「…これは完敗かな…」
でも、何度でも君を攫いに行くからね。
恵「一件落着、ですかね」
綱「見てて飽きねぇ家族だな〜〜。まっ、解決したんならよかったよ!んじゃさっそく…ビーチ派優勝記念に海行くぞ海!」首に手を回しながら
恵「はいっ!」
吉「ふぅ。やっぱり若い子達同士でもっと絆を深めてかないとね」
不「で?なんでアンタはそんなに俺が好きなんだよ、わざわざ遊園地にまで合わせて…気持ち悪ィ」
吹「でもこの4人のチーム、負け無しだったよ?別イベントでも優勝いけるんじゃないかな?」
ア「いや兄貴…。不動とオレのケンカ見てたか?うま合わねぇのに何故か勝ててんのよくわかんねぇわ…世界王者チームこぇ…」
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綱「(おっ…このサーフボード。なんか恵那っぽいな…)」
ショーウィンドウに立てかけられた淡い黄緑色のサーフボードを偶然見つけた。見れば見るほど恋人のイメージと似ている。
店に入り店員に声をかけ、実物に触れる。性能の良さも申し分ない。裏面のデザインも良い。
…買うか!
これまでは自分のお古を恵那に貸していた。彼女の為だけの新品サーフボードを目の前に出したら、どんな反応をするだろうか。想像しては今からウキウキが止まらない。
振り返って店員に値段を聞く。
「500000コイン〜〜?!」
こうして綱海のバイト地獄が始まった。
バイトロビー前。休憩室。不動と綱海。
不「へぇー。んで、はんにんまえランクから上げてあと40万コインは稼ぎたいと」←バイトカンスト勢
綱「ああ。ガチマじゃあと2日で貯まらねぇ…。海に行く日を変更すんのもなぁ…って。な!頼む不動!バイトのなんちゃらってヤツを教えてくれ!!」
不「…。(しばらく考えた後)いいぜ」
綱「!まじで?!サンキュ〜不動〜ッ!借りは必ず返すからよ!!」
不「ただし!」
不「俺の欲しい報酬品ゲットにも、付き合って貰うぜ?スパルタでも文句言うなよ?」(ニヤリ)
綱「? おう!」
バイト開始から数分後
招集された染岡飛鷹も加わりBADBOYSでバイト開始。
不「タワー、カタパ、テッキュウは見かけたら早めに殺せ!それ以外は基本カゴに寄せろ!単騎で突っ込むタイミング間違えんなよ!開幕壁はちゃんと塗れ!タマ拾いの軌道みて運ばせてもいい!タイムと納品数は常に意識しろ!」
綱「おう!!」
染「…。ほぼバイトしたことねぇのによく付いて行けるなアイツ」シャケ狩りしながら
飛「上手い奴は何してもだいたいこなせる、か。まぁあそこまでのやる気は実栢が関係してるだろうけど」
染「確かになぁ…。(実栢には俺も借りがあるしな)俺もアイツらの為にひと踏ん張りするか」
バイト1日目終了。
疲れ果てた綱海は直帰しようと考えたが、ふと頭に恋人を思い浮かべ、バンカラロビーへ。瑠流と談笑する恵那を見つけ、無意識に抱きしめると二言程話し、離れてはまたよろよろと動き出しそのまま直帰した。
恵「え、あ、え、…???///」
瑠「ふふ、補給所かしら?ある意味エナスタってわけね」ニヤニヤ
恵「…バイトして疲れた。寝る、ってだけ言ってたよ」
瑠「ふーん?追いかけなくていいの?」
恵「う、うん。あの様子は…だいぶ疲れてるから本当にすぐ寝るだけだと思うな」
瑠「まぁ夜も遅いしね。にしてもバイトなんて珍しいんじゃない?」
恵「欲しいものがあるんだって朝イチでメールが来てたの。ふふ、そんなに急ぎで欲しいものってなんだろう」にこにこ
瑠「…。へー。(何かを察して)愛されてるわね、恵那」
恵「えっ?!な、なに突然っ…?///」
瑠「なんでも?じゃあまたね!おやすみなさい!」ニヤニヤしながら手を振って去る
恵「もう…。でも、無理しないといいな…条介さん…」
翌日。バイト2日目。
最高ランクになった綱海の地獄のバイトが開始。
綱「おいおかしいだろこのシャケの数!!」
不「あ?これでひーひーしてたらコインたまんねぇぞ。危険度MAXまで到達すりゃガポガポ溜まるぜ?」
綱「っ…だぁ〜!もうやってやるよ!!」
染「…?!綱海避けろッ!!」
綱「?…え?」
夕方
綱「ぜぇ、はぁ…貯まった…!!」
不「お疲れサン。こっちも報酬溜まってお目当てのプレートも交換出来たわ」
バイトロビーから出て広場を歩きながら。
綱「んなら良かったよ。…あと。テッキュウの球…庇ってくれてサンキューな」
不「あ?…ああ、これか?(自身の傷を見て)危険度たけぇとこ潜ってりゃこんなのいつもだよ。それよりも。綱海の方が色々煩く言われんじゃねーの?」(攻撃庇うも2人とも傷を負う)
綱「?」
不「…っと。噂をすりゃ、煩いカノジョさんが来たぜ。んじゃな〜」
恵「じょ、条介さん!」小走りで駆け寄る
綱「恵那。わりぃな、昨日今日もあんま顔出せなくて」
恵「だ、大丈夫、ですけど!その傷!どうしたんですかっ…?!」
綱「えっ、あ、あ〜。バイトでしくっちまってよ〜。不動が庇ってくれなきゃもっとヤバかったんだぜ、全治2週間とか言われなくてよかっ…。あ(まずい、つい勢いで全部話しちまった)」
心配性の恵那のことだから伏せて置こうと考えていたが、彼女にはありのまま起こった事を全部話したい。隠し事が苦手な綱海はしまった、と外していた視線を彼女に戻す。
恵「…。無事に帰ってきて良かったです…でも、無茶は、しないでください…」
綱「恵那…」
綱海の両手をそっと優しく握り、祈るように額にあてた。
綱「…。ああ、ごめんな」そっと抱きしめて頭ポンポン
綱「実は恵那に渡したいモンがあって、金を急いで貯めてたんだ」
恵「…、えっ?!わ、わたしの、ですかっ?(誕生日でも、ないのに?)」
綱「ああ!今から一緒に買いに行こうぜ!」手を繋いでかけ出す
後日談
吉「うわっ?!不動くんどうしたのそのキズ?!」
不「(面倒くせぇ奴に見つかった…)アンタにはかんけーねェだろ」
吉「…名誉の負傷…?」
不「…まあ、そんなとこ」
恵「…!見つけた!明王くーん!!」
不「…ちっ(これまた面倒な奴に見つかった)」
恵「!やっぱり、傷、まだ治ってないよね」
不「そーだよ。アンタの彼氏に付き合わされてこーなったんだ。責任とってくれんの?」
恵「はい、これ」不動の手を取り、掌にプレゼントの小さな箱を置く
恵「この前海に行った時のお土産だよ。…もし何か困ったことがあったら、お手伝いするからね。条介さんに協力してくれて、本当にありがとうっ」
ニコッと笑い、ロビーへと駆け出した恵那。
少し耳を赤くしている不動と、一連のやり取りを見ていた吉良は、ふむふむ、と顎に手をあててニヤリと笑った。
吉「へー、ふーん。…不動くん、良かったね!」
不「!…(だから会いたくなかったんだよ…)」